よしもとばななのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
途中でもう読まずに返却してしまおうかと何度か思った。けれど読み終えた今はおだやかな気持ちでいる。あとがきがさりげなくいい。余韻に浸っている。今回は文章や人物の行動や気持ちに入っていく事ができなかった。読んでいて自分が置き去りにされていくような気分だった。所々、自分にしみてくる気づきの言葉があってちょこちょこ救われるのだけれど、お話にはついてゆけなかったかな。別世界で遠いなぁというかんじ。ノニが自分の死ぬ時の事を思い浮かべるシーンが好きだ。自分も心の中にそれまで見た光景をたくさん思い浮かべながら死にたいな。それから「今日は今日の光だけを見て、精一杯身体も心も動かして、とにかくただ生きるんだよ。」っていうパパ2の言葉も好きだ。
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Posted by ブクログ
ネタバレ女としての生生しさを個人的には感じた作品。
ばななさんの私小説とも思えるような内容で、素直で淡々とした文面から
日常とその中にある非日常が伝わってくる。
男と女の違いというものを、否応なしに考えた。
やはりまったく変な意味でなく、役割が違う生き物なのだと改めて思った。
人間と言っても動物なのだから、本能というものはある。
雄は戦い、雌は守る。
そういう役割分担がきちんと出来ているのだ。
現代は女が戦いながら守ることもしなければいけなくて
というような記述にははっとした。
また性別の違いを抜きにしても、本能について考えさせられた。
『現代化』でセンサーが鈍ってきていて
霊感や直感、第六感だとか虫の知らせだとか呼ばれるけれど
やはり人には本能が備わっていて
その本能の『声』は雑多なことに掻き消されることが多い世の中だが
感覚を研ぎ澄ませていれば聞き届けることが出来るし
お腹の中に自分以外の命が宿っていれば尚更
守らなくてはという本能が働くものだろう。
また、南の国や田舎に療養に行ったり、寺へ行ったりすれば
静かな環境で本能に寄り添いやすくなり
歪んでいたことも修復されていくのではないかと思う。
オカルト的なことでなくとも、日常にちょっとした不思議は溢れていて
なんとなく嫌だな、とかなんとなくこうかな、と思ったことが
実は的を射ているということは結構あるものだ。
日常を本能に従い、良いものを選び取って間違えずに生きていくことは
誰の邪魔がなくとも実は難しい。
2017.9.2 再読
生々しさが、前回よりも受け入れ難い気持ちが出てきていて、
共感まではいけない部分があった。
日本だから駄目、ということはないはず。
なぜ母親がいるのにもうひとり母親を欲するのか。昔と違ってなにもこらえてないのに母親だけは求める
というのは苦笑しつつ頷いてしまうし
剥製についての考えは同じだと思う。 -
Posted by ブクログ
雑誌連載を本にまとめたエッセイ。
特に心に残ったのは、
『そのひとことが』と『日々に学ぶ』。
本人にとっては何気ない一言でも
本気で真摯な気持ちで言ってくれた一言が
大袈裟でなく闇から救い上げてくれる一言になる
ということは実はよくあることで。
同情で言ってくれた訳でなくて
本当にそう思っているというだけで響く。
自分も誰かにとってのそんなひとことを
言えていたらいいなと思う。
犬の散歩をしている人 というのは
ただ歩いている人よりも話しかけやすい、と思う。
歩いている目的がはっきりしているし
多分時間の余裕も心の余裕も多少あるはずで、
犬の散歩のさせ方や犬の顔で
なんとなく飼い主の人間の検討がつくと思う。
散歩をしていてふと立ち話になった
見知らぬ人との会話は、結構ずっと覚えていて
思い出すときゅんとするようなことが多い。
足の不自由なコーギーを飼っていたお姉さん
声帯の無い雑種を飼っていたおばさん
みんな元気かな、と時々思い出す。
幸せはどんなところにも無尽蔵に待っている。
何かができないということは、他の何かがそこにあること。
本当にそうだな、と思ったし
そうだと思って日々を見ていたいなと思った。