よしもとばななのレビュー一覧

  • サウスポイント

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    『本は読めないものだから心配するな』(管啓次郎)で紹介されていたからだけれど、やはり今年はハワイ島に行くとおもう。
    吉本ばななだなぁと思った、久しぶり。恋愛と死がすぐそこにある感じがする。
    あの頃の二人はもうどこにもいない、と歌ったのはユーミンだったかね、だからもういっしょに生きて行くことはできない、のではない、ここでは。
    つぐみ、とか、キッチンとか、好きだったはずなのに本棚にない。

    管さんも書いていたが、吉本ばななは立て続けに何冊も読めない、と。確かに。なんだろう何かが濃過ぎるのだ。

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    2018年04月15日
  • 王国―その3 ひみつの花園―

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    最初の2巻では、社会不適合者達が自分の世界こそ素晴らしいと、俗世界の人を下に見てるような表現が多く、ムカムカして読み進めた。しかし、3巻の雫石の失恋から、暖かい空気が全体を包んで、いつものバナナ節で完結。

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    2018年03月26日
  • 花のベッドでひるねして

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    命って失くされてしまうもの大事にされるもの
    様々だと思うけど
    やっぱり今自分が生きているのは
    生かされているのだと思う

    しあわせだと思えることがなによりの幸福

    大切に生きていきたい

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    2018年03月03日
  • 小さないじわるを消すだけで

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    小さな棘、ささいな悪魔を徹底的にとりのぞくと何がおこるだろう。

    「小さないじわる」
    この言葉にドキッとしました。
    自分のプライドを守るためとか、ちょっとした憂さ晴らしから、小さないじわるをしてしまう。
    心の中から小さな悪魔が、ちょっとだけいじめちゃえ!とそそのかす。

    自分に余裕がないと、やってしまいます。

    面倒だから、自分を認めてほしいから、許せないから、理由はいろいろ。

    自分が知らないうちに、小さないじわるをしていたことに気づかせてくれます。

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    2018年02月27日
  • すぐそこのたからもの

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    ネタバレ

    ふらっと買ったよしもとばななの「すぐそこのたからもの」。
    シンプルな子育てエッセイなんだけど、詩集のような、子供のレンズで見た世界を再構築するような、うつくしく切ない世界観に2度ほどグッときて泣きそうに。

    限られた時間ならではの感性のうつくしさとと、いつかそれを失っていく予感に満ちた、よしもとさんの願いのような祈りのような本。

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    2018年02月12日
  • サーカスナイト

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    ちょっとした幸せを噛みしめながら、ときに親や恋人、世話になった人々の愛情を反芻しながら、日々を過ごしていく主人公さやか。そんな生活のなか、さやかは不思議な巡り合わせで悲しくもある物語と引き合うことになる。やがてその物語は、彼女と彼女を守ってきた愛情によって、輪郭をともない、生きる人へとつながっていく。

    ①現代社会に平和、憩いとして描かれるものに注目
    多くの愛情を受けたことが幸せを呼び、その幸せがまた愛情を呼ぶという循環によって延々と続いていく優しい世界。そんな世界が描かれることは、その世界が現代と近くて遠い状況にあることを意識させる。

    ②生き方を分ける境界
    主人公さやかは最後まで幸せな

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    2018年01月26日
  • ゆめみるハワイ

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    ネタバレ

    忙しい毎日の中で、一呼吸おいて、自分の頑張りを認める。生きている、確かにここにいることを感じる。あっという間に過ぎ去っていくから、自分で自分を大切にしないと。
    きっと、人それぞれ自分にとっての「ハワイ」があると思う。私にとってそれは沖縄なんだと思う。自分の中にいる本当の自分に気づける場所。

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    2018年01月20日
  • 彼女について

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    ネタバレ

    途中から、

    あれ、もしかして、いや待てよ、そんなのイヤだよ、うん違うはず、でもな、

    なんて一人でハラハラしながら読み進めてしまったので、主人公のいまが明らかになった時、ああ信じたくなかったのに、という残念な気持ちと、これで一息つけるんだ、という安心感がないまぜになりながら、ぐすぐすと涙が溢れてしまった。

    沁み込む力のある、文章だったなあと思う。死は遠い存在では決してないのだと。

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    2018年01月08日
  • 鳥たち

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    単行本で読んだこと、覚えておらず。
    よって、新刊を読むような気持で読む。

    あいかわらず変わった主人公。
    いつも以上に背負っているものも重いし、
    考え方も重い。
    私が苦手なばななさんかなと思っていましたが、
    最後のほうでぱーっと開けた。

    ばなな作品の中では、
    ステキな大人が出てきて、
    主人公に良いことを言うことが多いのだが、
    今回の末長先生にセリフが私にも染みたのだと思う。

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    2017年12月17日
  • 花のベッドでひるねして

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    わかめを握って眠る主人公がなんだか好き。
    不思議なあたたかい空気でいっぱいの家族と、格言のような素晴らしいことばをさらっと言うおじいちゃん。おじいちゃんの言葉には色々と考えさせられたし、救われた部分もありました。
    ばななさんの小説は、すうっと入ってくる感じがしてよい。

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    2017年11月28日
  • サーカスナイト

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    思わず人に勧めたくなるような、激しい面白さではなく、静かに心に寄り添い、癒されながら、自分を省みながら最後まで読みきってしまうようなお話でした。
    あくまで主人公の主観で進んでいくのに、理解の範疇を越えた人生なのに、すっと馴染んでくる、自分にもわかるところがある、不思議な感覚。
    子どもに対する愛がこれほど伝わる文章はないな、と思いました。

