よしもとばななのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
イタリア雑貨の買い付けをしながら一人暮らしをしていた私の家に、七歳下の従妹チエちゃんがやって来た。率直で嘘のないチエちゃんとの少し変わった同居生活は、ずっと続くかに思われたが…。家族、仕事、恋、お金、欲望。現代を生きる人々にとって大切なテーマがちりばめられた、人生のほんとうの輝きを知るための静謐な物語。
自分のコンディションのせいかもしれないが、言葉がサラサラと頭の中を通過して、全然残らない。
感銘を受けた言葉があったような気もするが、空っぽ、という感想。でも、なぜか自分の人生を肯定されたような、不思議な安心感が、読んでいる最中にずっとあった。
不思議な救いのお話だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレあとがきにあった、
『多分この小説は、昭和の偏屈なおばさんから
平成の偏屈なおばあさんへと移行していく過程での
私が全身で見聞きした
「日本が病んで終わっていくことに抗う表現を
細々と続ける」全ての表現者への「応援そして評論」
のようなものなんだと思っています。』
という筆者自身のこの言葉に尽きる小説。
自分はばななさんほどには多分、今の日本が
そこまで病んでいるとは思っていないのだと思う。
そして、オカルトチックな精神論に嫌悪感はないけれど
距離は保っているのだと思う。
だから登場人物たちに共感ができない。
特にまこちゃんやその周囲の女性たちの
他人との距離感が気持ち悪いとさえ思う。
いきなり妊娠だの人の生死だののデリケートな話題を
初対面だったり男性だったりの前でさくさく言うのは
自分の中ではあけすけを飛び越えて非常識で
デリカシーが無いと感じるからだ。
美紗子は頭が良い感じがするのでまだ
仲良くなれそうな気はする。
末長教授も良い人だ。
ただ、実際に自分の近くにいたらどうだろうか。
この本の中ではまだしも、という程度かもしれない。
ハードな人生を送ってきたからと言って
自分個人としては、それは人より『足りない』のであって
既に経験して自分が勝っているとは思えない。
だから、まこちゃんが同年代の友人に対して
かわいい、若い、無邪気と感じること自体が
どうも上から目線に感じてしまう。
寂しい、と留まっているように見えるまこちゃんだけれど
実は私よりも余程自分に自信がある幸せな人なのかもしれない。
寂しさが重くも淡々と綴られる中で
最後にふっと軽くなれた気がするのはほっとする。
嫌なことはできるだけさくさく終わらせて、
残りの時間でしたいことをするというのは本当にそう思う。
したいことだけをして生きていくのは
特に現代ではもう無理だと思うから、せめて
できるだけしたいことに時間を多く割くように努力するしかない。
教授が言っていた、本の命が繋がれていく感じは好きだ。
自分も本に呼ばれることがあるし、そうして
なぜだか引き合い遺すことに関われたら素晴らしいだろうと思う。
まこちゃんが言っていた、
女の人が恋しくてたまに無理してでも会う、というのは
まこちゃんと唯一共感できるところかもしれない。
正直会うとぐったりすることもあるけれど
男友達では埋められないなにかが女性と会うことで
埋まる感じはよくわかる。
魂は汚い餌で生きていると餓鬼になってもっとごみをあさりたくなる、というのも
そうだろうなと思う。
多分本人は気がついていないのだろうけれど
どんどんそっちの方へ進んでいってしまうのだ。
寂しいことがいつかただ楽しい思い出に変わる
というのはとても慰められるし
事実でもあると思う。
一言でいうなら日にち薬なのかもしれない。
人はそうして生きていくのだと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレあらすじだけ読んだら何てことないんだよね~。小学生のころの初恋の相手に大きくなって再会したというはなし。
だけど、よしもとばななの文章はどうしてこんなに心に染み渡るんだろう。
平易で、優しい言葉で紡がれる、まさに紡ぐという言葉がピッタリの文章が、いつどんな気持ちで読んでも、その時の自分にちょうどいいかたちで寄り添ってくれる。
何か所かで涙し、何度も立ち止まり言葉を反芻しました。
やっぱり、ばななさん好きだわ~。
この作品全体に流れるウクレレの響き、ハワイの光と風に癒されました←聴いたことも行ったこともないけど。
ウクレレ弾いてみたくなったけど、ハワイの自然と溶け合う音と書かれていたから、日本で弾いてもダメダナ・・・