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金田一耕助の不吉な予感は適中した――。彼の依頼人である刑部島出身の大富豪越智竜平が、島に凱旋帰郷した直後、恐るべき殺人事件が発生したのだ。まず、刑部神社祭礼の夜、宮司が何者かに刺殺され、続いて宮司の双生児の娘一人が、人里離れた隠亡谷で絞殺死体となって発見された。事件解決に向けて、金田一と磯川警部は手掛かりをつかむべく、懸命に島内を探索し始めるが……!? 巨匠が最後に綴った、記念碑的作品!! カバーイラスト/杉本一文
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Posted by ブクログ
なかなかページが進まなかった上巻と比べ、それまで隠されていた各々の思惑が次々明らかになる下巻。ぐいぐいぐいと引き込まれ、数時間で読破してしまいました……! なんといっても見どころは終盤での緊迫感溢れる対決。本を読みながらこんなにもハラハラしたのは、本当に久しぶりの体験です。 ただ、エピローグについ...続きを読むてはどちらでもいいのかなと。 稀代の悪女の行く末はたしかに気になるところではありますが、ほのめかす程度でもよかったのかな……とこれは個人の好みですがね。 地下大洞窟での冒険、隠匿されてきたグロテスクな凶行と、ほんのり『八つ墓村』を思い出す要素もあり、それでいて臨場感も気味の悪さもパワーアップした本作。個人的に、恐るべき犯人ランキングに堂々のランクインとなりました(並ぶのはクリスティー『エッジウェア卿の死』)。 ちょっと冗長にも感じられた上巻でしたが、上下合わせてとても楽しませてもらいました!
串刺し殺人が起きてからはクライマックスまで尻上がりに盛り上がって一気に読んでしまった。本格推理物にほんのり怪奇趣味が融合してるのが面白い。
お前らが健さんて呼ぶまで止めないからな!でお馴染み、ひまわりめろんです どーも、どーも というわけで『悪霊島』ですわ 横溝正史最後の作品ですな 連載開始が77歳かな エグい、素でエグい 77歳でこれが書けるのは控えめに言って神、神セブン!(意味変わってきてる) 当時の77歳って今で言う77歳だか...続きを読むらね(同じ!) もうね、狂ってます 怪奇ですよ 洞窟でバーンですよ このね犯人の狂いっぷりが良いのです いやー面白かった! 次はわいも『八つ墓村』かな
1979年から1980年にかけて発表された、横溝正史の金田一耕助シリーズの最後の長編。横溝はこの後、1981年の末頃に79歳にしてガンで死去。 『八つ墓村』(1949)などの傑作をたくさん生み出した頃に比べると、後年の作品は今ひとつな観があったが、本作は非常に良かった。 相変わらず語り口が非常に...続きを読む上手い一方、たまに次のページに同じような内容の描写を繰り返してしまうといったポカもあることは確かだ。 しかし、本作はストーリーも良いし、昭和前半の時代にはあからさまに書くことの出来なかったような性的なグロテスクさの主題が屹立しており、印象深い。 この作品は1967(昭和42)年を舞台にしているが、この辺りまでは人びとは互いの信頼関係を基礎にした人間関係を結んでいたということを、読みながら痛感した。この頃には、まだ良心に基づいて警察とマスコミの間にも信頼関係がある。 昭和終わり頃から世間は経済奴隷化まっしぐらでもはや倫理も信頼関係も崩壊していき、その果てに、荒れ果てた現在がある。 1980年の横溝正史は高齢者であり、その小説世界もすっかり古くさくなっていたことだろうが、旧い世間の人間関係の平和さが狂った犯罪と対比されてのぞき見ることが出来て、なんだかあたたかい気持ちになる。
面白かった。登場人物も個性豊かで特徴的で、言動が劇調で頭にみんなが動いている様子が浮かんでくる。本当に想像を刺激して、思い浮かばせるのがさすがと思う。その書き方が楽しい。
ミステリって読んでるうちに「こいつが怪しいな!」って目星をつけるじゃないですか。で、それがひっくり返されるのが楽しかったりするじゃないですか。でもこの話はそういうのがないのでそこは拍子抜けするかもしれないですね。ただ孤島のおどろおどろしい雰囲気はめちゃくちゃ好きです。
晩年の作品と聞く。双生児と孤島、洞窟などシリーズの世界観に悉く魅了された。警部の身の上話に踏み込むなど、人間描写も氏の集大成だったのではないか...真犯人は誰であれ、残された者の純朴さと溌剌とした生命力が本シリーズの核心と次世代への望みではなかったか...
