横溝正史のレビュー一覧

  • 金田一耕助ファイル6 人面瘡

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     すっかり気に入って読み継いでいる横溝正史4冊目。本巻には5編の金田一耕助シリーズの短編が入っている。執筆年は1947(昭和22)年から1960(昭和35)年。
     何となく、横溝正史を好んで読みまくるというのは、何やら淫靡な趣味のような感じがする。淫靡と言ってもそんなにエロくはないけれども、当時としてはあからさまに性交を扱った作風として、同時代においてやはり淫靡な世界と扱われたのではないか。それに加えて、おどろおどろしい怪奇趣味。本巻に収められた短編には、屍姦とか、作者にとってグロく思われたらしい「義眼」が複数回出てくる。
     しかし、このように短編の体裁の中に本格推理の構成をもってくるとなると

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    2021年10月08日
  • 夜の黒豹

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    再読。岡戸圭吉のインパクトが凄い。
    改めて読むと伏線もばっちり張ってあるし、ちゃんとしてる。イロモノ的な記憶しかなくて申し訳なかった…

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    2021年09月05日
  • 金田一耕助ファイル9 女王蜂

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    これといえるトリックなりロジックなりがあるわけではないのだが、やはり読者を物語に入り込ませる力やリーダビリティは一級品...しかし、正直全く新しさがない。既視感すら覚えてしまう。

    つまり、面白いは面白いのだが、少しマンネリ化してきてしまっている印象。
    横溝さんの最近読んだ作品はどれも軒並み面白さは☆4前後という感じだし、内容も正直そんなに大差はない。
    (とはいってもやはり犬神家や悪魔が来りて〜の方が上)

    だが、「姫野はなぜ19年前の殺人のことを遊佐に話したのか」という点に着目して推理するのは面白いし、トリックと言えるのかはさておき、肩透かしとも言えるがまぁ心理的密室とも言える密室トリックも

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    2021年08月29日
  • 金田一耕助ファイル16 悪魔の百唇譜

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    ネタバレ

    金田一耕助もの。金田一耕助の小説は大好きだけれど、この「悪魔の百唇譜」は金田一耕助ものっぽくない。哀愁漂う雰囲気がない、というか。

    昔、この「悪魔の百唇譜」のドラマをちらりと見たことがある。確か、吉川十和子と火野正平が出演していたように思う。古谷一行が金田一耕助のドラマだ。
    その吉川十和子が大変健気な感じで、小説もそういう感じなのかと思っていたら、全くそんなことがなかった。
    「仮面舞踏会」もそうだったけれど、ドラマより小説のほうが酷薄で読者の一人としては小説の酷薄さが現実に近い感じがして、本格推理小説という現実離れした設定に一つの落ち着きを与えているように思っている。

    朱美の遺書を読んで、

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    2021年08月29日
  • 金田一耕助ファイル10 幽霊男

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    昔読んだはずが殆ど記憶になかった。少年探偵団シリーズ横溝版みたいなライトな内容で笑っちゃうような展開も多い。しかし人はバタバタ死ぬし死体の美術集とか猟奇なのは流石。

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    2021年07月01日
  • 金田一耕助ファイル9 女王蜂

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    ネタバレ

    「正直殺人の方が本領発揮なんで」みたいなこと言ってる金田一耕助なに?ワロタ
    登場人物全員ヤバくて共感性低いぶんエンタメ強めでさらっと読めますね。
    新聞社の人他にも出てるのかな…。

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    2021年05月12日
  • 悪魔の降誕祭

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    割と軽く読める短編集でした。気持ち悪いのが嫌という方でも読めそうだと思います。

    ディフェンスに定評の無い探偵、という評価を思い出しました。

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    2021年04月13日
  • 金田一耕助ファイル6 人面瘡

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    確かにあの折り目の取れかけた袴に、マントを羽織った姿は蝙蝠に見えなくもない。
    割と女性好きする金田一耕助ですが、若い男性から見たらこんなふうに見えるのかもしれません。

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    2021年04月13日
  • 金田一耕助ファイル8 迷路荘の惨劇

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    確かに、洞窟探検にズルズルの和装は不向きだと思った。
    推理というより、冒険譚のような印象を受けました。

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    2021年03月03日
  • 金田一耕助ファイル7 夜歩く

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    ネタバレ

    金田一耕助シリーズ、けっこう時間がかかってしまった。佝僂病やら気狂いやら、なかなか今の時代では見なくなってしまった言葉だけど、個人的には今の時代の方が汚いものや見たくないものに蓋をしすぎているとも感じているのでむしろ清々しい。

