よしもとばななのレビュー一覧

  • 王国―その1 アンドロメダ・ハイツ―

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    「ライフワーク」という言葉の威圧感に、買ってからもなかなか開けられずにいました。でも、読み始めてみたら、なんてことはありませんでした。何にビビッていたんだか自分でもさっぱり分かりません。いつも通りのよしもと作品でありました。さらさら、と、なんでもないことのように、とんでもない言葉が綴られています。重い言葉を必要以上に重くしない、ギリギリ軽すぎるかもしれない、位の重力で描くスタイルがいつも好きなところです。「王国」にも同じことが言えます。特記することがあるとしたら、雫石の自然観がとっても良い。好き。それから、雫石という名前が好き。もっとも、自分の子供の名前には、どうかしら、と思うけれど。一見すれ

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    2013年06月24日
  • ひとかげ

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    先に『ひとかげ』を読んで、その後で『とかげ』を読むことになるので、少し変な具合。

    『ひとかげ』の方がなんとなく安定していて、大人な感じ。それは、作者が年を重ねた上で書いてることを知ってるからかもしれないけど。
    『とかげ』は、2人とも危なっかしくて、語り手の男性もなんとなく尖っていて、体温が低い感じ。

    筋は一緒なのに、こうも印象が違うのかと、ちょっとした驚きを感じられた。

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    2013年06月23日
  • 幻滅と別れ話だけで終わらない ライフストーリーの紡ぎ方

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    きたやまおさむ と よしもとばなな が
    心理学をベースとした対談をしています。

    ひらがなの名前は
    漢字の人格とは別のものと考えている。
    とでてました。

    そう、そんな感じ・・・。

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    2013年06月23日
  • 人生の旅をゆく2

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    カレー屋さんのマスターの話はショックだった。
    自分のせいじゃないと思っても、恐ろしくなる偶然っていうのはある。

    生と死の話が多かった印象。
    震災のころのエッセイも多く、忘れていた感覚を思い出した。

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    2013年06月13日
  • サウスポイント

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    《本文より》
    「ごめんね、急に行かなくてはいけなくなったの。
    家のつごうに逆らえるほど大人じゃない自分の年齢が悲しい。
    向こうから必ず電話するから。
    あなたの人生にいっぱいいっぱいいいことがこれからも起こりますように。
    もうお昼寝の時に手を握ってあげられないし、アイスコーヒーにミルクと蜂蜜をいっぱいいれてぐるぐる混ぜて飲みほすあのやり方もできない。
    あなたは私のなんだったの?
    自分じゃないのに自分みたいなあなた。
    あなたの人生にいっぱいいいことがこれからも起こりますように。
    満天の星のように、きれいな滝の水みたいにどんどんふりそそぎますように。
    あなたにもあなたのママにも遠くにいるあなたのパパ

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    2013年06月14日
  • High and dry (はつ恋)

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    胸がホクホクしました。
    女心を描いてる作品って、男にとっては新鮮なんだよねー。「あーやっぱり男は何もわかってない。」ってな視点で書いてる作家さんが多いのは気のせい?
    癒されたからまぁいいか。ww

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    2013年05月20日
  • チエちゃんと私

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    くたびれてるけど洗練されたおばさんの余裕のある大人の物語。て感じがした。おばさんがおばさんと生活していて、それをとても大切にしているお話。ちょっと普通と違うその普通の日常を淡々と丁寧に描いている。退屈だけどハッとさせられる。

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    2013年04月02日
  • 人生の旅をゆく

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    ネタバレ

    海外との比較、日常の出来事、思い出などを通して、
    よしもとばななさんの理想や希望といったものが書かれた本だと思う。

    よしもとばななさんの理想や希望はのんびりしたものが多いように感じたが、
    よしもとばななさん自身は、とてもバイタリティのある人だと思った。

    そのなかで、私が一番好きだった文章は、
    「朝起きて、隣に寝ている赤ちゃんを見ると、向こうもうっすらと目を覚ます。そして、私の顔を見て、にっこりと笑う。いちばんはじめの顔が笑顔だということは、一日のはじまりを何の疑いもなく受け入れているということだろうと思う。何てすごいことだろう!」

    私も一日を笑顔ではじめられるようにしたい。

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    2013年03月08日
  • ひとかげ

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    『とかげ』より
    深く色濃く丸くなった感じ。

    心の傷をわかるのは難しい。
    わかりあうのは大変だ。

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    2013年03月06日
  • イルカ

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    そうやって許さなくちゃいけないことが増えていくのは、幸せなことだった。潔癖でかたくるしかった自分の人生がぐちゃぐちゃに壊れてどろどろに混じっていく、今度はその泥の中からはどんな蓮が咲くんだろう?そう思った。
    ここが好き。

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    2013年02月05日
  • 人生の旅をゆく

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    よしもとばななさんの小説は好きだが、彼女自身は私は苦手な種類の人だなと、このエッセイを読んで感じた。

