横溝正史のレビュー一覧

  • スペードの女王

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    ネタバレ

    話が二転三転コロコロするために、読んでいて非常にハラハラするミステリー。
    ミステリーの王道『首のない死体』をベースに起きる連続殺人。
    金田一耕助が変装するシーンもあり。

    0
    2022年07月17日
  • 金田一耕助ファイル20 病院坂の首縊りの家(下)

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    やっぱりいいね!
    由香利(あえてね)の告白は、想像すると随分エゲツない画が浮かんでくるのだが、文章は下ネタチックに書いてないので、やっぱり上手いんだなぁと思う。
    心情の変化も自然で、救いもある。

    追記すいません…
    孤高の金田一耕助。どんなに慕って慕われて、共に協力して事件を解決し、戦友の様な関係を築いたとしても、やっぱり最後はひとり。
    周りに流される事なく事件と、その事件関係者と、自分と向き合い、自分で考え、人はひとりで歩いて行かなければならないんだ。これが“人間”なんだと毎回気付かされる。
    そして周りの人達もそれを理解し、気に掛けつつ、そっと見守っている。
    私もこうありたい!なんて思ってし

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    2022年07月13日
  • 金田一耕助ファイル20 病院坂の首縊りの家(上)

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    再読。長さを感じさせずサクッと読める。面白い。
    登場人物も家系も多いのだが、わりと分かり易い。人物像や見た目がはっきりと説明されているからだと思う。

    犯人とか展開とかをすっかり忘れていたので、下巻も楽しみ!先が気になる。頭の中に出てくるのは桜田淳子じゃないんだよ。

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    2022年06月05日
  • 金田一耕助ファイル12 悪魔の手毬唄

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    安定の金田一耕助シリーズ。
    ミステリー小説の基本ですね^ ^
    面白かったです。

    鬼首村(おにこべむら)の『亀の湯』で休息する事になった金田一耕助。
    磯川警部は、ここで起きた20年前の事件の解決をさりげなく促す。
    そして、殺人事件に遭遇する。
    死体には『手毬唄』の歌詞に沿った装飾が施されていた。
    真相を探る金田一。
    20年前の事件との関連は…。

    この話の魅力は、なんと言っても「異様な死体」です。
    手毬唄の歌詞に沿った意味ありげな証拠品の数々。
    いかにも「犯人はこの人ですよ」と言わんばかりのヒントであり、金田一は裏をかく推理で真相を暴きます。
    もうひとつあるのですが、ネタバレになってしまう可能

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    2022年05月09日
  • 金田一耕助ファイル4 悪魔が来りて笛を吹く

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    中盤に場面が明石、淡路に移ったあたりから盛り上がってきて、怒涛の展開で一気に読んでしまいました。
    終盤、人間関係が複雑で混乱したけど、細かい設定も凝っていてとてもおもしろかったです!

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    2022年05月07日
  • 迷路の花嫁

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    久しぶりの金田一シリーズ。狂気の表情を浮かべる猫の表紙。これは冒頭の惨劇のシーン。
    ダ・ヴィンチ別冊のムック「金田一耕介the Complete」も合わせて読みながら横溝世界を堪能しました。時代設定としては戦後10年、出版も同じくらいの時期のせいか「戦災」跡の描写が生々しく、今読むと別世界のように感じられると共に非常にリアルな情景です。
    今回は金田一はほとんど登場せず、複雑な仕掛けを解くというより、苦境に陥った人々を掬い上げる男の活躍を描くサスペンス比重が高い。共感してほしい、かまってほしいとか
    、すぐに心折れたとかが多い今と違って、弱音を吐かないとかなんとしてもやり抜くとか昭和の理不尽なまで

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    2022年01月16日
  • 金田一耕助ファイル20 病院坂の首縊りの家(下)

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    金田一耕助最後の事件!

