横溝正史のレビュー一覧
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ネタバレスケキヨマスクや湖から足が出てるシーンは知ってたけどストーリー自体は全く知らなかった
派手なトリックとかはないけど、戦後のゴタゴタや昭和の人間関係の濃密な感じが相まってねっとりした雰囲気は好き。見立て殺人がちゃんとそれなりに理由があるのもよい(獄門島は微妙だったから、、)
トータルとしてとても面白くて1日で読んでしまった
しかしこれだけは言いたい、佐兵衛がクソ男すぎる
松子竹子梅子がすごい悪者みたいに書かれてるけど、そもそも佐兵衛が己の欲望の処理道具のように扱って胸糞だし、そりゃ性格もひん曲がるて。3人が静馬と菊乃にしたことはやり過ぎだけど、3人が腹を立てるのは当然っちゃ当然。それが愛情を移さないようにするためとか言っときながら菊乃にはガチ恋するし、佐兵衛がとにかく諸悪の根源すぎるわ
そう言うのが許される時代だったんかなあ
令和を生きる女としては無性に腹が立ちました。笑 -
Posted by ブクログ
「生ける死仮面」「花園の悪魔」「蝋美人」「首」の4編が収められた短編集。3/4が東京を舞台にした作品で、先日読んだ『犬神家の一族』から急に時代が進んだ気がしました。
短編となるとなかなか当たり外れがあったりしますが、横溝正史は短い中にもしっかり雰囲気と山場が作られていてなかなか読み応えがありますね〜。
顔のない死体に肉付けをし、科学的根拠から生前の顔かたちを復元する……という「蝋美人」が衝撃的。
出来上がった顔はなぜか誰もが知る悪女で、という設定は面白かったものの、謎解きが駆け足だったのが少し残念……。
そして「首」は本作で唯一の岡山もの(磯川警部も登場!)で、横溝正史の描く地方の風景は、ただそれだけでホッとするなぁとしみじみ。こちらも真相がやや複雑で??な部分も多々あるのですが、静養を台無しにされた金田一さんがかわいそうかわいいのでヨシ!(?)
……というかですね、たまたまかもしれないのですが、金田一耕助ファイルの短編集は死姦が多すぎませんか?!!
エログロを入れようとするとそうなってしまうのか、なんだかあまりにそういう描写が多く……「異常性癖」を描くつもりが、「またか……」となってしまうんですよね;
他の短編集を読む機会があれば、できればもう死後にアレコレ、はないといいなぁ。。
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※伏せ字にしてますが、若干グロを想起させる単語を使用しています。苦手な方はご注意下さい※
江戸川乱歩といい横溝正史といい、◯体を過度に損壊しないと◯んじゃう呪いにでもかかっとんのか?
毎回この辺の作品読む度思うんだけど、そりゃあ良いご家庭の子息令嬢は読むの禁止されるよね。
「探偵小説」と呼ばれる昭和の推理小説って、どうしてこんなに事件内容が惨たらしいんでしょう。最近のミステリにも眉を顰める向きはあるけど、時代錯誤なハラスメントごりごりの描写含めて、やっぱりこの大時代な作風には勝てないわ(勝たなくてよい)。
さて、本作。
表題作含む三作の短編〜中編を収めた、じっちゃんこと金田一耕助の事件簿です。
※※※描写注意※※※
◯球のくり抜かれた、死後◯辱されたと思われる裏若き乙女。
ボートに横たわる、首が半分ひき千◯られた男女。
マネキンに塗り込められた◯乱死体。
事件の概要まとめようとしたけど、見返したら上記の描写再読してどっと疲れたからいつもより短め。
推理小説として充分に面白いのに、猟奇的な部分にどうしても目がいっちゃうのは何か勿体無いなとも思ったけど、このセンセーショナルさで読者を獲得してたのもあるだろうからなあ。ううむ。
【内容メモ書き】
◎湖泥…村の有力者である一族の跡継ぎと婚約した女が惨たらしい死体となって発見された。彼女を奪い合っていたもう一方の有力な一族の息子が容疑者となるが、許嫁の方も奇妙な証言で疑われることになる。捜査が進む中、次の犠牲者が出て…。
◎貸しボート十三号…ボートの中で発見された男女の痛い。どちらの首も半分挽き切られていたことから心中を図ったものでも無いらしい。死因もあべこべな2つの死体の謎を、金田一が見事に解き明かす。
◎堕ちたる天女…走行中の車から落ちたマネキンから死体が発見された!センセーショナルな事件に世間が騒然とする中、被害者の知人であると名乗り出た女性もまた殺害されてしまう。 -
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未読の横溝作品発掘シリーズ(←?)。
