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Posted by ブクログ
金田一モノ短編集。どれも上手く膨らませれば中編~長編にできそうなネタを、上手く途中経過を省略して短編にまとめ上げる構成力が素晴らしい。(そのため、金田一の調査・推理の過程がすっ飛んで唐突に解決する物もありますが、まぁ、それはしょうがない)
エログロ描写も満載なんだけど、乱歩と違って横溝作品のエログロはドライであまり粘着質な感じがしないのが面白いですな。
どの短編もそれぞれネタ方向性が違いつつ、金田一らしい雰囲気たっぷりの作品なので、「ちょっと長編に挑むのは大変だけど、短編でさくっと金田一モノ読んでみたい」って人にもオススメかもしれません。
『花園の悪魔』、『蠟美人』、『生ける死仮面』、『首』の4編収録。
Posted by ブクログ
「生ける死仮面」「花園の悪魔」「蝋美人」「首」の4編が収められた短編集。3/4が東京を舞台にした作品で、先日読んだ『犬神家の一族』から急に時代が進んだ気がしました。
短編となるとなかなか当たり外れがあったりしますが、横溝正史は短い中にもしっかり雰囲気と山場が作られていてなかなか読み応えがありますね〜。
顔のない死体に肉付けをし、科学的根拠から生前の顔かたちを復元する……という「蝋美人」が衝撃的。
出来上がった顔はなぜか誰もが知る悪女で、という設定は面白かったものの、謎解きが駆け足だったのが少し残念……。
そして「首」は本作で唯一の岡山もの(磯川警部も登場!)で、横溝正史の描く地方の風景は、ただそれだけでホッとするなぁとしみじみ。こちらも真相がやや複雑で??な部分も多々あるのですが、静養を台無しにされた金田一さんがかわいそうかわいいのでヨシ!(?)
……というかですね、たまたまかもしれないのですが、金田一耕助ファイルの短編集は死姦が多すぎませんか?!!
エログロを入れようとするとそうなってしまうのか、なんだかあまりにそういう描写が多く……「異常性癖」を描くつもりが、「またか……」となってしまうんですよね;
他の短編集を読む機会があれば、できればもう死後にアレコレ、はないといいなぁ。。
Posted by ブクログ
四篇からなる短編集。
こちらも今回の『ひとり横溝正史フェア』ではじめて読む作品。
横溝正史はどちらかというと長編でこそ本領発揮する作家のようで、短編の出来はいささか物足りない。
この短編集でもそうで、横溝正史らしい世界観の構築が不足しているように思う。「生ける死仮面」では死体愛好、「蝋美人」では復顔といった、それなりのものを題材にしているが、踏み込みが足りないというかなんというか。
「首」では、また金田一耕助の粋な計らい、いわゆる人道的配慮といったことを行うのだが、ちっとも粋じゃない。
でも、金田一耕助は魅力がある。
磯川警部もまた然り。
「花園の悪魔」改題。
Posted by ブクログ
長編、殊に映像化作品においては、金田一は単独の探偵で、ホームズに対するワトソンのような所謂「助手」はいないと感じられる。
ところが、本書のような短編においては、バディとしての磯川警部や等々力警部の姿が、鮮やかに浮かび上がってくるのである。
長編においても(読み直してみれば)彼らの協力が、事件の解明に不可欠であることが分かるのだが、短編においてはそれが際立っている。
特に磯川警部の如きは、遠方まで静養に来た金田一を何くれとなく世話する様子が、じつに微笑ましい。
事件の内容自体は、金田一の短編においては定番の、ネクロフィリア、首無し、男女入れ替えと若干マンネリ気味である。
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