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イタリア雑貨の買い付けをしながら一人暮らしをしていた私の家に、七歳下の従妹チエちゃんがやって来た。率直で嘘のないチエちゃんとの少し変わった同居生活は、ずっと続くかに思われたが…。家族、仕事、恋、お金、欲望。現代を生きる人々にとって大切なテーマがちりばめられた、人生のほんとうの輝きを知るための静謐な物語。
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Posted by ブクログ
好き カオリちゃんと自分の重なる部分があって、好きでした。周りではなく、自分の中の何かを大切に生きれること、生きれる環境が描かれてて理想の世界でした。吉本ばななさんの小説初めてだったのですが、もっと読んでみたい!
従妹のチエちゃんと暮らす「私」の日々。未婚の母とオーストラリアのヒッピーコロニーのようなところで育ったチエちゃんはちょっと独特な感性をもっている。そんなチエちゃんの言動も以下のような感じですてきなんだけど…… 「私はサーフィンをしなくて見ているだけだけれど、見るのは好き。ずっと見ていると少しわかって...続きを読むくる。今日の午後、どんな波が来るのか、ある程度予測はつくんだよね。うんと慣れてくると。でもそこが人というものの弱いところで、サーフィンをする生活が数年続いてルーチンになってくると、いつかの天候、そのときの波と比べるようになってしまうし、波のことがわかったような気になってきてしまうみたい。それでケガして、また反省して、またケガして、を繰り返す人はとても多いよ。同じところをぐるぐる回ってるのには気づかないの。実は違うんだと思うんだ……。毎回違う波だというふうに思えることのほうが、似た波を分類するよりも大事なの。天気の分析は欠かせないものだし、するべきなんだけれど、同じような天気と波があると思ってしまうのはとても傲慢なことで、同じようなものがあるとしたら、それは自分の内面のほうであって、世界のほうではないの。これって、自然はすごいっていう話じゃないよ、全然。自然以外も、全てのことがほんとうはそういうふうに毎回少しずつ違っているのに、広すぎてこわいから、人間はいつでも固定させて、安心しようとするの。知ってることの中に。」(p.126) ……それよりも、42歳で独身でそこそこの仕事にやりがいを感じながら生きている「私」がまた、親さを感じるせいか、いいなと思った。以下のような感じ。 「~前略~ 私に言わせれば、今目の前にある仕事にぴったりと、まるでオーダーメイドの服のように合わせなくてどうするのだろう? という気がした。 先のことを考えて取り越し苦労しないでいれば、そのときにはそのときのチャンスが無駄なくやってくるに決まっているのだ。」(p.122) ちゃんと上手に世渡りしていけるんだけど、自分らしさの芯はしっかりしているみたいなね。 「私」と恋が始まりかける篠田さんも上質な感じの人だし、勤め先のセレクトショップをやっているおばさんも。「私」の周りにはすてきな人がけっこういて、幸せな気持ちになる小説だった。
ばななさんの哲学がそこかしこに散りばめられていた。 例えば、「人は毎日を自分でこねあげて作り出している」、「今私がいるのは自分の小さい部屋だけれど、目を閉じるとそのあらゆるすばらしい場所に、私だけの場所に存在することができる」。 大きな悲劇はないけれど、小さな不幸を幾つか持った主人公が、幸せを見つけ...続きを読むていく、ゆったりとした物語だった。 主人公に共感するところが多かったし、学ぶところも多かった。他人に期待しない、と見下すのはもうやめたい。
ときめきとひらめきにはあらがわない 何があっても大した違いはないのだ 何かを決めるというのは大人のすることで、私はまだ大人になっていなかったのでなるべく何にも決めたくなかったのだろう。 私がいなくても大丈夫なチエちゃんでいてもらうこと、それが今の私の愛。 読み進めて行くうちに特別な本になった。
肩の力が ふっと抜けるようなかんじ 自然に ゆーるりと 物事や毎日を 感じられるような。。。 いい意味で 力が抜けた 自然体で生きる 心のままに生きる よしもとばなな作品は 裏切らないなぁ
「他者」を感じる心が描かれていた。素直で率直でひたむきな愛情を感じた。居心地の゙良い「他者」との関係で癒やされることってあると思う。
「チエちゃんがとなりにいて、なんとなくうなずいてくれるだけで、そこにはふんわりと柔らかい感触があった。父や母や弟にいくら説明しても、ときには熱弁をふるっても、どうしても通じなかった私の本質というものが、チエちゃんにはわかっている。なぜだか確信を持ってそう感じた。誰といるよりも居心地がよかったのだ。」...続きを読む 主人公のカオリと従兄弟のチエちゃんの中年女性ふたりの少女のような共同生活。なにが起きるわけでもない日常を、きれいな言葉と共感力の高い文章で綴る。人生のたいせつなものは何かを考え直すきっかけになれる作品。
難しい! 流れに乗るってどうやってやるんだろう? 『「違うこと」をしないこと』を再読してからこっちも再読しないと。
どうにもならない自分を抱えて生きること。自分がどういうわけか存在してしまっていること。問い続けること、擦れて疲れてしまったとき、よしもとさんのことばは、自分という端的な事実をそのままに描いてくれる。 今回は誰かと暮らすということ、誰かと生活を共にするということの在り様を静かに語っているように思える。...続きを読む誰かと暮らすということは自分のやってきたこと、自分ではいいと思っていたことがそうではなかったり、相手に対して調整しなければならない。年月が経てばたつほど、生活はどうしてか固定されていき、調整することが苦痛にすらなることがある。 だからこそ、そんな生活を誰かと共にできるということはこの上なく有難いことなのだと思う。あばたもえくぼ。傍から見るとそのえくぼがどうやって築かれていったかなどわからないからそう見えるのだと思う。 そうして時間は流れ、ふとそうした生活を失くしたとき、築きあげてきたものの輝きを知る。いくつも出会い、置いてきては、ひとは形作られていく。社会とは自分ではない誰かに出会い続けることだと思う。
同氏の本は恐らく4冊目。一番面白かった、肌に合ったというべきか。相変わらず主人公は読んでいて腹が立つんだけど、同居人のチエちゃんが救ってくれる。彼女は、ぱっと見、とろそうだけど、実のところ、その眼差しは真直ぐで、確固たる自分を持っていて、周りに左右されなくて、大変しっかりしている。その彼女を起点にし...続きを読むて、周囲の人々の変化が顕著に観察できるという一冊。生き方について描かれている。
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