【感想・ネタバレ】金田一耕助ファイル9 女王蜂のレビュー

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Posted by ブクログ 2020年02月02日

1978年公開の市川崑監督、石坂浩二主演の映画が有名。元宮家・東小路家の女主人として映画では高峰三枝子が演じているが、原作では元宮家・衣笠家の男性主人となっている点が異なる。他にも京都と伊豆山間地が舞台の映画に対して、原作は東京と伊豆沖の小島。また京都のお茶会での毒殺に対して、歌舞伎座でのチョコレー...続きを読むトによる毒殺など設定の違いもあり。

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Posted by ブクログ 2013年03月28日

しばらく前に古本屋さんで集めておいた杉本画伯による表紙絵版。主人公の美女が描かれ頭には不気味な蝙蝠が。紙は焼けてしょっぱい感じになっているのですが、その感じがまた小説の雰囲気を引き立てています。なんてたって、源頼朝の末裔が住まう伊豆の孤島に起こった昭和初期の変死事件からスタートするのですから。最近復...続きを読む刻版が出てますが、ぴかぴかの紙で読むより絶対雰囲気でまっせ。

絶世の美女をめぐっての孤島の密室、さらに重なるトリックに、作者特有のどろどろした因習などは影が薄れてしまう感じですが、めずらしく今回は大団円といっていいのではないでしょうか。

BGMはもちろん「犬神家の一族」のサウンドトラック。往年の角川映画のチープな感じを引き立ててるし、やっぱり横溝作品にはぴったり。

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Posted by ブクログ 2012年08月01日

続けざまに横溝先生はちょっときつかった。コレもまた血の話。
トリックに次ぐトリックでおなかいっぱいです。
角川でもコレではない方の表紙の本。絵のイメージだと智子がコケティッシュで可愛いほうです。
疑問、なぜ途中で智子は強いだけでなく、妖艶になってゆくのですか?

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Posted by ブクログ 2012年04月11日

金田一登場作品ではあるものの
事実上彼は名探偵ぶりを発揮できず
非常に歯がゆい思いをする作品です。
メインにおかれているのは「人の悲劇」のため
謎解きはさほど濃くありません。

せいぜい、思い込みを誘う1描写ぐらいでしょう。
それぐらいしかミステリー特有の
心理操作はしていません。

とにかく悲劇と...続きを読むしか思えません。
もし別の方向に運命の歯車が
動いていたのならば…!!
と思うと無常の一言に尽きます。

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Posted by ブクログ 2011年07月22日

「彼女は女王蜂である」 一人の女性を巡る事件の話。ドラマなら見れませんでした(泣) 横溝氏はこういうものが得意ですよねー。

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Posted by ブクログ 2022年01月18日

出てくるメンズがだいたいキモくて笑っちゃった 智子お嬢様が孤高の女王蜂として君臨し数多の男どもを這いつくばらせ踏みにじるがその魅力で全部許される話かと思ったら違った。結局グッドルッキングガイと結婚か~~~い!そんならもうちょい多門くんに活躍してもらいたかったな~ 私は神尾先生好きですよ!!

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Posted by ブクログ 2020年10月25日

こんなに長い話だとは思わなかった(息切れ)
美人な女性に群がる男性陣が悉く殺されるこの惨劇の始まりとなった事件まで解き明かすのだから、それは当然か。
でも、その長さを最後まで飽きさせずに読ませられるのは、流石の筆力だと強く感じた。
息切れ起こしているのは、単にこちらの体力がなかっただけの話である。
...続きを読む(何しろ面白いのに4日かかった)

脅迫文に密室殺人(しかも2種類)時間差トリック、ミステリの要素盛りだくさんなところに、謎の男性陣の登場も多く、内容も濃い。
その割に、視点はくだんの女性か、謎の男性寄りなので、金田一探偵の存在感がやや薄い。
第三者から見た金田一探偵みたいな感じで、それはそれで面白かった。

ただ終盤、その謎の男性の影が薄くなっちゃったのは勿体なかった気がする。
まあ拘束されていたから、仕方ないね。
最後美味しいところ持って行くから仕方ないね。
これだからイケメンは……

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Posted by ブクログ 2020年07月03日

映画より、動機がシンプルでよかった。
ただ主役は中井喜恵ではない。すごい美人ではない。
女王蜂というタイトルも今一あっていない。

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Posted by ブクログ 2018年03月15日

とにかく抜群の面白さ。読んだこともあるし、テレビでも何度も観たはずだけど、全く覚えていないことが衝撃だった。

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Posted by ブクログ 2015年12月16日

やはり金田一耕助シリーズは長編ですね!しっかりとした事件背景と複雑な人間関係が妙ですね!
この作品も絶世の美女を中心とした愛憎劇という内容で、登場人物のいろいろな思惑が悲劇を招くという展開で、最後に事件の全貌が明らかになりスッキリしたのでした。

