横溝正史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「獄門島」と聞くとどうしてもTRICKの「黒門島」が思い出されます。こうして原典に触れたいま、あのドラマを見返したらもっと面白いだろうなぁ。
というわけで、『悪魔の手毬唄』に続き二作目の横溝作品。
出版年としてはこちらの方が古く、『悪魔の手毬唄』の金田一はかなり丸くなったんだなと思いました。
田舎の閉塞感も相当なものですが、外界から隔てられた島もまた、いや田舎以上に独特な世界が作られているものです。
現代ではおよそ口にできないような差別用語の連発には(時代だなぁ……)と思わざるを得ませんでしたが、それも相まって雰囲気は抜群。これも何度も映像化されていますが、映像で見るのはなんだか怖いですね… -
Posted by ブクログ
江戸時代より続く旧家の婚礼の夜、新郎新婦が惨殺されて発見された。密室となった離れ座敷、悲鳴とともに聞こえてくる琴の音、得体のしれない三本指の男。岡山の農村で起こった不可解な事件に、金田一耕助が挑む。名探偵・金田一耕助の初登場作品。
同じく農村で起こった殺人事件を書簡形式でつづった『車井戸はなぜ軋る』と、東京近郊で起こった「顔のない屍体」の事件を扱った『黒猫亭事件』の二編を併録。
最初の二編は村や一族の来歴に加え、田舎の旧弊さが強調されていて、日本的な陰険で不気味な雰囲気がただよっている。どれも金田一耕助の行動が直接描かれているわけではないので、表立って活躍している印象がないのが意外だった。