よしもとばななのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「つまんないことがたくさんたくさんあって、力がなくなるようなこととか、生きててもしかたないと思うようなことがたくさんある、TVを観ても、なにをしててもいつでもたくさん目や耳に入ってくる。だから面白いことをたくさんして、逃げ続けるんだ。逃げ続けるしかできない戦いなんだよ。僕のちっぽけな人生を誰にも渡さないんだ。」(p.214)
わたしの人生は、生きるべきものだ、愛すべきものだという確証が揺らいでしまう瞬間というのはどうしようもなく訪れる。ここ数年は特に。
絶望や退屈、緩慢な死。
それらから目を背けるため、活字や音楽、居心地のいい他者と過ごす時間によって得られる幸福に目を向けるという「逃避」は、 -
Posted by ブクログ
ネタバレよしもとばなな作品を初めて読んだのは二年前の六月。「キッチン」を読んだ。それまでばなな作品に触れたことがなくて今さら読んでもなあと思うところもあったけれど、それでも手に取った。王道すぎるものには一度乗り遅れるとなかなか手が出しづらい。でもそれでも手を取らせてくれたのは友人のひとりのSが面白いと言っていたからだったような気がする。
そんなSがふと、この本を「読みませんか」と言ってくれた。今ではよしもとばななが大好きな僕はありがたく貸してもらうことにした。
主人公のまりちゃんがとても好きになった。まりちゃんの一人称で書かれた物語だから彼女の素敵さを表立って素敵だと言っていないところがとくに好きだ -
Posted by ブクログ
【読み終わって感じたこと】
よしもとばななさんの綴る言葉は、とっても優しくて温もりがある。生きることは素晴らしいことで、だけど苦しいこともある。それでも私たちはやっぱり、自分の大好きな人やものをめいっぱい愛することをやめられないんだと思う。それこそが人の本質であってほしいなと思った。
【印象に残ったシーン】
「人を傷つけて得たものって、きっと小さなしみみたいに人生につきまとうよ。(中略)誇り高い人生にはならないから。」
とまりちゃんが、家のことで傷ついているはじめちゃんに伝えるシーン。私の胸に刺さる言葉だった。
【好きなセリフ】
「毎日のように会えることって、ものすごいことなのだ。お互いが