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    2017年11月11日
  • 小さないじわるを消すだけで

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    ネタバレ

    「小さないじわる」…思い当たる節がありすぎて反省した。やられてきたからやり返す、それが大きないじわるに発展していくこと。私という細胞が変われば良い。それを突き通すだけの気持ちを私は今からでも持つことが出来るだろうか?
    「慈悲の心と、論理性の共存」... あまり感情的にならず、正しい心を持つこと。感情は持ちすぎると偏見が含まれてくるのだという。私も正しい心を訓練する必要がありそうだ。
    本書に出てくる出来事は些細なことだけど誰にでも経験があるはず。だからこそ、私は私に出来ることを、私が大切にしたいものを大切にする。『この人は私と違う、まあいっか』ではなく、『なんだか私と違うけれど、この人も細胞の一

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    2017年10月16日
  • サーカスナイト

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    よしもとばななならではの、不思議な、でもほんわかするストーリー。
    夫を亡くしながらも、義父母とほどよい距離感でいい関係を保ち、不思議な縁で元カレと再会。色々な出来事を乗り越え、ちょっと明るい未来が待っていそうなストーリー展開に、少し元気をもらえた感じ。

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    2017年09月24日
  • まぼろしハワイ

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    またまたばななさんワールド。

    とても大切にひとつひとつの物語が描かれていて、それがハワイと、そして地球と、生きているということと繋がっていて、キラキラしている物語たちでした。

    何かで悩んでても、結局は大きな世界のゆりかごの中の出来事であって、世界は広くて美しくて偉大で、生かされているんだということ。

    偶然と必然とが入り混じっていて、だけど確かにそこにあるもの。

    大切なものって日常でいつも認識できてたら、毎日が素晴らしいだろうに、なかなか見えないんだよなぁ。

    あぁ、ハワイ、行きたいなぁ。

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    2017年09月17日
  • 王国―その3 ひみつの花園―

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    毎日感じる予感や大切な感覚を真正面から受け止めて、感じて、正直に、正面から生きていかないと、鈍い、ただへらへらしてるだけの人になるのだろうな。

    物事のからくりは、本当はとても単純で当たり前のことなのかもしれない。

    私は物事の真ん中を見るのが不得意だけれども、もしかするとそれはもっと深いところでシンプルに出来ているのかもしれないな。

    私は真一郎くんや、キレイな高橋くんのお母さんと同じ部類の人のような気がした。それはそれでいいのかもしれないけど、強い魂の持ち主になりたいなぁ。

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    2017年09月17日
  • 花のベッドでひるねして

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    北海道の出張で取材前に時間があり、イオンの本屋で購入。久しぶりに小説買ったかも。しかも、よしもとばななを読むのも久しぶり。
    なんとなく合わなくなって読まなくなってたのだけど、ツイッターで見かけていたから思いついたのかもしれない。それと帯の「失うことが切ないなんて、なんと幸せなことだろう」という文章。

    あとがきから読んだら、お父さんの吉本隆明さんが亡くなり悲しみに暮れているときにイタコのように書いた作品とのこと。なるほどなぁ・・・という感じ。
    主人公の幹ちゃんは赤ちゃんのときに海辺に捨てられていて、だけども拾われた先の大平家でものすごく愛されて育った女性。
    のっけから彼女の生い立ちと人生を楽し

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    2017年08月01日
  • ひとかげ

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    生きていくうえで、大切なこと。それは、温度の合わない人と一緒にいるとうまく生きにくい、と肌で知ることだと思った。

    心の闇は、だれかと分かち合うことで、前へ進めるようになることもある。一方で、だれかの明るさが重荷になることもある。。。けれどそのラインって、すごく僅差でむずかしい。

    描かれているのは、児童専門のカウンセラーや気功士の独特の恋愛模様。人と密接にふれあう職業だからこそ、幼少時代の近しいトラウマを持つからこそ、分かり合えることがあるんだな。こんな繊細な作品は、よしもとばななにしか書けない。そういう所も含めて、とかげより「ひとかげ」の方が好き。すべてを受け入れられる人間になりたいなと思

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    2017年07月16日
  • High and dry (はつ恋)

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    子どもと大人の境界にいるような14歳の夕子のはつ恋。真っ直ぐで爽やかだが眩しすぎるかも。純粋なのか達観しすぎなのか。
    はつ恋自体も素敵なのだが、キュウ君やその母、周りの人を通して親を親だと感じつつ、一人の人間としてとらえられるようになる、自分が子どもであることを皮肉でなく感じられる、大人への一歩を踏み出す瞬間が美しく描かれており、なんだかよい気分になれた。

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    2017年06月29日
  • 花のベッドでひるねして

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    なんて綺麗な言葉ばっかりなんだろう。この本を読んでいる間、この素敵な言葉が自分の頭の中にあると思うと嬉しいー!

    幸せの種ちゃん。

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    2017年06月11日
  • 花のベッドでひるねして

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    温かさと寂しさが残る作品だった。あとがきを見たらさらにそう思った。自分の心と対峙して生きていくのには、自然が一番だと田舎出身者-私-は思う。都会のビルに映る自分が、今は世界一くすんでみえる。幹ちゃんみたいに、ずっと変わらないものが私にもある、と思い返せる一冊になった。思い出した感覚を都会で活かし、時折田舎で洗濯しようと思った。ばななさん、またあなたの作品に会いたいです。

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    2017年06月10日