    上巻で解決した事件の20年後に、再び事件の関係者が殺されていく。金田一耕助が20年もの間心に秘めていた真相とは…

    上巻、下巻とあって、かなり長いのですが、この壮大な物語に私はすっかり魅了されました。
    金田一耕助の事が色々とわかる一冊なので、金田一ファンとしてはとても感慨深い作品です。

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    2021年11月27日
  • 金田一耕助ファイル12 悪魔の手毬唄

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    ネタバレ

    市川崑監督の映画はもう何度も観ているが、原作を読むのは初めてだった。作者本人もお気に入りの作品のようだが、日本の探偵、推理小説における名作の一つと言っていいだろう。
    どうしても先に観た映画と比べてしまうのだが、映画は原作をほぼ踏襲しつつも、里子が殺されて以降、終盤の流れはかなり変更されている。原作ではリカが犯行を自供することなく死んでしまうが、映画では千恵子に自分が犯人であることを告白するシーンがあり、誤って我が子の命を奪ってしまったリカの苦しみが表現されている。自分は映画の方が好きだと思う一方で、リカにみなまで語らせず、取り返しのつかないことをしてしまったリカの後悔に読者自ら思いを馳せる原作

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    2021年11月06日
  • 塙侯爵一家

    ネタバレ 購入済み

    面白かった!

    金田一シリーズでお馴染みの横溝正史の短編小説です。横溝先生の文章はとても読みやすくて、一気に読んでしまいました。最初のお話は、入れ替わりが最大の鍵になっています。いろんな人がそれぞれちょっとずつ悪事に手を染めている感じです。結局誰が一番の悪人だったんだろう?
    私は、自分が何かをすることなく望みの物を手に入れた安道なんじゃないかと思っています。ぜひ一度読んで見てください。
    最後のお話は新婚のカップルがとんでもない悲劇に巻き込まれて…というお話です。新婚の夫の上司の妻が、自分の思い通りに行かないのを恨んで、無関係の少女を殺して、その罪を新婚の夫に着せようとします。夫の無実を信じる妻が、自分の

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    2021年10月24日
  • 金田一耕助ファイル7 夜歩く

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    ネタバレ

    面白かった!
    登場人物もそれほど多くなく、スルスルと読めました。
    金田一耕助の出番はだいぶ後半でまだかまだかと待っていました。それも登場人物に探偵小説家がいたせいもあるかと思いますが、最後にこれが効いてくるのが面白かったです。

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    2021年09月24日
  • 金田一耕助ファイル7 夜歩く

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    物語の面白さと結晶のような完成度に圧倒されつつ、頁を閉じた。
    冒頭の技がすごい。のっけから事情のわからない長い台詞。会話が続き、なんだなんだと読んでいくうち、おどろおどろしい殺人事件にあれよあれよと巻き込まれてしまう。視点の工夫から読み手は目撃者になる。金田一の登場にほっとした。

    「イヤミス」に代表される現代ミステリーをプラスチックとするなら、横溝正史の推理小説は樹木。忌むべき内容なのに、どこか潤う。日本の原風景がみえるからか。
    この作品は横溝が自信喪失の中で書いたものらしい。それを念頭に読むと心に迫るものがある。
    読んでよかった。

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    2021年08月15日
  • 金田一耕助ファイル10 幽霊男

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    事件順に追う金田一シリーズ再開。表紙は杉本画伯のチープなおどろおどろしさを漂わす昭和52年版。
    昭和29年の時代設定。いかがわしいヌードクラブに発生した猟奇的殺人事件。朝鮮戦争の好景気に湧く中でも、不穏な雰囲気を残した時代なのか快楽殺人をテーマにした現代的な事件。なかなかに凝ったトリックだけれどもスピード間もあって一気読み。珍しく金田一も事件を食い止める。やっぱり紙の本は雰囲気があっていいなぁ。

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    2021年08月05日
  • 金田一耕助ファイル4 悪魔が来りて笛を吹く

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    再読。やっぱり何度読んでも面白い。キャラといい描写力といい読み易さといい横溝正史は最高だ。
    最後、なんとも言えない哀愁が漂い、解決したけど、すっきりしたけど、なんとも言えない気持ちになる。
    運命って皮肉だよね。

