横溝正史のレビュー一覧
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ネタバレ 購入済み
面白かった!
金田一シリーズでお馴染みの横溝正史の短編小説です。横溝先生の文章はとても読みやすくて、一気に読んでしまいました。最初のお話は、入れ替わりが最大の鍵になっています。いろんな人がそれぞれちょっとずつ悪事に手を染めている感じです。結局誰が一番の悪人だったんだろう?
私は、自分が何かをすることなく望みの物を手に入れた安道なんじゃないかと思っています。ぜひ一度読んで見てください。
最後のお話は新婚のカップルがとんでもない悲劇に巻き込まれて…というお話です。新婚の夫の上司の妻が、自分の思い通りに行かないのを恨んで、無関係の少女を殺して、その罪を新婚の夫に着せようとします。夫の無実を信じる妻が、自分の友人夫婦を頼って調査しようとしますが…。最後は、わりとあっけなくかたがついてしまいます。
両方の作品に言えるのですが、もっと描写が丁寧だったらなぁ、と思うところがありました。短編に納めようと無理やり押し込んだのかな。とはいえ、面白かったので、星5つです。興味はあるけどどうしようと思っている人、オススメです! -
Posted by ブクログ
戦前の小説らしいのだが、戦後の「八つ墓村」や「犬神家の一族」等々の要素があちこちにあって、もぉー、ニンマリ。
そして、横溝正史と言えば、読んだ後に残る、一抹の哀感。
横溝正史のいい所であるそれが、ちゃんと担保されている。
つまり、ぶっちゃけ言えば、すでにワンパターン!w
ただ、それは横溝正史だから。横溝正史が横溝正史の小説の中でワンパターンしている分には大歓迎なわけだ。
ていうか、主人公の椎名耕助って、ミョーに「姑獲鳥の夏」での関口くんとダブるんだけど?
えっ。もしかして、彼のキャラはここからきてる?
なぁ~んて思ってしまうと、この話と「姑獲鳥の夏」って、どこか似ているよーな、似てないよーな!?
「姑獲鳥の夏」、また読んでみようかな。
オマケのようについていた、「孔雀屏風」がまたよかった。
これも、まさに横溝正史の要素がいっぱい詰まってるって感じ。
この話の冒頭、戦地にいる主人公の従弟が、雑誌で見た女性を知らないはずなのに見覚えがあると疑問を持つ流れ。
実は、自分も全く同じ経験があって。TVを見ていて出てきたタレントが全然知らないはずなのに(そもそも年が違う)、頭の中のどこかにそのタレントと同級生だった記憶が間違いなくある(?)
なのに、その記憶がどうしても取り出せない…、みたいな(^^ゞ
あの時は、その記憶が思い出そうと七転八倒な思いをしたがw、そういう意味でもよかった。
ただ、これはこれでいいのだけれど、もっと膨らませて、長編にしてほしかったなぁー。
そういえば、この本。2年くらい前にジュンク堂系列の本屋が再発した時に買ったんだけど(つまり、今まで積読本だったw)。
最近、角川でも再発したみたいで、ちょっと悔しいw
ていうか、横溝正史といえば、やっぱりこの表紙なわけで。全部と言わないまでも、有名どころはこの表紙で再発してくれないかなぁー。
ちなみに、★5つはオマケ。
特にファンでもなく、また、今までに横溝正史を読んだことがない人が読んだとしたら、★は3つくらいが適当だと思う。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ壮大な舞台の話だった。
ミステリー小説だからそこはお約束なんだけど、後味の悪さというか、どこでボタンをかけ違ってしまった…あの時違う選択をしていれば…という気持ちになってしまう。
弥生と耕助が由香里の秘密について話した時の場面、あそこはハッとしながら読んでいた。そうかもしれない…と思いながらも臨場感を感じながら読めた。
最後の耕助が行方をくらますところ、シリーズとしての終わりかたが、耕助は事件を解決するとメランコリーに打ちのめされるという記述が今までにも出てきたが、それがとうとう決壊を越えたのかなと感じさせる、でも耕助らしい飄々とした後味を残した終わり方だった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ事件が錯綜して混乱しそうだったけど、最後、ついに綺麗に回収・収束されていった!
以下ネタバレ大有りです。
横溝正史の小説はミステリーなのに、ホラー感が強いのは何故だろう、といつも思っていたのだけれど、悪霊島は特にその雰囲気や場面がそれにぴったりだった。
終わり方も、大団円とか、全ての謎が詳らかになるのではなくて、もしかしてあなたは…という問いかけで終わったり、重要人物が全てを語る前に死亡したり、しかもなぜ死んだのかは不明だったり…そういう余韻というか、ある種の座りの悪さのようなものが世界観を不気味なままにしているのかも。
ゾッとした場面…鵺野なく夜に気を付けろ…の本当の意味を知った時。簑笠が生乾きだったという証言を得た時。紅蓮堂の双子を祀ってある場面。巴御寮人の無邪気さと狂気が同じものであったと思った時。 -
ネタバレ 購入済み
全集か何かで読んで、この短編は特に印象が強く残っている。
誰もかも心理が読めない、全体的に漂う緊張感とあっけない幕切れ。
それにしても横溝は登場人物の顔をクチャクチャにするのが好きだねぇ。