    脱線してしまったが、なかなか金田一耕助が出てこないので飽きてしまいそうになっていた。
    最初、語り手の三流小説家が今までに出てきた小説家だと思っていたが、読み進めていくとどうやら違うらしい。なるほど。
    正統派というよりは変化球に近い。
    次は正統派がいいな。

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    2021年02月23日
  • 憑かれた女

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    憑かれた女・首吊り船・幽霊騎手の3編による作品。
    私にとっては、初の横溝正史。
    文章が、古い。
    度々、検索してしまった(汗)
    「憑かれた女」オカルト的かと思ったら、単純なトリックだった。
    他、2作品は、ホラー要素が少ないかな…。
    発表されたのが、40年以上前だけど、今でも楽しめる。
    舞台にも出来そうな感じ。
    横溝正史は、年月が経っても廃れない作家なんだな…
    新たな発見が出来た。
    ‘20.09.12読書完了

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    2020年09月12日
  • 花髑髏

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    奇想天外で愉快。
    色んな要素を詰め込んだ1冊。
    横溝正史さんもノリノリで楽しく書いたんじゃないかな。
    戦後間もないあけすけな明るさと東京区内にシンと沈む街と鬱蒼と茂る樹木の作る暗闇が見える。
    現代ではなかなか出せない世界観は流石です。

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    2020年09月05日
  • 金田一耕助ファイル7 夜歩く

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    ★★★☆☆ 3.3
    この叙述トリックは卑怯だろ、ってのが正直な感想。あんまり意外で最初は理解ができなかった。金田一耕助シリーズ。

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    2020年08月06日
  • 花髑髏

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    ネタバレ

    全三編ありますが、どれも男女の恋愛が発端となっているのが面白いです。

    中でも『白蠟変化』は、終盤の無情感が好きでした。しかし、由利麟太郎や三津木が活躍するというよりかは、白蠟三郎の暗躍がメインです。

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    2020年08月03日
  • 蝶々殺人事件

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    ドラマ化をきっかけに初由利先生に挑戦。

    これでもかというほど横溝正史のエッセンスが高い熱量を
    もって詰め込まれていました。
    少々暑苦しいくらいです。
    特に表題作より蜘蛛と百合が強烈な印象として残りました。

    ただ何となく戦前の空気感が馴染まないせいなのか
    まだ最高峰まで到達していないせいなのか
    どうにも湿度が高い気がして読み終わったから
    次の作品を…!という気持ちにはなれませんでした。

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    2020年07月31日
  • 金田一耕助ファイル16 悪魔の百唇譜

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    ネタバレ

    5日のうちに読んだけど、登場人物が多く、2つの殺人事件が交差しているのと、どっちの車がどう移動して…?と考えながら読むのだが、とても頭を使った。そして人の名前を忘れてしばしば前のページを繰って探した。
    警察署も3つ動いてて、どの警部補がどっちだか分からなくなってくる…。
    金田一耕助の人間味にも触れることができる。かつて難解な殺人事件を前に張り切っている描写があったが、こちらは解決、終結して後の空虚感に襲われる描写が、冒頭と最後に触れてある。
    ミステリーだけではなく文学性を感じることのできる作品。

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    2020年07月23日
  • 金田一耕助ファイル20 病院坂の首縊りの家(上)

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    ネタバレ

    風鈴の如く短冊までつけられて吊り下げられている生首は中々ショッキング。
    久々の横溝正史だったけど、すらすら読めた。ただ絶対解けないだろう謎ではなく、何となくこうなんじゃないかと予想出来る部分がある。それを上回って欲しい。

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    2020年07月19日
  • 蝶々殺人事件

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    由利先生シリーズ。表題作の長編と、短編2つ収録。
    プリマドンナの死体がコントラバスケースの中から発見されるという派手な事件だが、被害者がどこで殺されてどのように運ばれたのかを検証していく過程はけっこう地味で、『樽』を彷彿とさせる。暗号あり、変装ありでミステリ的な要素をみっしり詰め込んだ感じ。
    しかし個人的には、一番のサプライズは事件が終わって由利先生の家で話しているときに明らかになった事実だった。びっくりしたなあもう。

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    2020年07月08日
  • 憑かれた女

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    『憑かれた女』は金田一耕助シリーズの『喘ぎ泣く死美人』の中に原型版があります。
    全く違う経路を辿るので、興味のある方は是非読まれてみてください。

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    2020年06月24日
  • 金田一耕助ファイル11 首

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    ネタバレ

    短編集

    とりたてて感想はなく、よくある横溝話。
    標題の首は、過去の事件ともう少し捻った繋がりがあるのかと思ってたが、参考にしただけだったので残念。

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    2020年06月14日