横溝正史のレビュー一覧

  • 華やかな野獣

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    ネタバレ

    「華やかな野獣」の描写が凄い。官能的というか、ストレートにエロい。
    「暗闇の中の猫」は、「踊る双生児」の改稿もの。
    「睡れる花嫁」は読後感は良くないけど、好き。

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    2022年04月23日
  • 金田一耕助ファイル12 悪魔の手毬唄

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    最初お国ことばに読みにくくて苦戦。登場人物多いし、屋号もあるしで心が折れそうになったけど、諦めなくてよかった。やっぱり名作はおもしろいなぁ。

    辰蔵さんのキャラが良すぎる。常に酔っ払ってるし、特にワイン工場を案内する場面がいい。ワインを飲みまくった挙句、バランスが取れなくて尻餅をついてそのまま寝てしまうとか本当に最高。辰蔵さんの日常を観察したらおもしろいんだろうなぁ。

    ちょっとしょっぱい閉め方も好き。魍魎の匣を思い出した。

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    2022年04月01日
  • 金田一耕助ファイル12 悪魔の手毬唄

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    ネタバレ

    鬼首村で伝わる手毬唄になぞらえて起こる連続殺人事件。
    舞台は岡山の村、季節は8月。

    とても面白かったです。先が気になるので、どんどん読んでしまいました。
    田舎の村独特の熱気や閉塞感がありありと伝わってきました。風習なんかも、本当にありそうに感じてしまいます。

    自分の読解力ではよく分からなかった点が二点。

    昭和7年の死体はなぜ火葬されたか?(犯人が強く勧めた?)
    犯人が投身したのは、初めから決めていたことなのか、里子を殺めたことによるのか?

    もう一度、読み返してみよう。

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    2022年03月15日
  • 蝶々殺人事件

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    表題作「蝶々殺人事件」を含む三篇。
    緻密なトリックが素晴らしかった。殺害場所はどこなのか、どうやって運ばれたのかなど予想の遥か先を行く展開に心踊りました。
    読者への挑戦があったのも新鮮。
    横溝先生、クロフツやカーがお好きだったんですね。
    蜘蛛と百合では珍しく女に誑かされ我を忘れ、由利先生に悪態をつくほど取り乱す三津木くんが新鮮。
    その先生が助けてくれなきゃ一体どうなっていたことやら。まだ青いんだな。
    薔薇と鬱金香ではすんでのところで事件を解明した二人がナイスプレイでした。前作の憑かれた女が悉く悲恋だったので、うら若いカップルが死なずにすんでとてもほっとした気持ちです。

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    2022年03月06日
  • 金田一耕助ファイル13 三つ首塔

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    冷静に考えれば困惑展開なのに全て豪速でやりきるから最後まで面白かった。ファイトが湧いてきたときの音禰さんがよいです。

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    2022年02月24日
  • 金田一耕助ファイル12 悪魔の手毬唄

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    ネタバレ

    金田一耕助の事件を未然に防げないという特徴が十二分に発揮されている作品
    これは他の探偵ものでは味わえないですよね……笑

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    2022年02月16日
  • お役者文七捕物暦 謎の紅蝙蝠

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    もう少し

    とても面白かったです。
    いつもより下手人がすぐに分かったのが
    物足りなかったのと今回は菊之丞のその後が
    気になりました。

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    2022年02月03日
  • お役者文七捕物暦 花の通り魔

    購入済み

    今回も

    時代小説が大好きで色々と読んでますが
    この作品も一気に読んでしまいました。
    あっさり下手人が分からない所がいいですね。

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    2022年02月03日
  • 金田一耕助ファイル12 悪魔の手毬唄

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     1959(昭和34)年作品。金田一耕助もので、テレビドラマ化もされてやや有名なものだが、横溝正史の戦後の傑作群の中では後ろの方に位置する。『幽霊男』(1954)はちょっと粗雑な作品で、作風が変わってきてしまったかなという感じだったが、本書はこれよりも後で、『白と黒』(1961)のほんの少し前だ。
     金田一耕助ものの長編の場合、大量の人物が登場してくる場合が多い。私は人の名前を覚えるのが苦手だ。リアルでも小説を読む場合でも。ゾラの『ナナ』なんて、冒頭から圧倒的にたくさんの人名が出てきて、それを全然覚えられないから後々困ってしまうのだ。
     最近はこのように人物の沢山出てくる場合には、メモを取りな

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    2022年02月03日
  • お役者文七捕物暦 蜘蛛の巣屋敷

    購入済み

    面白かった

    時代小説が好きで読んでみました。
    いつもみたいな捕物ではなく内容がしっかりあって
    夢中で読み進めてしまいました。
    次の話も楽しみです。

    #ドキドキハラハラ #ドロドロ

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    2022年02月02日
  • 金田一耕助ファイル6 人面瘡

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    別の本でも同じような感想を書きましたけど、金田一耕助ものの短編集で、長編とは違う魅力がありながら、安定のおもしろさで一気に読んでしまいました。
    「人面瘡」という短編も佳作でしたが、題名にはしない方がいいと思うなあ。

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    2022年01月30日
  • 血蝙蝠

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    短篇集。由利・三津木シリーズは二作のみ。
    大体血腥い事件ばかりだけど、とてもロマンチックで真の愛は勝つ、というすっきりとした読後感。
    花火から出た話と恋慕猿が好きです。
    表題作の血蝙蝠と銀色の舞踏靴は三津木くんの人柄の良さがよく伺える話でした。
    最後の二千六百万年後も面白かった。横溝先生のSF作品なんてとてもレアなのでは?
    どれも楽しく読めました。

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    2022年01月29日
  • 花髑髏

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    初めての由利・三津木シリーズ。
    戦前のこの時代特有の、不自由さや因襲が恐ろしく薄気味悪い。令和版のドラマも面白かったけど、原作はやはり格別。横溝先生の描く美男美女と怪人はそこにいるだけで背筋が凍るよう。
    エロスとグロテスク、人のおぞましさに立ち向かう由利先生と三津木くんが格好良いです。
    展開がスピーディでとても先を読めない。由利先生の慧眼に感服するばかり。
    三作とも、とても面白かった。

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    2022年01月25日
  • 扉の影の女

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    ネタバレ

    金田一耕助シリーズも、これでコンプリート。
    あとはジュブナイル作品のみ。という時点での一冊。
    まさか角川文庫で復刊するとは!

