【感想・ネタバレ】金田一耕助ファイル19 悪霊島(下)のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年10月04日

事件が錯綜して混乱しそうだったけど、最後、ついに綺麗に回収・収束されていった!
以下ネタバレ大有りです。

横溝正史の小説はミステリーなのに、ホラー感が強いのは何故だろう、といつも思っていたのだけれど、悪霊島は特にその雰囲気や場面がそれにぴったりだった。
終わり方も、大団円とか、全ての謎が詳らかにな...続きを読むるのではなくて、もしかしてあなたは…という問いかけで終わったり、重要人物が全てを語る前に死亡したり、しかもなぜ死んだのかは不明だったり…そういう余韻というか、ある種の座りの悪さのようなものが世界観を不気味なままにしているのかも。
ゾッとした場面…鵺野なく夜に気を付けろ…の本当の意味を知った時。簑笠が生乾きだったという証言を得た時。紅蓮堂の双子を祀ってある場面。巴御寮人の無邪気さと狂気が同じものであったと思った時。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年11月23日

後半作品は時代背景が落ち着いているので微妙なのが多い…と思っていた自分が恥ずかしい!
大体の大筋は下巻の前半からわかってくるのですが、1つ覆り2つ覆り…
クライマックスは八ツ墓村にも匹敵するほどの緊迫した犯人との対峙が待っています
金田一の好相棒・磯川警部の驚愕の事実も明らかになり、盛り沢山で最後ま...続きを読むで手を休める暇がない!
冒頭部分も好きですが、終わり方も含みがあっていい・・・

しかし、金田一シリーズの中でも1,2を争うほどの悪女ではないでしょうか
蒸発した3人の殺害方法がエログロ・・・
サイコパスぽいな

2012/11/22-23

0

Posted by ブクログ 2024年01月27日

面白かった。登場人物も個性豊かで特徴的で、言動が劇調で頭にみんなが動いている様子が浮かんでくる。本当に想像を刺激して、思い浮かばせるのがさすがと思う。その書き方が楽しい。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年07月20日

一時期一気にシリーズを通して読んだが、唯一この悪霊島の上巻が手に入らず、下巻だけしばらく棚に積まれていた。
やっと上巻が再販されて、久々に横溝正史を読んだ。

やはり面白い。
金田一耕助シリーズは常に一定の面白さがあるが、長編ということもあり続きが気になる展開だった。
犯人はお決まりのパターンなので...続きを読む意外ではないが、蒸発した男たちの行方や誰の息子なのかとか色々な予想もできて面白かった。

せっかくなら犯人と竜平が話すシーンが欲しかった。裏で決着つけるのではなく。

それにしても磯川警部というか奥さんが悲しすぎる…

0

Posted by ブクログ 2023年01月23日

ミステリって読んでるうちに「こいつが怪しいな!」って目星をつけるじゃないですか。で、それがひっくり返されるのが楽しかったりするじゃないですか。でもこの話はそういうのがないのでそこは拍子抜けするかもしれないですね。ただ孤島のおどろおどろしい雰囲気はめちゃくちゃ好きです。

0

Posted by ブクログ 2020年11月07日


晩年の作品と聞く。双生児と孤島、洞窟などシリーズの世界観に悉く魅了された。警部の身の上話に踏み込むなど、人間描写も氏の集大成だったのではないか...真犯人は誰であれ、残された者の純朴さと溌剌とした生命力が本シリーズの核心と次世代への望みではなかったか...

0

Posted by ブクログ 2017年03月06日

アメリカ帰りの富豪に依頼された人探しのために、金田一耕助は久しぶりに岡山県へ行く。そこで磯川警部と旧交を暖めたのも束の間、警部の話から探していた人物が怪死したらしいことを知る。

こういった物語が、上巻にあるような恐ろしく謎めいた言葉の書き出しで始まる。
こういう、今から恐ろしい物語が始まるよ、と自...続きを読む然に読者を横溝正史の世界に引きずりこむ盛り上げの上手さが横溝正史作品の魅力だと思う。

横溝正史の作品には「平家物語」や平家の落人といったものがよくあり、岡山県と平家は深く繋がっているのだなと感じる。「平家物語」も読むと更に愉しめるのだろうが、ちょっと読めそうにない。

この作品では、蒸発という出来事が頻発する。
蒸発という表現に時代を感じる。今なら失踪というところだが、昭和の時代では確かに蒸発とよく表現された。
こぼした湯が蒸発して姿を消す様と、人がある時忽然と姿を消す様が似ているために使われたのだと思うが、これも死語になるのだろうか。

また、シャム双生児という言葉も出てくる。
腰の部分で結合した双子。こういう気の毒な状況で生まれた子供を、恐ろしさを高めるために使うのは現代にはそぐわない気もするが、昭和の時代は障害のあるひとを差別語を用いて悪意なく呼ぶひとは普通にいた。横溝正史の作品を読むと時代の流れを感じる。

