横溝正史のレビュー一覧

  • 金田一耕助ファイル7 夜歩く

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    読んでタイトルに納得。そういう意味だったのですね!このネーミングセンス好きです。最後の方になって似たようなパターンのお話を思い出しましたが、それまですっかり騙されてしまいました。面白かったです。

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    2023年03月30日
  • 金田一耕助ファイル2 本陣殺人事件

    ネタバレ 購入済み

    「本陣殺人事件」は金田一のデビュー作。

    表題作に関しては正直、文章だけだと全然想像がつかなくて頭が???になってしまった。あと動機に関しても説得力がいまいちなんじゃないかなと思ってしまう。ただこの後の金田一シリーズも結構狂気的な犯行が多いので、デビュー作からだんだん洗練されていったのかなと面白い。

    同時収録の「車井戸はなぜ軋る」がどうなるのかハラハラしながら読めて一番面白かった。最後が何とも言えず後味が悪いと言うか哀しい。顔のよく似た親戚、指紋比べなど「犬神家の一族」に共通する要素もありこれが原型になったのかなと思った。

    #ドキドキハラハラ

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    2023年03月15日
  • 蝶々殺人事件

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    以前テレビでも観た気がした。

    トリックとかその筋道とかすごくよくできてるなあ、と思った。
    表題作以外はあまり好きではなかったかな。

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    2023年03月05日
  • 金田一耕助ファイル10 幽霊男

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    いろんな人物の思惑が錯綜するため、出来事がかなり複雑になっているけど、最後には綺麗に繋がるのは流石。
    ヌードモデルが次々ショッキングな遺体で発見されるという展開も横溝先生らしくて良い。
    それにしても、今回は金田一史上、最低最悪の犯人ではなかろうか…

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    2023年01月29日
  • 金田一耕助ファイル19 悪霊島(下)

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    ミステリって読んでるうちに「こいつが怪しいな!」って目星をつけるじゃないですか。で、それがひっくり返されるのが楽しかったりするじゃないですか。でもこの話はそういうのがないのでそこは拍子抜けするかもしれないですね。ただ孤島のおどろおどろしい雰囲気はめちゃくちゃ好きです。

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    2023年01月23日
  • 金田一耕助ファイル4 悪魔が来りて笛を吹く

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    金田一耕助シリーズ5冊目。タイトルは知っていたが、内容は全くの初見である本作、『悪魔が来りて笛を吹く』を手に取ってみた。

    「美禰子よ。父を責めないでくれ。父はこれ以上の屈辱、不名誉に耐えていくことは出来ないのだ。由緒ある椿の家名も、これが暴露されると、泥沼のなかへ落ちてしまう。ああ、悪魔が来りて笛を吹く。父はとてもその日まで生きていることは出来ない。美禰子よ、父を許せ。」―――娘・美禰子へこのような遺書を遺し、命を絶った椿元子爵。しかし、美禰子の母・秌子は夫がまだ生きているのではないかと疑っており、その疑惑を裏付けるように、元子爵に似た人物が周囲で目撃される。そして不気味に流れるは、元子爵が

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    2023年01月16日
  • 夜光怪人

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    ネタバレ

    夜光怪人怖すぎる。
    見た目の不気味さもそうだが、作中で手にかけた人数がなかなかのものなので、その点でも怖い。
    何より三津木さん、御子柴くん、金田一耕助の三人を投入しても止められないのが一番怖かった。
    その割にラストはあっさり……結局三人は見届けただけになったか(いつものことかもしれないが)

    他二編の短編も暗号や隠し財宝を扱ったもの。
    どちらも敵の思惑のその上を行く小説家や探偵の機転が面白かった。
    テンポよく、どんでん返しが来る爽快さ。
    そして、読者にもやさしい暗号もまたよかった。
    一緒に解いている気になれたので。

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    2023年01月02日
  • 死仮面

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    ネタバレ

    結局掲載誌を全部見つけられず、一部は補完された話だったのか。
    全く違和感なかった。
    デスマスクの謎、芸術家の謎、そして教育者の女史が抱えていた闇。
    様々な謎が絡み合っていくのが面白く、ページを捲る手が止まらなかった。
    今回の相棒的な相手が女子高生だったのも新鮮でよかった。
    彼女にもまた秘密があって……隙のない仕様だ。

    上海氏の話は真相が分かると、より悲壮感が増すという。
    すれ違いが悲しい。
    警察が解決したと見なした話が事実と異なっているのも悲しい。

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    2022年10月13日
  • 金田一耕助ファイル13 三つ首塔

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    一人称で主人公の宮本音禰の視点で書かれている。金田一耕助ものだが推理小説というより冒険小説。

    行く先々で殺人事件に巻き込まれの逃避行を続ける音禰を応援したくなり読むスピードが加速する。

    金田一耕助は脇役だけど音禰からの嫌われっぷりはなかなかのもの。

    一人称で主人公視点の金田一ものは長編では「八つ墓村」や「夜歩く」。短編では「蝙蝠と蛞蝓」や「七つの仮面」を知っているけど、他にもあるのですかね?

