よしもとばななのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
もともとは「とかげ」という小説だったのを、セルフリメイクした「ひとかげ」。
単行本だと、「ひとかげ」のあとに、中紙の色を変えて「とかげ」も収録されている。たのしい趣向だと思う。昔に読んだ本を、年取ってから再読するたのしみがあるように、作者の側で小説を編みなおすという試みもまた、年月の流れを感じてしみじみと面白い。
「とかげ」は読んでいなかったので、「ひとかげ」が最初、ということになったが、
このどこにもいけない閉塞感、からまり、もがき、何とかしようと思いながらも、過去と、知らぬ間に引き受けていた罪悪感は思うようには振り払えず、ずぶずぶと沈んでいく… というどうしようもなさに、とても惹かれた。 -
Posted by ブクログ
よしもとばななさんのやわらかくあったかい言葉に癒されました。
「社会に出て働くというのは自己実現ではありません」昔なら意味が分からなかっただろうけど今は意味がよくわかる。
「もらっている額よりちょっと多く働く」も面白かった。
「それでも決して心の中で自分をその人たちを葬り去らないでください」もなにかじんと来た。
「死ぬよりも惨めな事、情けない事も世の中沢山あるんだから」もなんかね、気になりました。
その他も沢山素敵な言葉がありました。
なんか心が疲れたらふっと読むのに素敵な本だと思います。
よしもとさんの語り口調が好きだな。
あと、あとがきで自分がこの時ふっきれていなかったんだなぁと -
Posted by ブクログ
私のからだは私だけのものだ。その通りだと声を大にして言いたい。私のからだは私だけのものです。それは確かに確信をもっていえる。誰かに支配されるものではない。色々と考えさせられる。
要素小説だと思った。書くべき要素が散りばめられているんだけれども、それが物語として一本筋の通った形にはなっていないとおもう。書きたいことがぼこぼこ、ぼこぼこと出てくるかんじ。ああ、なんか朦朧としていたのかなあ、とか、長く作家をやっているとこうなってしまうのかなあ、とか、商業主義が彼女の才能を散らせたのかなあ、とか色々と考えてしまう。もとからよしもとばななの小説は要素が強い印象はありますが、これはほんとうになんだか物語と