横溝正史のレビュー一覧
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「本陣殺人事件」
金田一耕助の初登場作品。面白かった。動機もかなりイカれていて、それはそれでよかった。三本指の怪しい男と、指が三本あったら、琴が弾けるという話など、思わせぶりな小道具もニクイです。伝聞調の語り口もよかったなぁ。特に最後の物悲しい余韻が素晴らしいです。
「車井戸はなぜ軋む」
「犬神家の一族」を思わせる道具立て。というより、これが元ネタ? ただ道具立ては同じような感じでも、途中からの展開は違っていて、こちらはこちらで楽しめました。手紙と新聞記事だけで、話が進むのが面白いです。
「黒猫亭事件」
顔のない死体という道具立て。加害者と被害者の入れ替わりと思わせて、そこからもうひとひね -
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2025年一冊目は景気よく、そして絶対に面白いものを読みたい!ということで『八つ墓村』をチョイス。うん、間違いのない選択でした!
横溝正史といえば、『八つ墓村』と『犬神家の一族』が双璧かなと思うのですが、意外にも事前情報ゼロで読み出した『八つ墓村』。もちろん津山事件はよく知っているのですが、オマージュなどで目にする映像がものすごく怖く、スプラッタものが苦手な私はなんとなく手を出せずにいたのです……。
しかし読み進めるうちに、ミステリーよりも鍾乳洞での冒険色の強さに夢中に。なかなかこういうものは、”金銀財宝はロマンでした〜”で終わる作品が多い中、しっかり見つけて大団円につながるのもほっこりでし -
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中山七里さんの本を手掛かりに初見の横溝正史さん。映画では有名な作品がズラリの作家さんですがかなり遅れての出会いになりました。
金田一耕助の名も頭をボリボリとかく様も映像では何人もの役者さんが演じていて最も簡単にイメージできました。時代が古いせいか場面場面の情景が既視感の薄い想像しかできませんでしたが、現場の雰囲気はよく伝わってきました。どの殺人も時間軸で想定すると見知らぬ何かが施したように思えました。しかし言葉の節々を細かく捉えるとなるほどの種明かしでした。
終盤の偶然な情報からするりと解ける疑問の絡まりは動機に注目が集まる。最後の最後まで緊縛した解きほぐしに追い打ちをかける衝撃の事実は -
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中山七里さんの本を手掛かりに初見の横溝正史さん。映画では有名な作品がズラリの作家さんですがかなり遅れての出会いになりました。
金田一耕助の名も頭をボリボリとかく様も映像では何人もの役者さんが演じていて最も簡単にイメージできました。時代が古いせいか場面場面の情景が既視感の薄い想像しかできませんでしたが、現場の雰囲気はよく伝わってきました。どの殺人も時間軸で想定すると見知らぬ何かが施したように思えました。しかし言葉の節々を細かく捉えるとなるほどの種明かしでした。
終盤の偶然な情報からするりと解ける疑問の絡まりは動機に注目が集まる。最後の最後まで緊縛した解きほぐしに追い打ちをかける衝撃の事実は -
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1978年単行本刊行。金田一耕助最後の事件。この頃横溝正史は70代のおじいさんである。
「生首風鈴」という着想は、いかにも横溝らしいグロ趣味だ。最初の事件発生は1953(昭和28)年とされ、当時の若者たちのジャズ・グループが登場する。この時代にジャズを志す若者たちは相当に蔑まれていたようで、ちょっと興味を惹かれる。
さらに20年後の1973(昭和48)年へと舞台は移され、謎が解明される。金田一耕助の年齢はいつもはっきりと書かれておらず、故意にぼかされているのだが、たぶんこの頃は50代だったようだ。
本作は2つの家系が非常に複雑に絡んでいて、正妻の子の他に妾腹の子がいたり、相当ややこしい。 -
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金田一耕助が獄門島に赴く直前の話(百日紅の下にて)が載っているとのことで手に取りましたが、ほかの三つの短編も面白く読みました。
それぞれ舞台が武蔵野、銀座、軽井沢、市ヶ谷と東京寄りなのもあり、なんだかお洒落な雰囲気。それでいて、殺人の動機はいずれもじっとりしていて、男性の情念の恐ろしさを思い知らされましたね〜。
「百日紅の下にて」も短いながらよくまとまっているのですが、印象的だったのが「黒蘭姫」。
「黒蘭姫」と渾名される、盗癖のある令嬢が登場し、舞台は銀座の百貨店。本当にこんな”例の方”っているのかしら……とドキドキしながら読みました。
短編ながらいずれも満足感があり、さくっと横溝正史の湿