どの作品にも共通の殺人事件がドンドン起き、大概殺されたあと金田一耕助が推理という、もっと早く解決してよとツッコミたくなるところは同じであり、洞窟を探検するところなどの冒険のあるのも横溝作品には暫しある定番の面白さだ。

この作品の魅力は、金田一耕助シリーズにおいて金田一耕助と人気を二分するのではという磯川警部について多く描かれているところだ。わたし自身が金田一耕助よりも磯川警部がお気に入りだ。
「悪魔の手毬唄」においても磯川警部の切なさが印象に残ったが、金田一耕助も磯川警部も年を取り、老いが感じられるときに「悪霊島」で綴られる内容は、本当に辛く哀しい。磯川警部ファンには、益々磯川警部が好きにならざるを得ない。

若い頃の叶わぬ恋が忘れられず、富豪となって故郷へ帰ってくる男。これが金田一耕助の依頼人なのだが、まるっきりギャツビーではないか。

犯人は誰かなと推理小説本来の愉しみは勿論あり、そこに「平家物語」が絡んだり、昭和の時代を窺ったり、磯川警部の気持ちを読んで哀しくなったりと様々に愉しめる。

最後はまた金田一耕助が真相について沈黙するというわたしには異議ありな形であるけれど、今回は愉しめたので文句なしにしたい。

最近だらけ気味だった『ひとり横溝正史フェア』であったけれど、これだよ、こういうのを待ってたよと嬉しくなる作品だった。
おかげで最後まで『ひとり横溝正史フェア』を続けられそうだ。

0

Posted by ブクログ 2016年06月25日

金田一耕助シリーズ終盤のまさに大作でしたね!刑部島を舞台にした連続殺人事件の謎を金田一耕助が見事解明する訳ですが、事件の背景に複雑な人間関係が絡んでいるところも見事でしたし、最後のオチもなかなか秀逸でした!
ビートルズの「Let it be」を主題歌にした「鵺の鳴く夜は恐ろしい!」というCMでも話題...続きを読むになった映画も観てみたくなりました!
さあ残すところ壮大だった金田一耕助シリーズも「病院坂の首縊りの家」を残すのみとなりました。心して読みたいと思います。

0

Posted by ブクログ 2011年05月09日

怪しい人が犯人だったので、そのへんの意外性はなかった。
でも、神性が汚されたような気がして嫌だったなぁ…神性そのままで希代の殺人犯となって欲しかったかも。
しかし蒸発した人たちとシャム双生児がああなってたのは驚いた!
悪趣味でグロテスクで最悪に最高だった!

0

Posted by ブクログ 2011年02月05日

悪霊島の大洞窟、八つ墓村の鍾乳洞…設定は似通っているが、作品には欠かせない舞台。明らかにされる因縁。

0

Posted by ブクログ 2010年06月25日

うわぁぁ、きつい表現オンパレードだなぁ。
夜に読んだらたまったものじゃあないですね(笑)
なのでエロ・グロ・狂気いずれかが苦手な人は
気分を害しますので気をつけてください。

なんというか、最後はなんか虚空にいるような感じ。
空っぽになってしまいました。
なんというか、悲しいものです。

0

Posted by ブクログ 2009年10月04日

横溝って、実際読むまでは血みどろ死体の“怖い”ばっかりで、男と女のドロドロがこんなに描かれているとは思わなかった。(2004-10-28)

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月22日

出た!!!ショッキングな出来事が起こったと同時に気が狂ってのちにさつじんを犯す女だ!!!
数年後の磯川警部と三津木くんがどうなってるか見てみたい。幸せであって欲しい。

0

Posted by ブクログ 2023年02月26日

悪霊島
 第16章 人と犬
 第17章 噫無残
 第18章 蓑と笠
 第19章 もしも烏が騒がなかったら
 第20章 鵼のなく夜に気をつけろ
 第21章 弾劾
 第22章 隠された二枚の手紙
 第23章 シャム双生児の秘密
 第24章 墓を暴く
 第25章 紅蓮洞
 第26章 女郎蜘蛛
 第27章 ...続きを読む地底の対決
 第28章 雲隠れ
 エピローグ
野性時代 1979年1月~80年5月

0

Posted by ブクログ 2019年11月23日

探偵防御力が低いと言われる金田一だが、今回はけっこう被害を防いだのではないだろうか。犯人は…まあ順当な結末。

0

Posted by ブクログ 2015年08月16日

クライマックスへ向けて怒涛の展開と謎解明はスッキリした!
読み終わってみると、やっぱり金田一さんは素晴らしい。

0

Posted by ブクログ 2011年08月08日

かなり人間ばなれした人々が織り成すグロテスクな愛憎劇。
磯川警部の隠された過去にも驚く。

最後の最後まで、後味が悪い感じ。
あと、推理小説というよりは冒険小説という感じ。

期待通りの変態っぷり。

0

「小説」ランキング