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Posted by ブクログ 2015年02月01日

久しぶりの金田一耕介シリーズ。
今回はそんなにぞぞーっとする感じはしなかった。
どっちかというと、日本の伝説・昔話みたいな感じぃ。
源頼朝の血を引く子孫の琴絵と、宮様の息子が結ばれなかったことから事件が発生していく。
いろいろな人が、犯人の感情のために殺され、事件の背景を知り全てを失ったかにみえた智...続きを読む子だけど、最後は心暖かくなる終わり方で良かった。

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Posted by ブクログ 2014年08月23日

金田一ジッチャンの方の事件簿。
源頼朝の末裔と元皇族というロイヤルな血統が交錯するミステリー。

密室あり、暗号あり、新聞の切り抜きの脅迫状あり、アリバイトリックありと、推理小説のギミックも盛り沢山ながら消化不良は一切無く、伏線も全て回収されて大満足の読み応え。
『八つ墓村』や『犬神家の一族』ほど一...続きを読む般的な知名度は高くないが、単体の推理小説として至極。

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Posted by ブクログ 2014年02月03日

小説で金田一耕助を読んだのは初めてです。
稲垣さん主演のドラマを昔にぼんやり見た。

初めは読みにくかったが、文章は慣れてくると読みやすく感じた。冒頭の智子が花束を海に投げ込むシーンとか、映像を想像しやすいシーンがたくさんあった。演出力高いなー。
とにかく、おもしろかったです。犯人より結末が気になっ...続きを読むて読みました。犯人はとても健気で哀れだと思います。でも真犯人には色々つっこみどころがありすぎて。日下部氏を殺害して、どうしたかったのか。琴絵さんと戸籍上結婚できたのは不本意だったのかとか。いろいろ謎。

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Posted by ブクログ 2013年01月12日

帯に「金田一vs絶世の美女」とあったので悪霊島と似た話かと思いきや全然違う
離島に祖母と家庭教師の3人暮らす智子
母の遺言どおり18歳になると東京に暮らす父のもとへ行くことに
父の選んだ婚約者3人と異母弟と顔を合わしたところから惨劇が始まる
最後は犯人の自決かと思いきやどんでん返しが!
金田一シリー...続きを読むズでこのような結末ってあまりなかったような
警告状のとおり、智子は何人もの男の人生を狂わせてしまい、
(もちろん本人に責任は全くないけれど)大切な人を失ってしまったので最後に多門連太郎とくっつくのはよかったなー

2013/01/04-07

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Posted by ブクログ 2011年06月03日

犬神家の一族の次に、好きな金田一作品。
栗山千明さんの姿が、そのままヒロイン
に投影されていて、ビックリでした。
もちろん、金田一探偵も、いい味をだしていました。

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Posted by ブクログ 2017年08月16日

 これも昔ドラマで見た記憶がうっすらとありますね。読んでみても覚えていたのは主人公の登場場面ぐらいでしたが。

 これぞ、横溝作品の集大成では!?と思って読みました。
 絶世の美女、世代を超えて続く血の歴史。

 が、他の方の書評を読むと厳しかったりしますね。トリックが稚拙だとか、過去の話に比べて現...続きを読む代の重みが足りないとか。
 でも、まあいいじゃありませんか。

 「女王蜂」というタイトルからは男を手玉に取っている女のようなイメージも浮かびますが、主人公はどうもそうでもなし。どこからつけた題名かちょっと疑問な気はします。
 文庫版の表紙も意味深なんですが、どういうシチュエーションでしょうか??