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    2021年07月04日
  • 蝶々殺人事件

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    再読。犯人が分かっていても横溝正史は面白い。趣味嗜好は人それぞれ。探偵さんはそこも解ってくれて救われる。

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    2021年02月21日
  • 金田一耕助ファイル18 白と黒

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    現代風の珍しい作品。結構地味に好き。子供とて大人顔負けに何かを考え、行動してるものだ。京美ちゃんの歪んだ笑顔が後味。

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    2021年01月09日
  • 真珠郎

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    戦前の小説らしいのだが、戦後の「八つ墓村」や「犬神家の一族」等々の要素があちこちにあって、もぉー、ニンマリ。
    そして、横溝正史と言えば、読んだ後に残る、一抹の哀感。
    横溝正史のいい所であるそれが、ちゃんと担保されている。
    つまり、ぶっちゃけ言えば、すでにワンパターン!w
    ただ、それは横溝正史だから。横溝正史が横溝正史の小説の中でワンパターンしている分には大歓迎なわけだ。
    ていうか、主人公の椎名耕助って、ミョーに「姑獲鳥の夏」での関口くんとダブるんだけど?
    えっ。もしかして、彼のキャラはここからきてる?
    なぁ~んて思ってしまうと、この話と「姑獲鳥の夏」って、どこか似ているよーな、似てないよーな!

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    2020年12月21日
  • 金田一耕助ファイル20 病院坂の首縊りの家(下)

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    ネタバレ

    壮大な舞台の話だった。
    ミステリー小説だからそこはお約束なんだけど、後味の悪さというか、どこでボタンをかけ違ってしまった…あの時違う選択をしていれば…という気持ちになってしまう。
    弥生と耕助が由香里の秘密について話した時の場面、あそこはハッとしながら読んでいた。そうかもしれない…と思いながらも臨場感を感じながら読めた。
    最後の耕助が行方をくらますところ、シリーズとしての終わりかたが、耕助は事件を解決するとメランコリーに打ちのめされるという記述が今までにも出てきたが、それがとうとう決壊を越えたのかなと感じさせる、でも耕助らしい飄々とした後味を残した終わり方だった。

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    2020年10月13日
  • 金田一耕助ファイル19 悪霊島(下)

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    ネタバレ

    事件が錯綜して混乱しそうだったけど、最後、ついに綺麗に回収・収束されていった!
    以下ネタバレ大有りです。

    横溝正史の小説はミステリーなのに、ホラー感が強いのは何故だろう、といつも思っていたのだけれど、悪霊島は特にその雰囲気や場面がそれにぴったりだった。
    終わり方も、大団円とか、全ての謎が詳らかになるのではなくて、もしかしてあなたは…という問いかけで終わったり、重要人物が全てを語る前に死亡したり、しかもなぜ死んだのかは不明だったり…そういう余韻というか、ある種の座りの悪さのようなものが世界観を不気味なままにしているのかも。
    ゾッとした場面…鵺野なく夜に気を付けろ…の本当の意味を知った時。簑笠が

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    2020年10月04日
  • 金田一耕助ファイル7 夜歩く

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    戦後間もない頃の、旧家の殺人事件。登場人物がどいつもこいつもどこかしら病んでいて、これだよ~~とわくわくしながら読み進める。金田一は中盤からしか登場しないけど、相変わらずの好人物で和む。
    まったく予想してなかった終章の展開には興奮した。久しぶりに好みにドストライクぶっささる本を読んで、満足です。
    この本、近所のダイエーの本の交換所コーナー(読み終わった本3冊→1冊に交換できる)で手に入れた本です。こういうのに出会えるからやっぱ読書は最高だな。

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    2020年08月02日
  • 不死蝶

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    横溝作品らしい、田舎独特のドロドロがあり、八つ墓村とはまた違った鍾乳洞でのゴタゴタありで読み応えありました。
    もうひとつのお話【人面瘡】は、現代だったらあまり考えられないだろうなぁという展開。戦時中はこういうことあっただろうなと考えられる作品でした。

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    2020年03月24日