アメリカ帰りの富豪に依頼された人探しのために、金田一耕助は久しぶりに岡山県へ行く。そこで磯川警部と旧交を暖めたのも束の間、警部の話から探していた人物が怪死したらしいことを知る。 こういった物語が、上巻にあるような恐ろしく謎めいた言葉の書き出しで始まる。 こういう、今から恐ろしい物語が始まるよ、と自...続きを読む然に読者を横溝正史の世界に引きずりこむ盛り上げの上手さが横溝正史作品の魅力だと思う。 横溝正史の作品には「平家物語」や平家の落人といったものがよくあり、岡山県と平家は深く繋がっているのだなと感じる。「平家物語」も読むと更に愉しめるのだろうが、ちょっと読めそうにない。 この作品では、蒸発という出来事が頻発する。 蒸発という表現に時代を感じる。今なら失踪というところだが、昭和の時代では確かに蒸発とよく表現された。 こぼした湯が蒸発して姿を消す様と、人がある時忽然と姿を消す様が似ているために使われたのだと思うが、これも死語になるのだろうか。 また、シャム双生児という言葉も出てくる。 腰の部分で結合した双子。こういう気の毒な状況で生まれた子供を、恐ろしさを高めるために使うのは現代にはそぐわない気もするが、昭和の時代は障害のあるひとを差別語を用いて悪意なく呼ぶひとは普通にいた。横溝正史の作品を読むと時代の流れを感じる。 どの作品にも共通の殺人事件がドンドン起き、大概殺されたあと金田一耕助が推理という、もっと早く解決してよとツッコミたくなるところは同じであり、洞窟を探検するところなどの冒険のあるのも横溝作品には暫しある定番の面白さだ。 この作品の魅力は、金田一耕助シリーズにおいて金田一耕助と人気を二分するのではという磯川警部について多く描かれているところだ。わたし自身が金田一耕助よりも磯川警部がお気に入りだ。 「悪魔の手毬唄」においても磯川警部の切なさが印象に残ったが、金田一耕助も磯川警部も年を取り、老いが感じられるときに「悪霊島」で綴られる内容は、本当に辛く哀しい。磯川警部ファンには、益々磯川警部が好きにならざるを得ない。 若い頃の叶わぬ恋が忘れられず、富豪となって故郷へ帰ってくる男。これが金田一耕助の依頼人なのだが、まるっきりギャツビーではないか。 犯人は誰かなと推理小説本来の愉しみは勿論あり、そこに「平家物語」が絡んだり、昭和の時代を窺ったり、磯川警部の気持ちを読んで哀しくなったりと様々に愉しめる。 最後はまた金田一耕助が真相について沈黙するというわたしには異議ありな形であるけれど、今回は愉しめたので文句なしにしたい。 最近だらけ気味だった『ひとり横溝正史フェア』であったけれど、これだよ、こういうのを待ってたよと嬉しくなる作品だった。 おかげで最後まで『ひとり横溝正史フェア』を続けられそうだ。
金田一耕助シリーズ終盤のまさに大作でしたね!刑部島を舞台にした連続殺人事件の謎を金田一耕助が見事解明する訳ですが、事件の背景に複雑な人間関係が絡んでいるところも見事でしたし、最後のオチもなかなか秀逸でした! ビートルズの「Let it be」を主題歌にした「鵺の鳴く夜は恐ろしい!」というCMでも話題...続きを読むになった映画も観てみたくなりました! さあ残すところ壮大だった金田一耕助シリーズも「病院坂の首縊りの家」を残すのみとなりました。心して読みたいと思います。
怪しい人が犯人だったので、そのへんの意外性はなかった。 でも、神性が汚されたような気がして嫌だったなぁ…神性そのままで希代の殺人犯となって欲しかったかも。 しかし蒸発した人たちとシャム双生児がああなってたのは驚いた! 悪趣味でグロテスクで最悪に最高だった!
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