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Posted by ブクログ 2010年04月19日

金田一耕助シリーズは途中から何となく犯人が分かるんだけどね。それでも面白くて一気読みしてしまう魅力がある。

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Posted by ブクログ 2009年12月25日

ドロドロした感じに描かれた人間関係とストーリーでぐいぐい読ませてくれる名作だなと・・・結末には驚きと感動。

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Posted by ブクログ 2022年09月16日

 1951(昭和26)年-1952(昭和27)年作。
 最初この作品の年代を知らずに読んでいたら、すっかりもっと後年(1960年代以降)の作と思い込んでおり、「やっぱり以前と比べて薄味になってるなあ」などと考えたのだった。が、本作は『八つ墓村』(1951)、『犬神家の一族』(1951)などの印象深い...続きを読む屈指の名作にすぐ続く時期の作品なのである。
「にも関わらず」味が薄いのだと言うほか無い。何が薄いかというと、前述のような名作群と比べると、登場人物たちが振りまく強い情念の匂いが、ほとんど感じられないのだ。ここでは密な人間関係における愛憎が浮き彫りにされていないし、おまけに、横溝が得意なはずの怪奇趣味、おどろおどろしさが全く無い。
 せっかく中心に「絶世の美女」を配し、彼女に群がる男たちが次々に死んでいくというシチュエーションにしたのだから、その男たちの欲望やグロテスクなジェラシー模様、および、彼女の心理の機微などをもっともっと描き込むべきだったと思う。
 あるいはトリックの工夫においてある程度世に評価されている作品なのかもしれないが、私としては、この時期の横溝ならもっと緊密な小説に仕上げられたはずなのに、と悔やまれるところだ。後年の横溝は、確かに軽さの方へと流れ込んでいくのではあるが。

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Posted by ブクログ 2022年07月06日

なんとなく、江戸川乱歩の味のする本だった。タイトルから、ヒロインはもう少し歳をとって妖艶なのかと思っていたけど、意外とさわやかだった。

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Posted by ブクログ 2021年08月29日

これといえるトリックなりロジックなりがあるわけではないのだが、やはり読者を物語に入り込ませる力やリーダビリティは一級品...しかし、正直全く新しさがない。既視感すら覚えてしまう。

つまり、面白いは面白いのだが、少しマンネリ化してきてしまっている印象。
横溝さんの最近読んだ作品はどれも軒並み面白さは...続きを読む☆4前後という感じだし、内容も正直そんなに大差はない。
(とはいってもやはり犬神家や悪魔が来りて〜の方が上)

だが、「姫野はなぜ19年前の殺人のことを遊佐に話したのか」という点に着目して推理するのは面白いし、トリックと言えるのかはさておき、肩透かしとも言えるがまぁ心理的密室とも言える密室トリックも悪くはない。

文句ばかり言いながらも次こそはと期待してしまう。そろそろ応えてほしい...

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Posted by ブクログ 2021年05月12日

「正直殺人の方が本領発揮なんで」みたいなこと言ってる金田一耕助なに?ワロタ
登場人物全員ヤバくて共感性低いぶんエンタメ強めでさらっと読めますね。
新聞社の人他にも出てるのかな…。

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Posted by ブクログ 2019年06月26日

金田一耕助シリーズ。伊豆沖の島に住む大道寺家の一人娘、智子が、仮の父である欣造に結婚相手との顔合わせとして東京、伊豆に呼ばれる。そんな中、智子の母親琴絵のと本当の父親との秘密が明らかになる。

序盤どころか、中盤までもアクの強い登場人物をこれでもかというほど多く出し、殺人は唐突に起こるものの、何に判...続きを読むじてのものなのかがわからずという、悪く言えば支離滅裂なストーリー展開が続く。

考えても無駄なので読み進めていたが、盛り上げる割には金田一耕助もこれといった動きをするでもないため、相当にダラダラという感が否めない。

ところが、終盤になって19年前の事件についての情報が出始めてからのスピード感はすごい。他の金田一シリーズのように、真相を知る誰かを引っ張り出してくるわけでもなく、少々静かに終わりつつの真相の部分は一読の価値はあろう。

しかしまあ、中盤過ぎまでのダラダラ感はなかなかに苦痛で、そこまで★1、終盤★4で平均した採点になる。登場人物の数人は、必要なかったんじゃないかと思われる。

また、19年事件現場が保存されているってのもなあ、ちょっと無理がないかとは思うが。表紙のコウモリ(が載っているバージョンなのだ)も無理があるし、タイトルは江戸川乱歩を意識したものであろう。

ところで、角川の電子書籍は杉本一文氏の絵なのに、最近の文庫は何でこんな変なデザインなのか?

