よしもとばななのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
吉本ばなな作品はもういいやと思ってたのに発見してしまい、読みました。
主人公がいつも過酷な人生の試練に晒されるんだけど、苦しみ悲しみつつも割と淡々としていて、そういう主人公を熱烈に愛する誰かとスピリチュアルに導く誰かが出てきて…という点においては、いつものやつね!って感じだった。
でもハワイの空気感、ウクレレの存在などが不思議に心を癒すんですよね。ハワイ行ったことないから知らんけど(笑)
大きな感動とかは無かったけど、手元に置いて、折に触れまた読み返すのだろうという予感はあります。
そしてこれ、『ハチ公の最後の恋人』の続編らしいので、ハチ公〜もこれから読んでみようと思います。 -
Posted by ブクログ
読む時の気分によって⭐︎3になったり⭐︎4になったりしそうな作品。
楽園の穏やかでキラキラした風や音や空気を求めているときにはさぁーっと心に染みてきて、求めていないときには「ふーん」って印象になるかもしれない。
それでも、やはりあのハワイが持つ独特の情緒は誰にとっても素敵なもので、「あの感じ」をたまに求めるくらいの気持ちの余裕は常に持っていたいものだなぁとも思った。
私は『ハチ公の最後の恋人』は未読なので、純粋にこの作品を一つの完結した物語として楽しんだ。
よしもとばなな作品に登場する女の子たちは、どの子もみんな傷つきやすくて、でもしなやかに強くて、何かを諦めてはいるけれど同時に明日を創り出 -
Posted by ブクログ
ばななさんの人生が見えてくる。
日本だけでなく、世界のばななとなったばななさん。
それでも、思ったほどお母さんからは祝福はされない。
一方で、ばななさんの本が実家の本棚に並べられている。
女性の一人暮らしに必要なもの、と言っておとうさんから工具をプレゼントしてもらう。ばななさんの宝物。
同居していた彼が、それをそのへんに(=適当に)片付ける。
「私はそのとき別に怒っていなかった。でも理屈ではなく腹の底から「こりゃ無理だな」と思ったのだ」
そうそう。
近所のお花見も、小さかった頃の実家の自由なくらしも。
いろいろと、もう戻ってこないんだなあ、と(自分と重ねてちょっと思うところがあったりして