横溝正史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
アメリカ帰りの成功者、越智竜平に人探しを依頼され、瀬戸内海の刑部島を訪れた金田一。
しかし磯川警部からその人物らしき男が怪死したことや、男の残した今わの際のつぶやきを知り、不吉な予兆を感じる。
果たしてその予感は的中し、呪われた絶海の孤島を舞台に恐るべき連続殺人が起きたのだ!
―鵺のなく夜に気をつけろ・・・
映像では「鵺のなく夜はおそろしい」だったかな?
映像の記憶はごっちゃになっているのですが、桟橋で犬が片腕をくわえているシーンが脳裏に焼きついていて、多分この作品のだったと記憶しています。
犬や烏についばまれる遺体はでてきますが、小説にはそんなシーンはないのですが。
とにかく、すべてが明 -
Posted by ブクログ
なんかのフリーペーパーでオススメってあったんで、久々に横溝正史読んでみました。
髑髏より、一緒に収録されてた「神変稲妻車」の方が、長くてもうなんだか凄かったです。雑誌連載だったらしく、そのテンポがすごい! 頭の中激しく翻弄される! なんかいつの間に丹左いい人に!? 源兵衛って、脇役じゃないの!? 皆が皆絡み合って、なんだか物凄いことになってた。
これ、アニメか漫画になったらいいのにって思った! ちょっと血とかグロい場面もあるけど、絶対面白いと思うなー。だって見目麗しい若侍と、その双子の妹が運命に翻弄されるお話なんだよ!
検校は、最後に検校の正体が判明して、なんかそれまでの漠然としたもやもやが -
Posted by ブクログ
実際に読んだのは、70年代出版の緑背版です。表示絵は、なぜか石柱の立つ草原の向こうに乱れ髪の女性の顔の下からのアップ。う〜ん、淫らな感じでいてシュール。収録作品は3篇。「悪魔の降誕祭」★★★金田一探偵の事務所で殺人事件が発生!降誕祭ってクリスマスのことね。「女怪」★★★金田一探偵が想いを寄せるバーのママが登場。身も心も憔悴してしまいます。冒頭で金田一耕助から話を聞く「私」が保養で温泉宿に逗留するシーンが、なかなかいいです。「楽しい退屈」これだな。でも、事件は陰惨。「霧の山荘」★こういうトリック重視のゲーム的な話はおもしろくないな。今回は怖い女性がたくさん出てくる。
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Posted by ブクログ
本当にドキドキした。あちこちに「抜け穴」や「どんでん返し」があるお屋敷が舞台だなんて、なんてドキドキなんだ。トリックやストーリー展開自体に、ものすごいインパクトがあるわけではなかったが、迷路荘という舞台は気味の悪さを押し出していて、登場人物も明らかに怪しげな人々で、それによって読み手はドキドキさせてもらえるシーンが実に多い。また、20年前に起きた事件との繋がりなども、金田一耕助シリーズらしい感じがして、こういった根の深さが事件を複雑にしている。なんとなく、八つ墓村に似てるシーンがあるが、インパクトから言うと、八つ墓村よりはかなり弱いかもしれない。 ラストシーンはちょっと「食傷気味」になる感じ