横溝正史のレビュー一覧
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これ、まだ上巻!?っていうぐらいの、濃さ。
金田一さんと言えば地方の閉鎖的な村や島、そこに伝わる伝統や風習、名家の因縁。。。と言ったイメージが強いけれど、今回の舞台は東京。
今まで地方を舞台にしたものばかり読んでいたから、果たして東京が舞台になったら今までの面白さは半減!?とか勝手に先入観を抱い...続きを読むPosted by ブクログ -
横溝正史の金田一シリーズ短編集。
金田一シリーズは長編は結構読んでいるものの短編はあまり触ってなかったなぁ、と今回購入。
やはり横溝正史の世界はいいですね…短編でも伝わる怖さ。
「湖泥」では小さな村の閉塞感とそこに渦巻く嫉妬のドロドロとした恐ろしさ、蜃気楼の情熱では孤島の屋敷に住む人に対する嫉妬に絡...続きを読むPosted by ブクログ -
これをさいごに読んだのは、中学生の時でしたな。とまれ、おぞましさと衝撃は中学生の時に感じたそのままでした。(昔読んだ横溝作品をこの年でもう一度読むって、いいな。)Posted by ブクログ
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言わずと知れた名探偵、金田一耕助が挑む4つの奇怪な難事件、ある夫婦をつけ狙う義足の男の正体を追及する表題作「殺人鬼」、万引き常習犯の悲劇を描いた「黒蘭姫」など、読み応え十分な1冊。Posted by ブクログ
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翻訳、文体というものの影響の大きさを考えさせてくれる一冊です。作者の違う二作品を翻訳しているのですが、漂うものは横溝作品の華麗さと妖気です。Posted by ブクログ
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しばらく前に古本屋さんで集めておいた杉本画伯による表紙絵版。主人公の美女が描かれ頭には不気味な蝙蝠が。紙は焼けてしょっぱい感じになっているのですが、その感じがまた小説の雰囲気を引き立てています。なんてたって、源頼朝の末裔が住まう伊豆の孤島に起こった昭和初期の変死事件からスタートするのですから。最近復...続きを読むPosted by ブクログ
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金田一耕助、最後の事件!
上巻の昭和20年代の事件から舞台は高度経済成長中の昭和40年代へ
等々力警部も退職してるし金田一も20歳年をとり…
そんな中、近頃身の危険を感じるという本條写真館の倅・直吉が金田一の前に現れ、20年前の事件の続きが始まる
新たに出てくる由佳里と滋の息子・鉄也の出生、法眼弥...続きを読むPosted by ブクログ -
いやぁ。面白い。個人的には大好き。長かったけど。最後も結構よめる展開だったけど、それでも面白い。ひとえに文章力ではないかと。こういう推理小説って今はないよなぁ。。。Posted by ブクログ
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後半作品は時代背景が落ち着いているので微妙なのが多い…と思っていた自分が恥ずかしい!
大体の大筋は下巻の前半からわかってくるのですが、1つ覆り2つ覆り…
クライマックスは八ツ墓村にも匹敵するほどの緊迫した犯人との対峙が待っています
金田一の好相棒・磯川警部の驚愕の事実も明らかになり、盛り沢山で最後ま...続きを読むPosted by ブクログ -
これもまたテイストの違う横溝先生。
堕ちてゆくヒロインがレトロだけど美しくて、「悪党!」と叫ぶ様はぞくぞくしてしまいます。
現代的に映像化すると誰でしょう。Posted by ブクログ -
続けざまに横溝先生はちょっときつかった。コレもまた血の話。
トリックに次ぐトリックでおなかいっぱいです。
角川でもコレではない方の表紙の本。絵のイメージだと智子がコケティッシュで可愛いほうです。
疑問、なぜ途中で智子は強いだけでなく、妖艶になってゆくのですか?Posted by ブクログ -
金田一探偵はいろいろと映像化されてもいるし、「ジッちゃんの名にかけて・・・」の彼とは旧知の中なので(笑)なじみは少なくないんだけど、やはりもっと早くに出会えればよかった。なにしろ表紙が怖いもので・・・。
さて、この下巻ですが、上から20年以上の月日がたってしまっているという設定。文字通り壮大なミス...続きを読むPosted by ブクログ -
怖いんだろうナァ~って先入観で読めなかった横溝先生、2冊目に挑戦。上下2巻の大作でしたが、時を忘れさせてくれました。
それにしても表紙が怖い・・・続きは下巻へ。Posted by ブクログ -
金田一登場作品ではあるものの
事実上彼は名探偵ぶりを発揮できず
非常に歯がゆい思いをする作品です。
メインにおかれているのは「人の悲劇」のため
謎解きはさほど濃くありません。
せいぜい、思い込みを誘う1描写ぐらいでしょう。
それぐらいしかミステリー特有の
心理操作はしていません。
とにかく悲劇と...続きを読むPosted by ブクログ -
横溝先生の書かれる小説は、どれも大変に素晴らしい作品ばかりだと思います。しかしこの「悪霊島」を読んでしまったら、もう二度と他の横溝作品はおろか、普通の推理小説では満足できないのではないか、そう思えるほど濃密で精巧なストーリーです。
主人公の名探偵、金田一耕介も非常に魅力的です。でも個人的には磯川...続きを読むPosted by ブクログ -
いくつもの筋が複雑に、でも混乱なく組み合わさっている。
こんなに分厚い本なのに、次々とページを繰っていける面白さがある。
さすが横溝正史は違うね。Posted by ブクログ -
お馴染みの金田一シリーズ。ですが金田一はあまり登場せず、事件の渦中にあったヒロイン・音禰の視点から書かれている作品。今までの金田一シリーズとは違った感じで面白かったです。
遺産相続に複雑な一族関係といつもの横溝テイストに、金箔アクロバットダンスだのSMショーといったエログロ、戦後の荒んだ雰囲気と...続きを読むPosted by ブクログ