横溝正史のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
横溝正史が翻訳した、D.K. ウィップル「鍾乳洞殺人事件」、ファーガス ヒューム「二輪馬車の秘密」の2編を収録。
時代的にはホームズの「朱色の研究」ぐらいと同年代の作品らしいのですが、古典の名作ですね。さすが正史が翻訳しただけあって、非常に読みやすくまとまっていて、翻訳が苦手な人にもお勧めできそう。
解説を読んでみると、原著から、かなり正史が削ったり手を加えているところがあるらしく、正史の文章力・構成力って凄いと改めて感心。
鍾乳洞殺人事件は、八つ墓村の発想の元になる影響を与える作品となったらしく、確かに洞窟内で起きる殺人事件は魅力的でした。 -
Posted by ブクログ
四人もの男と結婚を繰り返してきた美貌の女優。その夫だった男が次々と死を遂げていく。そしてまた一年、再びすべての関係者が揃い、元夫が殺された。
登場人物が多く、その関連を描いていくのに、多少導入部のもたつきを感じる。が、その分読み進めていくと、ボリュームに読み応えがある。
多くの登場人物が「こんな人だったのか?」と思わせる裏の顔、秘密を抱えており、そのあたりがタイトルとなっているようだ。
「本陣殺人事件」などの田舎での事件とも、都会での事件とも違う、軽井沢という舞台。台風という設定も面白い。
ユーモアある描写が多く見られるのは、だいぶ後半の作品だからか。 -
Posted by ブクログ
これも昔ドラマで見た記憶がうっすらとありますね。読んでみても覚えていたのは主人公の登場場面ぐらいでしたが。
これぞ、横溝作品の集大成では!?と思って読みました。
絶世の美女、世代を超えて続く血の歴史。
が、他の方の書評を読むと厳しかったりしますね。トリックが稚拙だとか、過去の話に比べて現代の重みが足りないとか。
でも、まあいいじゃありませんか。
「女王蜂」というタイトルからは男を手玉に取っている女のようなイメージも浮かびますが、主人公はどうもそうでもなし。どこからつけた題名かちょっと疑問な気はします。
文庫版の表紙も意味深なんですが、どういうシチュエーションでしょうか?? -
Posted by ブクログ
こんなタイトルで子供向けかと思いきや、なかなかすごい内容。
映画にしたらめっちゃ映えそうだと思わせられた。
死体を飾り立ててるところとか、羊たちの沈黙みたいに。
犯人が結構わかりやすいというか、なんとなく「コイツやな」と勘でわかってしまったけれど、あの手この手で趣向を凝らしてあるので面白かった。
最後の方で、すごく好きな文章があって
以下引用~
~警部はまるで毒虫にでもさされたようにとびのいて、
「そのけだものをはやくむこうへつれていけ……」
と、嫌悪にみちた声でどなった。
警部も今まで、これほど卑劣で、きたならしい犯人にお眼にかかったことはない。~
このくだりが、たまらない爽快感を味わえまし