横溝正史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレうーーーん。
イマイチ。なーんかイマイチ。個人的には、金田一耕助の活躍が輝く時代設定は、戦後すぐの昭和20年代中盤ぐらいじゃないかと思う。この作品のように昭和30年代になって、それなりに便利なものが普及し始めてる頃になると、戦後すぐの時代背景の金田一作品が持っている猥雑さ、仄暗さというものが感じられなくなる。
やっぱり金田一が関わる人たちには、戦争から帰ってきた退役軍人、没落した士族や華族や大地主、そしてむやみやたらにそこらじゅうにいる後家さんが出てこないと、らしさが出ないなー。
横溝作品を制覇したい、というのではなく、とにかく金田一耕助の活躍を読みたい、というのであれば、他の作品から読 -
Posted by ブクログ
昭和60年代刊行の文庫の表紙は、黒いマスクとサングラスの陰気な男の横顔と地下に降りていく階段、トリックに使われた滑車・・・おどろおどろしさたっぷり。富士山の裾野に迷路のようにつながった華族の豪邸。明治維新の折に暗殺を恐れて作りこまれたどんでん返しや隠し扉。太古に自然が作り出した地下洞窟の上に建ち、まるで迷路。そこで20年前に起こった殺人事件の因縁がまた惨劇を引きおこすのです。著者得意の戦後の混乱を潜り抜けた直後の雰囲気と因習が絡み合った独特の雰囲気は今回ちょっと薄め。昭和40年代に横溝リバイバル後に書かれた作品だからでしょうか。2/3ほどを費やして、誰が何時何分にどこにいたかを延々描写していく