よしもとばななのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ハワイに関するばななさんのエッセイ。
私の本棚にはもう20冊近い本が並んでいる(実本ではなくて、電子です)。
やっぱりばななさんは違うと思う。
考え方も、生き方も共感する部分が本当に多いです。
***
82頁
ステージの上で世界一輝くとか、ちょっと人目をひくとかは、とてもすばらしいことだけれど、おまけなんだ。彼女たちは、その美しさを保つために、生活も律し、食べたいものを食べたいだけ食べることも一切なく、ステージが終わったら自分で荷物を持ってへとへとの体で夜道を帰っていくのだ。
(中略)
私になんでそれがわかるかというと・・・
71頁 私がまだお母さんになる前
でも目の橋で、ずっと私 -
Posted by ブクログ
ハワイ行ったことないけど、椰子の木の合間から見える星、肌に感じる暖かい夜の空気、ビールとポテトの匂い、ベンチの質感までなぜか想像できてしまった
だけど愛する人を失ったマリコの心の痛みの全ては想像できなくて、いつか誰かを失った時に思い出すのかな、てちょっと思った
"変わらないから一生分かり合えないし、変わらないからこそ素晴らしい彼"、テトラちゃんでも、間違っているなあって思いながら悶々と暮らしていくのだろうって思うのなんか安心する 誰かを一生愛していくのってすごく難しいけどその人の変わらない部分を尊敬して、自分と違う部分を許して受け入れていけたらいい、重く考えないでそれでい -
Posted by ブクログ
久しぶりにばなな作品を読むと、彼女の言うところの「魂の充電」ができるような気がする。率直で美しい言葉に揺蕩い、じんわりと広がる温かみに回復しながら、心が擦り減っていたということに気づかされるのだ。
タイトルがとても好きだ。私も鳥のように自由なれたら。
お金や将来への心配、焦り、他人との摩擦が絶えない現代社会では、いとも簡単に切羽詰まった生き方へと流されてしまう。「大きな気持ち」で物事を捉え、幸せを一つ一つ噛み締めながら生きれたら。陰や深淵を遠ざけるのではなくそばに従えながら、人生の輝きを丁寧に抱擁するような、そんな大人になっていけたらとつくづく思うのだ。
- - - - - - - - -
Posted by ブクログ
2時間くらいで一気に読み切ってしまった!
暖かくて甘酸っぱい、いやらしいところが何もない爽やかな話だった〜
ただ14歳か…
14歳にしては大人っぽ過ぎる気もするし、このくらい聡い子がいる気もするし…
周りの大人が14歳の少女を20代後半の男性のガールフレンドとして捉えることに何の違和感も持たない、というのはちょっとおかしく感じてしまった。
童話的、と作者も言ってるので、そこの違和感はあえてのスルーなのかもしれないけど。
シチュエーションや感性としては高校生なら違和感がないような気もしたけど、そうなるともう少しセクシャルな話も自然に入ってきてしまって、この神秘さは出ないよなぁとも思う。
また相手 -
Posted by ブクログ
御守のように何度も読んでいます。
読むときの自分の状況によって、様々な方向から何度も救われています。
初めて読んだ時、父親の事業が成功したことで、父は家にはなかなか帰ってこない状況で、他の女性の影を感じる状況でした。そして母はそれを気に留めない様子でした。
金銭面で豊かになる一方、両親が家にいる時間が減り、家庭の温かさが日常でなくなることに哀しさを感じていた頃にこの本に出会いました。
この本に出会い、夕子ちゃんと重なる部分を感じ、自分だけじゃないと安心したのを覚えています。
少し大人になった今、初めて恋人のご両親に挨拶に行くに伴い、再度この本を手に取りました。
取り繕うのではなく、キュウく -
Posted by ブクログ
そうだよな~、そうだよな~、と思うことしきり。
ばななさんは海外に行って、そう感じることが多い、といわれます。
底なしに青い空、青い海が広がる明るいお国柄のところが多いから、だからなのかもしれません。
日本人はそんなおおらかなところに行っても、お土産買わなくっちゃ、とか思ってしまうんですよね。折角来たんだからもったいない、と。。。うーーーん。。。
私が小さいころは、川にドジョウが、そうつかみ取りできそうなくらいいっぱいいました。ザリガニも、メダカもいたかも。
悪いのはモンサントか!?
やっぱりお金の奴隷になってます。。。ほんとうにいい時代になりますように。
+++
単純に、バカみたいに
私 -
Posted by ブクログ
ネタバレ初めてエッセイというジャンルの本を読んだ。
自分の気持ちを言語化して、素直に表現できる、とても尊敬していて大切な友達が、吉本ばななさんを好きだったのが、この本を読んだきっかけだった。
この本の中での言葉の紡がれ方とか、心情の表され方とかが、友達のそれにも重なって温かい気持ちになった。
短編集のようなもので、夜眠る前に読みたいし、何度でも読み返したい。
"ポジティブシンキングをがんばるのではなく、なるべく日々をハッピーでいることしかないんだと思う。自分を不幸にするのは自分の責任だから。"
"なにもかもが「こんな感じ」っていうのの幸せ。毎日こんなことがちょっとだけ -
Posted by ブクログ
日常の小さな幸せを書き綴ったエッセイ。とても良かった。
よしもとばななさんのエッセイを読むのは初めてだけど、着眼点や心情にすごく詩的なものを感じて、ほかの著者のエッセイを読む時とは全然違う印象だった。うまく言葉に表せないけど、独特の個性を感じる。
・小さな幸せは、たくさん集まっても決して大きな幸せにはならない。でもふと人を救ったり、よく眠らせたり、他の人に伝染したりする。それが最終的にはたまたまそこにあった網みたいに落ちていく本人を救うことがある。
・生き物がその魂の持つ個性を存分に生ききると、それがどんな形であっても意外に人に幸せだけを残すのではないか?
・動物たちはいつも飼い主を見ている -
Posted by ブクログ
ネタバレもしかしたら生と死の境目は思っているよりも曖昧なものなのかもしれない
そんな感覚になってしまうほど
見えないもの、この世ではない場所での体験が自然に、そして色鮮やかに描かれていたのが印象的だった
恋人の死と自分自身も生死をさまよう経験を経て
そんな自分が好きだと、今の自分の全てを肯定している強さが美しくて
私のことまで肯定してくれているような、そんなあたたかさに体全体が包まれた
「新しく始められる人生の準備をして力をためている感じも好き。ここがなくなったら、そのときの自分はなんとかする、その自分を信じられる感じも好き。」
↑楽観的なのに芯の強さを感じるこの文章がたまらなくすき