    推理やトリックは雑になるのですが、実は全部面白い作品であることは確かです。

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    2022年10月05日
  • 金田一耕助ファイル20 病院坂の首縊りの家(上)

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    映画を先に視聴してるので、展開と結末の白々しさを胸に潜め読み終えました。ときたまドキっとさせる文章力にさすがの横溝先生。

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    2022年09月09日
  • 金田一耕助ファイル4 悪魔が来りて笛を吹く

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    ネタバレ

    東京のお屋敷が舞台だから、おどろおどろしい雰囲気は無いなぁと思っていたら、とんでもなくおぞましく悲しい結末が待っていた。後味の悪さでは他を凌駕しているかも……。
    すべて終わった後に、椿元子爵の遺したメッセージの意味が分かったのが切ない。特定の指を使わずに演奏できる曲というのはまったく想像していなかった。正にタイトルの通り、最後にこの曲の謎を解いて死んでいく治雄が哀れだ。

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    2022年08月11日
  • 金田一耕助ファイル12 悪魔の手毬唄

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    ネタバレ

    読んでいるうちに、テレビで見たことを思い出してきた。でも肝心なところを全て忘れていたので、ほぼまっさらな状態で楽しめた。話が入り組んでいて読み応えがあって面白かった。
    最初は読みにくかった方言がだんだんチャーミングに見えてきて、今となっては離れるのが惜しい。
    最後はリカに同情した。八方塞がりでどうにもならなかっただろうと容易に想像がつく。その気持ちを考えたら居た堪れなかった。
    外から正体不明の男が来ると荒らされるように言っている人があったが、正真正銘鬼首村出身の男がこの悲劇を引き起こしたというのが皮肉だった。

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    2022年08月05日
  • 金田一耕助ファイル4 悪魔が来りて笛を吹く

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    ネタバレ

    一番おぞましい話だった。想像とどうか違ってくれ~と思ったら当たってしまい最悪な気分。ていうか過ちを知らなかったならまだしも、現在進行形でやってるところが本当に気持ち悪い。そりゃ椿子爵も病みますわ!
    すごい読み進めるの遅かったのは、なんででしょうか。
    誰のことも好きになれなかったからかしら。

    最後の笛を吹くシーンはぞくりとしました。
    すごい……。

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    2022年08月05日
  • 貸しボート十三号

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    横溝正史の復刻版。
    相変わらずおどろおどろしい、
    禍々しい世界観。

    『湖泥』は好みではない(むしろ気持ち悪い)。

    最後の『堕ちたる天女』が一番面白かった。
    そのトリック?推理に、ああ、その可能性に
    なぜ思い至らなかったのか、と。

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    2022年07月22日
  • 幽霊座

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    他の方の本読んでから久しぶりの横溝正史だったので、ああ、これぞ!と思いながら幽霊座を読みました。様々な人物に妖しいを匂わせながらも、そっちの人そう絡むとちょっとびっくり。狂気は遺伝するのね。

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    2022年07月18日
  • 金田一耕助ファイル7 夜歩く

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    ネタバレ

    最初誰かわからない会話から始まり、若干置いてきぼりになったけれど、首を切られた死体が出てから一変して面白くなってきた。あと、傴僂って字が最初読めなくて、意味を調べてもぴんと来なかったから不気味さがよくわからなかった。これは私が悪い。
    水の中から首を見つけたときが一番怖かった。ぎゃあ!
    語り手が、実は寅太じゃなくて、殺されたとされた誰かのパターンだ!と早々に予測し見事に外した。なるほどね。
    金田一が出てくるとすっごく安心するなぁ。一気に物語が加速する。最初は不審者だと思われているのに、妙にその魅力に取りつかれていく登場人物たちは面白い。途中で力尽きるところは笑ってしまった。
    雨と夜の描写が美しい

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    2022年07月12日
  • 金田一耕助ファイル7 夜歩く

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    もう、タイトルからしてなんか怖いもの。
    雰囲気抜群だ。

    半分過ぎにやっと探偵登場。
    なるほどなるほど。そっちだったか。

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    2022年06月26日
  • 悪魔の降誕祭

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    金田一耕助ものの短編集。今回は金田一耕助の事務所で死体が見つかったり、金田一耕助が犯人の仕掛けの一部に使われたり、いつもと違う立場での登場でおもしろかったです。

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    2022年06月24日
  • 金田一耕助ファイル4 悪魔が来りて笛を吹く

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    ネタバレ

    爛れた人間関係の中で殺人事件を起こすことでは右に出る者がいない横溝正史。今作も見事なまでに、いくら創作とはいえ、ここまでケダモノじみた人間ばっかり出てくる世界を終戦直後の日本に置いていいのか?というような状態になっている。この人の小説だけ読んで、戦後の没落、衰亡しつつある華族の生活を読み取ろうとすると、歴史をひどく読み違えてしまうのではないか、と不安になったりもする。

    今作は、実際に起きた天銀堂事件という毒殺事件もストーリーに織り込まれているので、余計に「本当に起きた事件なのではないか」という気にさせられてしまう。舞台は70年以上も昔の日本なので、事実と創作が交じり合い、真実を読み切れないと

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    2022年06月23日
  • 魔女の暦

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     表題作の他に「火の十字架」が収録されており、どちらも1958(昭和33)年作。これは「幽霊男」(1954)よりも後で、「悪魔の手毬唄」と同年、「白と黒」(1960)の少し前である。
     戦前にはかなり密度の高い文学的文体をも用いた横溝は、戦後徐々に文体が軽くなり、昭和30年代以降は戯作的なユーモアも含む剽軽な文章へと変貌していくように思っていたが、本作もそうした「軽い文体」への移行が印づけられている。が、本巻の2編とも、そう悪くない。「幽霊男」はちょっと文章もプロットも粗雑に過ぎたが、この2編は結構良いのである。何よりも「読ませる」小説であり、やはり横溝の作品は全然完璧ではないのだけれど抜きん

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    2022年04月25日