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Posted by ブクログ 2017年06月28日

ミステリアスな孤島、魔性の美女、名家、昭和初期。設定が好み。金田一がかなり速い段階で犯人の目星がつくところに感心。被害者が、誰の弱味を握れば自分が有利に働くか、その弱味を握られては困るのが犯人…成る程です。

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Posted by ブクログ 2016年03月08日

これで何冊目になるのか「ひとり横溝正史フェア」。
今回はこちら「女王蜂」。
こちらはタイトルがいい感じです。横溝正史のタイトルは、なんとか殺人事件とか悪魔がどうしたといった、ちょっと野暮なものもチラホラですが、「女王蜂」というのはなかなかいいと思います。

伊豆方面にある小島、月琴等。
その月琴等に...続きを読む暮らす大道寺智子は、亡き母の遺志により18歳になったら東京の義父のもとへ行くことになっている。
加納法律事務所から、智子の月琴等から途中立ち寄る修禅寺を経由して東京まで移動に付き添ってもらいたいという依頼を受ける金田一耕助。
修禅寺のホテルで、智子にまつわる殺人がはじまる。

孤島である月琴等、そこに暮らす大道寺家は頼朝の後裔であるといった歴史を絡めた家系や、元宮様といった余り推理小説ではなさそうな人物だったり、横溝正史の好きな美しいヒロインなど魅力溢れる設定が揃っている。
また、推理小説ファンなら悦びそうな、開かずの間で起きた惨殺事件。
殺人事件のトリックや恋愛などもある盛り沢山な内容だ。

この作品はそれ程戦争を匂わせる描写はなく、ホテルでの滞在や歌舞伎を見物に行くといった描写のある、どちらかというと華やかさのある作品だ。
とにかく智子は美しいらしく、可能な限りの美しさを想像してもしたりない程に美しいらしい。やはり推理小説には美人は必須だ。
美しいヒロインを巡ってこそ事件は起きる。

気になったこととして、智子の結婚相手候補の男性の人物描写でデブというものがある。
デブって。
デブは無いんじゃ、肥満気味とか、せめて肥ったとか。
デブはちょっといかんでしょ。
差別語とかよく知らないけれど、それ以前に子供じゃないのだから、余りにも稚拙な表現ではないかと思ったりする。その、デブという表現がまた多い。
作品自体と関係ないところを気になってしまった。

ラストはまさに大団円という感じではあった。
でも金田一耕助がもう少し犯人の心情を斟酌していたら、とも思える。
何というか、こういう形で真実をすり替えるというか、形を変えるというのか、うまく言えないけれど、いたわるというのはこういうこととは違うのではないかと思ったりする。
小説をまだ読んでいないひともいるかと思うので、ズバリ書けない歯にものが詰まった気持ち悪い書き方になってしまう。もどかしい。

この作品は舞台も月琴等から修禅寺、東京から再び月琴等へと変わり、ひとつの場所で事件が起き解決することの多い横溝正史作品の中では少し異色かもしれない。
人間の心に秘めた思いが描かれており決して明るくはないが、重苦しさもそれ程強くないところも珍しいと言えるかもしれない。

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Posted by ブクログ 2014年10月10日

中学のときの親友が横溝正史が大好きで、いつも読んでたことを思い出す。私は今まで、横溝正史詠んだことなかったけど、これはミステリー苦手とする私でもつまづかずに読めて面白かった。ただ、出てきてから智子が急に派手な感じに豹変したのはなんでだったのかな?ってちょっと疑問。特にそこは筋とは関係なかったみたいだ...続きを読むし。

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Posted by ブクログ 2014年02月02日

普通に面白かったです。
横溝正史は確かですね。

ただ、動機がちょっと弱かったかなー、と。
描写されている犯人のキャラクターと連続殺人をする理由にちょっと違和感があるかな。

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Posted by ブクログ 2013年10月15日

映画版と全く別物。映画版のオチの方が良かったけれど、これはこれで横溝さんらしくて好き。
映画版はほぼオリジナルじゃないか。

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Posted by ブクログ 2011年08月07日

言わずと知れた横溝作品。出生に謎をもつ美少女が18歳になり故郷を離れて東京に来るわけですが、そのくだりで彼女を取り巻く男たちが殺されるというお話。

ノーブルな一族をとりまく過去が事件に絡んできたり、実は宮家のぼんぼんが云々だったりと、私好みの作品でした。でも「悪魔の手毬歌」や「八ツ墓村」みたいな...続きを読むおどろおどろしさがあまり無くて残念。。

あとタイトルの「女王蜂」。中々ハイセンスだとは思うけど、そこまで作品との関連は無いような気が・・・。蝙蝠のほうが印象に残ったよー。

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Posted by ブクログ 2010年07月10日

横溝氏の怨念ドロドロものサイコー! 
その中でヒロインは穢れない美女、物語の一部にちゃんと清涼な風が通る部分を残してある。全編救いのないドロドロより、エンタテイメントとしてのバランスがいいというか、安心感があって好き。
家庭教師の先生の、編み物の図の暗号とか、月琴島の設定とか… 古き良き本格推理小説...続きを読む、たまらんですなー。

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