横溝正史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
この作品で、角川文庫の横溝正史作品は完全制覇となった。
金田一耕助が活躍する七編が収められた短編集である。いずれの短編もドロドロした男女の関係が事件を引き起こし、飄然と登場する金田一耕助が事件を解決する。長編となると、さらに家の因習やらが入り混じり、ドロドロのおどろしい展開となるのだが、短編となると意外にあっさりしたものである。
昭和初期を舞台にした探偵小説。何よりも金田一耕助の人物像が良い。
中学時代に金田一耕助シリーズが映画化やドラマ化されると欠かさず観ていた。その頃から横溝正史の作品を読み始めたと記憶している。大半の作品は高校時代までに読み終えていたのだが、何故かこの作品だけは未読 -
Posted by ブクログ
世の中にはたくさんのシリーズものがある。
面白くて長く長く続くもの。
惜しまれながらも終わってしまうもの。
終わったはずなのに、再び始るもの。
期待通りか、期待はずれか。
見る側の想い。作る側の考え。
交錯して、うまく昇華したり、すれ違ったり。
気に入った主人公のシリーズは、ずっと続いて欲しいけれど、
惰性で続いていく姿を見たくないのも事実。
その終わり方、最後の姿をどう決着をつけるか。
金田一耕助最後の事件。
馴染みの登場人物。
垣間見られる積み重なったエピソード。
散りばめられたそれぞれに、うれしくもあり、
冗漫さも感じてしまう。
ベテランアク -
Posted by ブクログ
金田一モノ短編集。どれも上手く膨らませれば中編~長編にできそうなネタを、上手く途中経過を省略して短編にまとめ上げる構成力が素晴らしい。(そのため、金田一の調査・推理の過程がすっ飛んで唐突に解決する物もありますが、まぁ、それはしょうがない)
エログロ描写も満載なんだけど、乱歩と違って横溝作品のエログロはドライであまり粘着質な感じがしないのが面白いですな。
どの短編もそれぞれネタ方向性が違いつつ、金田一らしい雰囲気たっぷりの作品なので、「ちょっと長編に挑むのは大変だけど、短編でさくっと金田一モノ読んでみたい」って人にもオススメかもしれません。
『花園の悪魔』、『蠟美人』、『生ける死仮面』、『首』