よしもとばななのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
言葉にしようとすると消え去ってしまうものや
繰り返しやってくる夜や朝の中で
夢となっていくしかない儚い瞬間を
“美しい言葉”で表現してくれているばななさん♡
読んでいる間だけ出会える彼らたち…
読んでいたら いつの間にか眠りについてて
起きたらいつもの朝がはじまってて…
全部夢だったのかと思うほどで…
でも確かに私の傍らにはこの作品がいてくれてた…
窓から射している陽はいつものように
部屋を真っ白にさらしていたとしても
読んだ時の余韻がじわりと甦ってきて
新しい世界の面影を映し出す朝へと変えてくれた…
今はいない人に話しかける言葉は
決して目に見えないけれど…
でもきっと花となり どこかで咲いているような
優しい気持ちにさせてもらえた作品_
ばななさんの小説は いつも読者に寄り添ってくれている
言葉を丁寧に 丁寧に掬いとって…
小さな灯(ともしび)を私たちに照らしてくれている -
Posted by ブクログ
昔からよく読んでいるよしもとばななさんの作品の中でも、とりわけスピリチュアル色が強い作品だったように思う。私は自分の思想と読書は切り離せる方だけど、苦手な人はとことん苦手のような気がした。
よしもと作品によく見られる設定の「若い主人公だけど親が既に亡くなっている。しかも普通ではない死に方で」は今回も同じくで、たまに見られる「新興宗教にはまっていた家族」の設定が今回は加わる。
美人で浮世離れしたところのある母親が新興宗教のようなものにはまり、最終的に自死を選んだ。そういう共通の経験とともに幼いころから一緒に生きてきた、まこと嵯峨の物語。
まこは大学生であり、その独特な存在感を生かして演劇もしている。嵯峨はパン職人をしている。若い2人は当たり前のように一緒にいて、これからずっと一緒であることも当たり前のように受け入れている。強烈な過去を持つ同士だからこそ、解り合えるのはお互いだけだということを恐らく子どもの頃から知っていたような関係性。
ストーリー性はそれほど無く、親たちもいたセドナでの2人の過去と、親を亡くした今現在の暮らしの中で2人が思うことが中心となって進んでいく。登場人物もそこまで多くないけれど、それぞれが個性的で強い印象を残す人ばかり。
ここまで解り合える誰かとともに生きるということは、心強く、だけど凄惨な過去のことから逃れられない恐ろしさも孕んでいる。解らないくらいがちょうどいい、と思えることも人生にはたまにあるから。
だけどやはり、よしもとばなな作品に出てくるこういう関係性、羨ましいなとも思う。絶対であること、って、普通に生きていてそんなに感じることがないから。
読むと必ず「よしもとさんの作品だなぁ」とまるで故郷に帰ったような感覚を覚える。それぞれ違うんだけど、変わらないという強さがある。 -
Posted by ブクログ
短い文章がたくさん入っていて読みやすいので、逆に読むのに時間がかかった。
小分けにして何日もかけて読んだ。
内容は旅に出て感じること、日本(特に東京)のこんなところが生きづらい…というようなことが主なんだけど、わかるな〜と思った。
東京にいるとつい、日々のタスクやノルマに追われてあっという間に一日が終わってしまうけど、ふと散歩に出た時に感じる季節のにおいとか、人との関わりとか、そういう時代も場所も関係なく感じられることが、本当は生活に必要なんだと思う。
この本の中に「人生は思い出を作ること」というような文章があって、仕事とか現実的なことでモヤモヤしてた気持ちが少し晴れた。
本当にそう思うし、たくさん思い出を作りたい。
ただ、少し考え方が傲慢…?というか人に対して思うことがちょっと自分とズレているところもあって、それもまた発見だった。 -
Posted by ブクログ
初めてのよしもとばなな氏の作品。
序盤の母と娘の描写はあまり響かなかったが、中島くんが出てからは面白くなった。
頭良い変人キャラが好き。
テーマとしては、傷を負った人が、他者と関わりながら少しずつ傷を癒やしていく(許していく)という内容かなと。
少しの傷を持つ主人公が、より深い傷をもっているだろうと推測される中島くんに対して、引け目を感じながらも、少しずつ惹かれていく描写が良かった。
さすが著名な作家というような、表現力でグイグイと引っぱられる感じ。
2人の絶妙な距離のとり方、傷つけない関係が、自分とは真逆の生き方だなという感想を持った。
個人的には中島くんの正体が気になってしまい、謎の青年の正体を恋人目線から解き明かす、文章がきれいなミステリとして読んでしまっていた。
短いし、読後感も良い作品。 -
Posted by ブクログ
요시모토 바나나의 작품에서 느껴지는 편안함이 있다.
잔혹하고 슬픈 상황 속에서도 감정의 격해짐 속에서도 모든 것들 속에 차분함이 스며 들어 있다.
그러면서 작가는 위로한다. 그런일도 있었구나라며 공감하고 가만히 둔다.
이번 작품 또한 그렇다.
남자친구와 여행을 가는 차안에서 교통사고가 나게되어 남자친구는 그 자리에서 죽고 혼자만 살아남게 된다.
남자친구 없이 혼자만 살아 남게되었다는 좌절감과 슬픔, 분노가 다양한 사람들을 만나가면서 사라져간다. 녹지 않을 것 같은 한겨울의 눈이 차츰 녹아 들고 서서히 봄이 오듯 아물지 않을 것 같은 상처에 새살이 돋는다.