横溝正史のレビュー一覧
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ネタバレ金田一耕助シリーズは、もっぱらテレビで、石坂浩二・古谷一行などの演じた映画・ドラマで得た記憶ばかりで、原作小説は読んでいなかった。映像の印象が強すぎて、もっとおどろおどろしいホラーじみた代物かと思っていたが、案外、読みやすい小説だった。
また、現実の戦後混乱期の日本とリンクする情報が(小説の本筋とは関係なしに)差し挟まれているのが目につき、意外とリアリティ志向のシリーズだったようだ。たとえば「一年ほどまえにも、さる凶悪な変質者の殺人が行われた場所だった」(p.377)は小平事件を、「昭和二十二年秋のその颱風たいふうこそは何十年ぶりともいわれるほど大きなもので」(p.390)はカスリーン台風を指 -
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ネタバレ聖女と呼ばれた女の裏の顔。彼女の周囲の人間が巻き込まれる犯罪の正体は?「七つの仮面」
殺害された女占い師。彼女の死体の周りに集まる猫と首が千切れかけた黒猫の死体。「猫館」
謎の電話の依頼で洋服姿である女性を尾行する金田一耕助。彼が発見した死体。「雌蛭」
流行作家の新居の庭で発見された死体。事件は解決したが、金田一耕助に犯人は別にいるとの告発の電話が。「日時計の中の女」
洞窟でふざけるカップルに矢をいかける金田一の先輩。洞窟で矢が突き立った死体が発見される。「猟奇の始末書」
隣のアパートで蝙蝠男が殺人を犯した現場を目撃した女子高生。トランクに詰められた美女の殺害事件。「蝙蝠男」
女傑 -
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金田一耕助ファイルの長編作品も、いよいよ、いよいよ残りわずかとなりました。
こちらの『女王蜂』はかなり初期の段階から知ってはいたものの、あらすじとタイトルから「艶っぽい話かなぁ……」とちょっと敬遠していて手に取るのが今になった作品です。実は昨年の11月に伊豆に旅行していまして、その縁で11月の読書1冊目に選んだ次第。
これまでに読んだ金田一作品を振り返ると、「佳人」が出てくるのはもはや大定番。
その中で「絶世の美女」と冠される大道寺智子嬢はさていかほどのものかと思って読みましたが……まぁそうねえ、私は『犬神家の一族』の珠世さんの方が好きですね(正直)。
珠世さんのように見目麗しく中身も高潔な -
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ネタバレ金田一耕助シリーズ。
佝僂の首無し死体から始まる連続殺人事件。本当に死んだのは誰か、事件ではなく呪いなのか?絡まりあった因縁の先にある真実とは。
首無し死体は誰なのかで二転三転するの面白い。何処から事件の仕込みが始まってたのかとか。存分に活用されてた。
金田一耕助がなかなか出てこないのとあんまり出張ってこなくてちょっと意外。
犯人からしたら頼りなさそうなぽっと出不審者に真相に近づかれるの怖いだろうな笑
結局舞台が岡山になったのちょっと笑った。
途中でメタ読みで語り部が怪しくね?って思ってしまった。
動機が切ない。終盤の怒涛の語り。
尼さんも金もらってる割に迂闊では。
勝ったのは。 -
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顔を変幻自在に変え、宝石などをいただくと予告すると、何でも必ず盗んでしまうまぼろしの怪人。探偵三津木俊助と、新聞社に務める探偵少年御子柴進がまぼろしの怪人の犯罪予告を阻止しようとするが…。
横溝正史の青少年向け推理小説。明らかに乱歩の怪人二十面相と明智+少年探偵(小林君)をモチーフにしたストーリーである。
乱歩の二十面相は、絶対に殺人だけはしないというのが売りであったが、まぼろしの怪人が現れるところでは往々にして殺人事件が起こる。しかし、その殺人は本当に宝石などを盗むためのものなのか?
催眠術などの、科学的(?)トリックも散りばめつつ、時にはまぼろしの怪人も逮捕したりと起伏が激しいので、 -
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短編集。
戦後のエログロナンセンス全盛期の作品。
金田一の短編集は初めてかもしれない。
短編なのでどの作品も割と一直線に解決に向かっていくので、少々物足りないところもある。
ネクロフィリア(死体愛好家)が主題の作品が三つあり、かなりおぞましいのでその筋がお嫌いな方は読まない方がいいかもしれません。
その他にも時代を感じさせる男女間の描写もあるが、人間の本質は変わらんところもあるので、横溝描く所の男女間のドロドロを読んでいると今でもあり得るかなとも思う。
個人的には「湖泥」が気に入った。町生まれの町育ちの自分にとってはこの雰囲気がかえってたまらない。 -
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ネタバレスケキヨマスクや湖から足が出てるシーンは知ってたけどストーリー自体は全く知らなかった
派手なトリックとかはないけど、戦後のゴタゴタや昭和の人間関係の濃密な感じが相まってねっとりした雰囲気は好き。見立て殺人がちゃんとそれなりに理由があるのもよい(獄門島は微妙だったから、、)
トータルとしてとても面白くて1日で読んでしまった
しかしこれだけは言いたい、佐兵衛がダメ
松子竹子梅子がすごい悪者みたいに書かれてるけど、全く愛情注がれなかったの普通に可哀想だし、静馬と菊乃にしたことはやり過ぎだけど、腹を立てるのは当然だと思うし、それぞれの母親を欲望の処理道具のように扱ってるのも胸糞。それが愛情を移さない -
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「生ける死仮面」「花園の悪魔」「蝋美人」「首」の4編が収められた短編集。3/4が東京を舞台にした作品で、先日読んだ『犬神家の一族』から急に時代が進んだ気がしました。
短編となるとなかなか当たり外れがあったりしますが、横溝正史は短い中にもしっかり雰囲気と山場が作られていてなかなか読み応えがありますね〜。
顔のない死体に肉付けをし、科学的根拠から生前の顔かたちを復元する……という「蝋美人」が衝撃的。
出来上がった顔はなぜか誰もが知る悪女で、という設定は面白かったものの、謎解きが駆け足だったのが少し残念……。
そして「首」は本作で唯一の岡山もの(磯川警部も登場!)で、横溝正史の描く地方の風景は、た -
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だいぶ時間かけて読み切りました。字が小さくてページ数以上にボリューム満点。
横溝正史先生の金田一耕助シリーズをいつか読んでみたいと思っていて、最初の一冊。
昭和46年初版発行で舞台が戦後の昭和二十×年なので、ノスタルジー感満載です。
装丁と表紙がかなりおどろおどろしいので、ホラー要素のあるのかと思ってましたが、そんなことありませんでした。
途中で犯人は、この人しかいないよねと分かるのですが、謎解きは意外とあっさりでした。
戦後の田舎の村に一人のよそ者(しかも曰くつき)が訪ねてきて、連続殺人始まったら…そりゃあ白い目で見て疑われるも当然だろうと思って読んでました。
なぜそうなる?みたいな