本書は文庫未収録の短編+ショートショート全18話が収録されている作品集となっております。
因みに金田一さんはどの話にも登場しませんし、ミステリではない小話もあったりと、いつもとは違ったレアなラインナップといえるかもですね。
個人的に好みだったのは、横溝センセならではの怪奇チックな雰囲気とミステリのバランスが丁度良い
「河獺」
が好きでしたね。
他には、やはり短編とはいえ“ちゃんとミステリ”な
「絵馬」
「燈台岩の死体」
そして、オチの捻りが効いている
「甲蟲の指輪」
も良かったです~。
・・と、上記のような事件性のあるミステリから、日常の謎系、ブラック系、ユーモア系小噺、さらには表題作「喘ぎ泣く死美人」や「夜読むべからず」のような外国を舞台にした幽霊譚や怪奇譚等々・・様々なテイストのストーリーを楽しめる一冊でございました。
ということで、お盆にピッタリな(?)“横溝バラエティーパック”を堪能させて頂いた次第でございます。
まだ未読作品はあるようなので、今後もボチボチ発掘していきたいですね~(^^) -
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ネタバレ【トランプ台上の首】
表題作。
これは古谷一行金田一耕助のドラマで見たことがあるなぁと思っていたが、
ドラマとは全く設定が違って、「え?こんな話?」と驚き。
金田一耕助シリーズは映像化の際、細部が改変されることが多いけど、これは動機含め全く違うもんだから・・・。
まぁこの話のままなら、ドラマにして時間がもつ内容ではないからな。
事件関係者である、船で惣菜を売りわたる飯田屋の宇野宇之助って、名前がすごい。
金田一耕助は、やはり何もしないし、犯人が逃走するまで手をこまねいている。
いつもいつも、なにが名探偵なのだろう。
【貸しボート十三号】
ただよう貸しボートの中で、若い男と妙齢女性の遺体が発見される。
二人の遺体は、首を切り落とそうとして完全には成し遂げず、わずかに首がつながっている状態だった。
登場人物たちが、これならいっそ首なし遺体や生首のほうがよほどマシだ的なことを言ってたのが、たしかにね。想像してぞっとした。
警察と金田一が、この事件はなんと呼ぼうか?ブンヤ(新聞)はどう書くかな?とか呑気なこと言ってて、
「半生首心中事件」だとかなんとか、とにかく「心中」って言葉を使用していたんだけど・・・
いやいや、ふたりとも首切断されかかっているなら明らかに心中じゃないし第三者が関与してるだろ。男と女が死んでたら心中って、安直すぎやしないか?
私の想定外にいろいろな人の思惑が交錯する複雑な結末だったものの、殺した女(正当防衛)よりも、その女を助けよう&部の名誉を守りたいと思い工作した男のほうが悪くなるというの?
昔の話は、そのへんの基準が今と違ってよくわからん。
おまけのように巻末に記載されていた、探偵小説に関するエッセイ、おもしろかった。
顔なし遺体は、顔なし遺体と思われている人が百発百中で犯人。
確かにそうだね、今も昔も。 -
Posted by ブクログ
「本陣殺人事件」初めての横溝正史、そして初めての金田一耕助シリーズ。披露宴の晩、琴の音と共に悲鳴つんざく離れ家に駆け付けると、そこには刀でズタズタに切り付けられ絶命した新郎新婦の姿が。現場は密室、周囲の雪の上に犯人の足跡はなく。一家の周りをうろついていた三本指の男のものらしき指紋が見つかり、光明が差したかに思えたが…。めちゃくちゃワクワクする展開なのに動機でズコーッとしてしまった。いや納得感ある書き方はしてたけども…。馬鹿馬鹿しくなってしまったので次作に期待。
「車井戸はなぜ軋る」ほぼ同時期に生まれた腹違いの兄弟。瓜二つの相貌とは逆に、二人の境遇はあまりに違い…。大戦を生き延びたのは果たしてどちらか。気になり過ぎて一気読みしてしまった。不穏な事象が重なり続けて読者の心も疲弊していく感じが堪らない。しかし動機がまた理不尽な×××でちょっとな〜
「黒猫亭事件」真夜中、酒場「黒猫」の裏庭を掘り返す僧侶を巡回中の警察が発見し…。所謂「顔のない死体」もの。え、まさか、まさかこんなヌルい真相じゃないよね…?と一瞬不安になったが流石横溝正史、予想を裏切る結果で大満足。この本が縁で西浅草のカフェ「黒猫亭」にも足を運べて嬉しい。甘味とお酒が両方置いてあり素敵なカウンターが印象的なお店、また行きたい。
金田一耕助シリーズ、書かれた時期もあって戦中戦後の動乱の様子が分かって良いな。復員後、妻に新しい相手が出来ていたというよくある話から、銃後の女性達の境遇の違い、戦後の後継ぎの問題などなど。