    確かに犬や花、ゆっくりと流れる時間、温かみのある人、お店を愛する様子がうかがえるので、素敵な人だなと思う気持ちもある。

    しかし、そういう素敵な人たちにも2種類いて、
    「自分が愛するものを大切にして自分らしく生きることに一本な人」
    と、
    「自分が愛するものを大切にしていて、そうではない人をかわいそうな人だと軽蔑している人」
    だ。
    そして私はよしもとばななさんは後者のように感じた。

    例えば、地震が起きたとき前にいた人に「こわかったですね」と話しかけたらその人に睨まれたエピソードや、飲み屋の店

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    2013年01月30日
  • 人生の旅をゆく2

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    よしもとばななのエッセイは初めて読むのかな。女性らしい独特の感性で、正直戸惑うことのほうが多い。
    全体として感謝してるものたちへ といったタイトルが似合いそうな内容で、いろんなことを分かち合えれた幼馴染とか風邪のときに料理を送ってくれた知り合いとか忌野清志郎さんとか河合隼雄さんとか感謝の言葉が綴られるのだが、個人的な人の話は、「それはよかったね」としか言いようのない自慢話を聞いてるみたいだ。
    基本に深い苦悩の中にいるばななさんがいてそれを救ってくれた人たちという話になってるものが多い。その苦悩の部分は共感するところがあって、ちょっと独特の世界になっている。

    印象に残ったところ2つ。
    「私が三

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    2013年01月01日
  • チエちゃんと私

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    ネタバレ

    なんとなく時間がまったりと流れすぎるし、あまりにも悟りきっているので、(まあ、主人公も自覚していて、それが小説のテーマでもあるのだけど)、ちょっと馴染めない。けれども、チエちゃんという30すぎの女性でも、自分としっくりと馴染む人と一緒に暮らす生活はいいだろうなあ、と思った。

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    2013年07月27日
  • 王国―その3 ひみつの花園―

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    シリーズ3冊目にして完結編。うーむ、かなり前に読んだので、あらためて1冊目があまり思い出せない(さらには他の物語とも混線気味)。番外編もある模様。

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    2012年10月23日
  • 王国―その3 ひみつの花園―

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    数年ごとに読み返したい本。

    こんな風に形に縛られず
    人と繋がって生きる事が出来たらと思う反面
    そういう形を受け入れてくれる人間の少なさが分かるので
    弱い人間には真似出来ないなあと思ったり。

    ただやっぱりカタチが特殊だと
    そういう環境で育つ子供にとっては
    苦労は多くなってしまいすよね、やっぱり;

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    2012年07月08日
  • 王国―その1 アンドロメダ・ハイツ―

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    大きな流れに乗ってる安心感。
    どんなにせこせこ歩いたって、来るときは来るし、来ないときは来ない。だったら、もっと慎重にゆったり時間を渡って行きたい。
    じーっと葉っぱを眺めたり、雲の流れで夕方の天気を考えたりした、あの時代にいつかは戻っていきたいなって思う本でした

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    2012年05月19日
  • バナタイム

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    恐ろしく共感出来る章と、共通点の欠片もない章と、両極端に分かれた。
    でも、やっぱりこの人の書く文章は好き。
    最近、江國さんにもハマってる。
    この二人の、同い年、東京出身、お父様がもの書きという共通点はなんだか必然に思えてしまう。

    かねてから疑問だった、よしもとさんの死生観。
    ご両親も健在だし(先月お父様が亡くなりましたが…)、お姉さんも健在。
    家族を亡くしたわけではなさそうなのに、何故こんなにも確固としたものがあるのか。
    しかもそれは的外れのものではない。実際に母を亡くした私の心に寄り添い、癒してくれた。
    その答えにこのエッセイで触れられました。なるほどああいう経験があったのか。
    その章に、

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    2012年04月16日
  • イタリアンばなな 生活人新書セレクション

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    よしもとばななさんの作品に なぜ惹かれるのか

    自分でわからなかったところを解説してくれる


    そうか、そうだったのか と思いながら読み進める


    全部の作品を読んでから これを読んだことで またもう一度 作品を読みたい

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    2011年11月13日
  • 人生の旅をゆく

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    ネタバレ

    3章に分かれていて、海外旅行、動物、植物、人間について書かれたエッセイ。
    色々な場所に旅行に行かれていて、とてもうらやましかったです。
    ただし。著者ならではの繊細で透明で鋭い感覚で景色や自然を見つめているので、私でもこんなに発見できるのかという気持ちもありました。
    後半は、人間のやりとりの中で、皆で同じ方向に幸せを共有する力を忘れつつあるのではないかという事が繰り返し出てきたように、思われました。
    最後に、著者は、本当は毎日が旅だ。旅の前はもう前と同じ自分では帰ってこられない。と、いう気持ちがあるという。
    現代はあまりに決まり事の中に閉じ込められて生きていて、小さな自由さえ思いつけなくなってい

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    2011年10月21日
  • 王国―その4 アナザー・ワールド―

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    ごくごく自然に、自分の大切なものを軸に生きていく人たちが
    好きだなと本気で愛おしく思えた

    目に見えないものを感じて
    全てを信じるわけでも、疑うわけでもなくって
    そういう風にして生きていくのはなかなか難しい

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    2011年08月27日