【感想・ネタバレ】人生の旅をゆく2のレビュー

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Posted by ブクログ

阪神淡路大震災後について。家族との日常、思い出、日々感じていることなどを綴ったエッセイ。

夜寝る前に少しずつ読み進めていました。
いろんな人のエッセイを読んできたけど、やっぱり自分にはばななさんのエッセイが一番しっくりくる。
20代、30代、40代と…いつ読んでも心地よく、言葉がスッと心に入ってくる感じは変わらない。
考え方に共感したり、和んだり、しんみりしたり。気になるフレーズもたくさん!
読んで少し元気をもらえました。


以下、本文から抜粋

『自分の人生は自分のものだ』

『そのときはなんでもない、いつもそこにあるどうでもいいようなものでも、なくなってみると大きな思い出としてずっしり残るものがある』

『一瞬でもいいし、軽い力でもいい。でも本気でだれかがぐっとそこにいてくれたら、人はなんとかなる。人には人の力が必要なのだと思うし、人にしてあげたそういうことが積み重なっていつかその人を救うと思う』

『義務感でいやいややらなくてはいけないことは、ひとつやふたつ人生にはだれだってもちろんあるだろう。それはなるべくさくっと終えて、楽しいことに少しでも近いことを多くやるようにする。すると、なぜか効率がよくなるし気持ちが明るいからうまくまわるようになるのだった』

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2022年08月28日

Posted by ブクログ

心に響く文章、自分でも文章が書きたいと思わせてくれます。

読む前と読んだ後では、きっと生きやすくなっている点で、違う自分になれているはず。

非常に軽やかな読み心地で、厳しい現実ともとれるのに、気が滅入る感じがしない。

生命力に満ちていながら、他者への共感、尊敬の念が根底にあって、読みながら心の余計なものがどんどん落ちていくような感覚を覚えます。

私も他者に学ぶこの人の姿勢を、学びたい。

本当に魅力のある人が書いた文章には、何か特別な力が宿るのかもしれない。

大切なものを込めて書かれた本なのだと思う。

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2022年08月14日

Posted by ブクログ

「下北沢について」に続いて2冊目に読んだよしもとばななさんのエッセイ(小説のほうは過去数冊読んでいる)。
この本はシリーズの2巻目だが、短編エッセイ集なので各巻を順番に読む必要はなさそう。

「下北沢について」よりも全体的に少し重めで、命に関するテーマ、とりわけ東日本大震災やご両親のことに関連する短編エッセイが並んでいた。
テーマが重いといっても読んでいて気持ちが落ち込んで仕方ないというものではなく、また短いのでサクサク読めた。

普通の人であれば見逃してしまったり言葉にできなかったりするであろう出来事や思いをきちんとすくいあげて、深いところまで丁寧に言葉で紡いだようなエッセイで、だからこそ短くても一つ一つちゃんと染みてくる。
よしもとさんが体験した出来事から感じた「命の手触り」のようなものを、読み手である自分も確かに感じることができた。

そんな抽象的なものを読み手に追体験させることができるなんて、よしもとばななさんの文章ってすごいなぁと思った(小並感)。

シリーズの2巻から読んでしまったので、1も含めほかの感も読んでみたいと思う。


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2022年03月30日

Posted by ブクログ

よしもとばななさんの考え方が好き。

自分の人生は自分のものであるべきで、自分で方向性を決められるよう、常に判断を研ぎ澄ませておく。でも頑張りすぎず、理想を追い求めて周りに期待しすぎないよう。波に乗るように生きていく。
そんな生き方を志し、私たちを律してくれる。
また人生の途中で読み返そう。

63/100

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2021年06月13日

Posted by ブクログ

1冊目に引き続き、生とは何か、死とは何か、人間臭さとは何かを問い続けているよしもとさんの姿がそこにはあります。僕も人間臭く生きたいです。

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2014年11月09日

Posted by ブクログ

まだ読んでなかった!不覚!

