あらすじ
※本書は、昭和59年7月に刊行された角川文庫『死仮面』(電子版発売日:2012年8月3日)を改版した作品となります。重複購入にご注意ください。
昭和23年秋、「八つ墓村」事件を解決した金田一耕助は、岡山県警へ挨拶に立ち寄った。ところがそこで、耕助は磯川警部から、無気味な死仮面にまつわる話を聞かされる。東京で人を殺し、岡山に潜伏中の女が腐爛死体で発見され、現場に石膏のデスマスクが残されていたのだ。デスマスクはいったい何の意味なのか。帰京した耕助は、死んだ女の姉の訪問をうけ、さらに意外な事実を聞いて、この事件に強い興味をそそられた。三十年ぶりに発掘された巨匠幻の本格推理に絶筆「上海氏の蒐集品」を併録する。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
『死仮面』と『上海氏の蒐集版(コレクション)』の2作を収録。
『死仮面』はデスマスクが引き起こす事件を金田一耕助が解き明かすというもの。短いながらも読み応えたっぷり。
『上海氏の蒐集品』は記憶を失った男を描く物語。
読んでいて哀愁を感じた。
Posted by ブクログ
『死仮面』
女学園が舞台の金田一を読んだのは初めてかな?昭和の女学生たちの姿が思い浮かんだ。こういう雰囲気は結構好き。岡山と繋がってて磯川さんも登場するのも嬉しい。
『上海氏の蒐集品』
金田一作品ではない。戦争を経験した人間の悲しく不思議な物語。
Posted by ブクログ
伏線が仕掛けられてたのに気づかなかった〜ちょっと悔しい。
読みやすく、サクサク進んだ。
犯人は読んでけばわかりやすいかな。
だからこそちょっと悔しかった。
おまけの短編はなんかあまり好きではないし、しっくりこなかった。
Posted by ブクログ
もう、冒頭からかなりおどろおどろしい。デスマスクですもの。
時系列としては八つ墓村後の金田一。
同時収録の『上海氏の蒐集品』は金田一シリーズではなかったけれど、これまた独特の雰囲気で印象的。最後は思わず…
Posted by ブクログ
結局掲載誌を全部見つけられず、一部は補完された話だったのか。
全く違和感なかった。
デスマスクの謎、芸術家の謎、そして教育者の女史が抱えていた闇。
様々な謎が絡み合っていくのが面白く、ページを捲る手が止まらなかった。
今回の相棒的な相手が女子高生だったのも新鮮でよかった。
彼女にもまた秘密があって……隙のない仕様だ。
上海氏の話は真相が分かると、より悲壮感が増すという。
すれ違いが悲しい。
警察が解決したと見なした話が事実と異なっているのも悲しい。
Posted by ブクログ
デスマスクは顔のない死体や入れ替わりトリックなど色々なトリックに使えそうでどんなトリックなんだろうとワクワクしました!
ただ内容が中編もないボリュームで物足りない…上海氏の方もあまり好みでは…。
最近長編ばかり読んでいたからかな。
ただどちらの物語も綺麗にまとめられていて締めも綺麗です。
Posted by ブクログ
「死仮面」の冒頭にある野口慎吾の手記が大変好き。「その女のいのちは眼にありました」という書き出し、良すぎでは??
「上海氏の蒐集品」は上海氏のやるせなさが半端ねぇ…