よしもとばななのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
文字も大きいし、薄い本なので、
内容も薄いかなと思ったが、
最初、サラッと読んだだけでも驚きがあり、
(旅費の足しにアンティーク持ち出し推奨!)
更に読み返すと、ダライ・ラマ様の実利を
重んじる考え方(英語学習の勧め)や
不平不満を持たない心のありよう(鍛え方)に
頭が下がる思いがした。
一方、よしもとさんの新幹線のエピソードは、
愚痴ではないと言いつつも、
恨みの気持ちがあるように見える。
「愚痴やクレームではない」と言って語ることで、
「こちらの言ってることが真っ当」感が
出てしまう(ように思える)が、
このエピソードの結論に違和感を覚える
自分がいて、意図する以前のところで
モヤモ -
Posted by ブクログ
ネタバレ長さというものは、それ自体がひとつの生命を持つような感じで、いつのまにか思わぬ大きさにふくれあがっている。
そして本当の別れというのは、縁がぶちっと切れるということは、死よりもよっぽど死に近いことなのだ、とさとった。
人の、感じる心の芯のところは、決して変わることがないようだ。
「同じような気持ちでそばにいるだけで、語り合う言葉がないほうがかえって通じ合えるということのすばらしさを私はその歳にしてもう知っていたみたい。」
人の、意図しない優しさは、さりげない言葉の数々は、羽衣なのだと私は思った。
「そういうのが最高なんじゃないのか?自然に、川のように流れて、あるところにいつ -
Posted by ブクログ
この物語は筆者自身がお父様の死という重い出来事から、立ち直っていく心境を「私」と「ちどり」という2人の主人公の女性に投影したとあとがきに書いてあるように、喪失と再生というのは、中年以降の人生の大きなテーマであるように思う。
年を重ねるにつれて、いつかは来るであろう、大切な人との別れ。そうなった時にどれほどの喪失感や悲しみ、苦しみが自分に襲ってくるのか、今は想像もできないけど、常にそういう覚悟だけはしておこう。自分に起きるすべてのことをこれも運命とありのままに受け入れ、最後は「それでいいのだ」と思える人生でありたい。
お互いの孤独や淋しさを癒しあい、「ちどりはすごいね」「さっちゃんこそ私の憧れ