お父様とお母様のこと、
地震のこと、
つらいことが沢山あって、
にびいろのしずかなトーンが一冊を覆っていました。

地震のときのあの気持ち、
しっかりおぼえておかなくちゃ。

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2014年08月31日

Posted by ブクログ

人生について大切だなと思うことが書いてある。

言葉にできなかったこと、こうなりたい、がある。

再読2015.7.28ここに書かれていること、小説になっているんだな。

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2015年07月28日

Posted by ブクログ

感動の幅がひろく、度合いが深く、
生きてる歓びを感じさせてくれました。
もっと本来のままで生きてもいいのかなと思う。

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2013年02月01日

Posted by ブクログ

震災のこと、家族のこと、子供の頃の事、小説のほうが好きだけど、エッセイも最近好きになってきた。子供の頃、片目で生活していた話を見るとすごい親近感を感じる。

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2013年08月09日

Posted by ブクログ

よしもとばななさんのエッセイ集。

『人生の旅をゆく』の中に、好きな考え方やことばがたくさんあって、
こちらも読んでみました。

震災前後のことも、父親を亡くした時期のことも、愛するペットを亡くしたときのことも書かれていて、
日常と喪失というテーマが濃くでていたような印象です。

強くならなくても生きていける社会であればいいな、と思います。

弱さを受け止められる社会とでも、弱いままでも認められる社会とでもいいますか。



よしもとばななさんのまなざしは、好きです。

あたりまえのこと、かけがえのない日常。
それこそが人生なんですよね。
どれだけ大切にできているのか。



震災の時期のエッセイを読んでいたら、
あの時期、東京で感じていたことを思い出しました。

立ち止まって、大切なものがみえた時期でもあって、
再び、それに触れられたような気がします。



“実に平凡な意見に思えるだろうけれど、日常とはほんとうにすばらしいかけがえのないものなのだ。いつものくだらない雑多なあれこれ、体を動かしても動かしても終わらない用事に満ちたこの世界。たぶんそれを十分に味わいつくすことを学ぶことこそが人生の目的なのだ。”

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2013年07月02日

Posted by ブクログ

さまざまな媒体に載せられたばななさんの文章。それを一気に読めるなんてなんて幸せだろう。ありがたい。たしかに読み進めるのは普通のエッセイや小説のようにスムーズにいかなかったのだれど、ひとつひとつ言葉ではなく、できごと単位でこころに伝わってくる。じんわりと心に残る。

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2013年03月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

いろいろと話題になっていた前作(?)を読まずしてこれを
読み始めてしまったけど後悔はなし!
最初の1行を読んで面白いと確信できたし、表紙が私好みだから!!

実は『イルカ』を読んで感動はしたけれど、よしもとさんはこのまま丸くなって
しまうのかしら・・・・と少し残念に思っていてしばらく彼女の本を読まなくなっていた。
しかし、丸くなるどころか今までなかった引き出しが増えて、
中身もたくさん詰まっていて、嫌な部分が魅力に変わったような(感覚的に!)
嬉しい変化がはっきりしてきたエッセイ集でした。
上から目線ですみません!!

震災でたくさんの人が亡くなって、人々の生活や考え方などが変わって
混乱して混沌として、よしもとさん自身にもたくさんの試練があった。
それでも彼女はふてくされるでもなく、開き直るでもなく、ただ目の前のことを
受け入れてやるべきことをやって楽しんでいる姿を見て、私はくよくよ悩まなくなったし
新たな動力を得たように動けるようになった。
今年、よしもとさんの本を何冊か読んで、自然とそういう自分になっていたことに
今日気が付いてびっくりしている。
身近な人たちの悲しい出来事に心を痛めすぎることもないし、
自分にふりかかった不運なことやいじわるな言葉に対しても
冷静に考えて、何が悪かったのか私はこれからどうすればいいのか
考えられるようになった。

ああ~活気がないなぁと思っているところで自然とお子さんができた
という話に少し感動を覚えた。
彼女は子どもが、育てることが必要だったのかもしれない。
大変そうだけど、以前より生き生きとしているようにも見える。

衰えていく親や本人に元気を取り戻すために子どもを産むということも
間違ってはいないと思うし、子どもがいる人が楽しそうだから子どもを産みたい
というのもありだと思うけど、私の場合はどうなんだろうと考えてしまう。
祖父祖母になる人も親になる人も活気や楽しさを子どもで取り戻そうとしている人、
意外といる。
「子は鎹」と言うけれど、2人の結束を子どもで確かなものにしようとか、
離れている心を引き寄せようと子どもを作るのはよくない場合もある。
もちろんすごくよくなる家庭もあるのも事実だけれど。