    扉の影の女
    金田一耕助のこの時点のおおよその年齢、食生活、探偵としてのやる気が起こる時、虚無感に襲われる時それはどんな時か。お金の使い方、など人物像にせまる記述も多い。
    結末もいい終わり方をしているし、最後に犯人がどう捕まったかも、しっかり書かれているのでそこもスッキリ。

    鏡ヶ浦殺人
    海辺のシリーズ(パラソルで隠れて…とか砂に埋もれたときに…とか)みたいのかと思ったら、そうではなかった。ゴムマリのトリックは他で読んだのですぐわかった。
    こちらは…ひどいやつが結構いた

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    2022年01月24日
  • 金田一耕助ファイル1 八つ墓村

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    29歳の寺田辰弥は、ある日弁護士の諏訪から、自分が八つ墓村の田治見家の跡取りであることを教えられます。ところが、彼を迎えにきた祖父の井川丑松が、何者かに毒を盛られて殺害されます。さらにその後、辰弥のもとに八つ墓村に帰ってはならないという脅迫状がとどけられます。

    八つ墓村では、辰弥の父親の要蔵が、32人の村人を殺害しその後行方不明になるという事件が起こっており、辰弥の帰郷を快く思わない村人たちがいました。しかし辰弥の大叔母で田治見家をとりしきっている小梅と小竹は、辰弥の従兄である里村慎太郎に田治見家の遺産を継がせないために、辰弥をさがし出して村に呼びもどすことをきめたのでした。死んだ祖父に代わ

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    2025年01月03日
  • 金田一耕助ファイル9 女王蜂

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    ネタバレ

    出てくるメンズがだいたいキモくて笑っちゃった 智子お嬢様が孤高の女王蜂として君臨し数多の男どもを這いつくばらせ踏みにじるがその魅力で全部許される話かと思ったら違った。結局グッドルッキングガイと結婚か~~~い!そんならもうちょい多門くんに活躍してもらいたかったな~ 私は神尾先生好きですよ!!

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    2022年01月18日
  • 夜の黒豹

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    事件が次々に起きて、その度に担当刑事がでてきて登場人物が多い!というのが途中までの感想です。
    整理できないと思ったら金田一先生が疑問の数々を整理してくれて、終盤に謎解きをしてくれてさすが金田一先生!と思いました。
    生まれてないけど昭和30年頃を感じられる雰囲気というか内容が良かったです。

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    2022年01月16日
  • 金田一耕助ファイル12 悪魔の手毬唄

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    ネタバレ

    まぁ、面白いのは分かるけどやっぱり自分の好みではないかな。

    特に見立ての理由であったり、リカが土蔵に影を映した理由とかっていうのはほとんど説明されていない。どちらが良い悪いというわけではなく、必然性を重視するかどうかは好みの問題。
    (おそらくほとんどの本格好きにとっては必然性は重要なポイントではあるのだが)
    見立ての理由に関しては、その手毬唄を一番よく知っていた多々良に罪を着せるため、というのが仄めかされてはいるが、犯人が犯人自身しか知らない歌に見立てるというのは有り得ないのでさすがに成り立たない。

    だが、もう一つの「一人二役」トリックは面白い。"どちらが加害者でどちらが被害者な

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    2022年01月09日
  • 魔女の暦

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    ネタバレ

    収録された2話は、実写にするにはいろいろな意味で難しい話。
    どちらもストリップ業界の話かつ男女の愛憎話だし。
    特に『火の十字架』は遺体そのものがえげつない。
    作中でも言われていたが、グロさではかなりのものだと思う。
    犯人と被害者たちの関係性の根っこ部分もかなりえげつなかったけれども。

    『魔女の暦』は、金田一探偵が間に合わない話。
    彼は事件を未然に防ぐ探偵ではないからなあ。
    なので、全ての殺人が終わってから唐突に解決編に入る。
    こちらは本来の目的のために別の殺人を犯すその怖さが印象的だった。
    殺人が起きるのに、犯人を絞り込めずやきもきしているところに更なる事件が発生。
    犯人を追い詰める道筋は非

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    2022年01月08日
  • 蔵の中・鬼火

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     横溝正史の初期短編集で、1933(昭和8)年から1936(昭和11)年の作品が収められている。はっきりとミステリとも怪奇小説とも言えないが、それに近い作品群だ。
     巻頭「鬼火」(1935)を読み始めて驚くのは、非常に文学的興趣のある文体で、語彙も素晴らしく豊かなことである。昭和10年前後の文芸作品として遜色のない文章だ。本書収録の全編にわたってハイレベルな文学性が見られ、ただ、物語が怪奇や殺人への興味の方に振れているために、芸術小説とは見なされなかったのであろう。こうした文体を駆使する能力があったのに、ずっと後年、1960年頃(『白と黒』)にはすっかり語彙は減り、ありふれた軽い文体へと次第に

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    2022年01月08日