子どもに希望や夢を求めすぎると悩みの種になるととたんに親は
放棄したり、カリカリ怒ったり、泣いたり、がっかりしたりする。
そうなると子どもはとても傷つくものだ。
子どもがいない私でもわかるのにどうしてわからない人がいるのだろう!
まるで動物みたいに子どもを人に預けたり、また引き取ったり、
人形のようにかわいがって怒れなくてすごくワガママな子どもになって
大変な思いをしたり、お金をかけることが愛情と勘違いしたり、
学校になじめなかったり、留年したり退学したら人生終わり!と嘆いたり、
障害や病気があったら即不幸になるに違いないとか考える。
嘆いたり、不幸になると嘆いているのは子どもより親がプライドを傷つけられたり、
世間体がとか自分が不幸になることを恐れているのではないのだろうか。
今の社会は子育てするにはきびしいからそう思ってもしょうがないこと
なのかもしれないけれど、悲しいことだなと思う。
なんて夢がないことを!と思うかもしれないけれど、身近で実際あったこと。
子どもはただいるだけで、育っていくだけでいいという大らかな人が
多くなりますようにと心から願う。
だいぶ脱線したけど、子育て、生活するということについて考えさせられたので
書いておきたいと思った。
子どももいないのに偉そうに!と思う方はどうぞコメントをください。

今年母が入院して、今は元気だけれどいずれ親は死んでしまうんだなぁということも
考えることができたのはとてもよかったと思う。
親が元気な間に親子を思う存分できるからだ。
恵まれた環境で育ったと思っていたよしもとさんでさえ親子間でわだかまりが
あったということにも少し驚いた。
お母さまのことがあまり話題にならないからどうしたのかなと思っていたんだけど
お体が丈夫ではなかったとのことで、子どもの頃いろいろ苦労があったと思う。
子どものころをのよしもとさんと想って少しさみしくもなったが、友達との
関係性を読んでいてあたたかな気持ちになれたし、ほんとうにやさしくて
人間味のある人だなぁとますます好きになった。

悲しみや恨みや負の感情に沈み込んでいくことはある地点を過ぎると
快感になることがある。
負の感情はなぜか脳にとっては心地よい刺激になるらしいのだ。
それを理解したうえで、楽しいことややらなければいけないことに目を向けて
生活しないといろんな意味で破綻してしまうだろう。
もちろん怒ったり、悲しんだりする必要は人生の中で何度もある。
でも、その中に溺れて前に進むことをやめてしまうと人生が止まってしまう。
最悪の場合、ある意味人生が終わってしまう。
私はそうならないようにしようと心から思う。

ぼんやりと思っていた「女性はガツガツ外で働かない方がいい人がいる」
ということや「お金がなくても夢があるというシアワセ」理論をよしもとさんが
小説やエッセイで証明してくれている。
私も行動でそれを証明できればと思う!

私、もし彼女に会うことがあったら告白してしまうかもしれない(笑)
それくらい大好き。
文章とギャップがあって失望してしまうのかもしれないけれどそれでもいい。
それでも存在していてほしい、ずっと書き続けてほしい作家です。

こんなに褒めているけれど、日記の方が好きなので★は4つで!

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2013年05月27日

Posted by ブクログ

カレー屋さんのマスターの話はショックだった。
自分のせいじゃないと思っても、恐ろしくなる偶然っていうのはある。

生と死の話が多かった印象。
震災のころのエッセイも多く、忘れていた感覚を思い出した。

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2013年06月13日

Posted by ブクログ

よしもとばななのエッセイは初めて読むのかな。女性らしい独特の感性で、正直戸惑うことのほうが多い。
全体として感謝してるものたちへ といったタイトルが似合いそうな内容で、いろんなことを分かち合えれた幼馴染とか風邪のときに料理を送ってくれた知り合いとか忌野清志郎さんとか河合隼雄さんとか感謝の言葉が綴られるのだが、個人的な人の話は、「それはよかったね」としか言いようのない自慢話を聞いてるみたいだ。
基本に深い苦悩の中にいるばななさんがいてそれを救ってくれた人たちという話になってるものが多い。その苦悩の部分は共感するところがあって、ちょっと独特の世界になっている。

印象に残ったところ2つ。
「私が三十代後半になったある時期から突然、なんとも言えない雰囲気になるようになった。しょぼくれたというか、もりさがるというか、あるべきものがないとしか言いようのない雰囲気だ。」
これは子どもがいないで年寄りばかりになるるしょぼくれ感ができてくる。そういう時に子どもができて一気に盛り上がるだした。子どもの存在感は大きい。そういうことはあるかもしれない。

「いいじゃないか、その場のいいことが見つけられれば、生きてるかいもあるっていうものじゃないか。そう思えたら、風邪だろうが寝不足だろうが失敗しようが、なんでもないと思えるようになった。その日の私はそうだったんだから、しかたない。原因があって改善できるものなら、次回直せばいい。軸を架空の自分ではなく、たとえだめな自分でも今の自分に置くこと」
あるのは今と今の自分だけという認識を深める ということ。よく言うことだけど覚悟のようなものを感じる文章です。
「今は今のベストをつくしかない」と書いている。

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2013年01月01日

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