横溝正史のレビュー一覧
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江戸時代より続く旧家の婚礼の夜、新郎新婦が惨殺されて発見された。密室となった離れ座敷、悲鳴とともに聞こえてくる琴の音、得体のしれない三本指の男。岡山の農村で起こった不可解な事件に、金田一耕助が挑む。名探偵・金田一耕助の初登場作品。
同じく農村で起こった殺人事件を書簡形式でつづった『車井戸はなぜ軋る』と、東京近郊で起こった「顔のない屍体」の事件を扱った『黒猫亭事件』の二編を併録。
最初の二編は村や一族の来歴に加え、田舎の旧弊さが強調されていて、日本的な陰険で不気味な雰囲気がただよっている。どれも金田一耕助の行動が直接描かれているわけではないので、表立って活躍している印象がないのが意外だった。 -
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文豪きょうは何の日?横溝正史の亡くなった日。
鬼気迫る美少年「真珠郎」の悲しき出生の秘密。
由利麟太郎シリーズ。
だったけど、登場は後半のみ。
序詩 真珠郎はどこにいる。から始まる怪奇ミステリー。この一文が、物語を総括しています。
友人に誘われた旅先で、遭遇した殺人事件。その猟奇的な手法。怪しげな老婆達の登場。
読んでいたつもりでしたが、初読でした。
美少年真珠郎は、その媚態を見せない。
彼は、何処に隠れているのか。
この装丁の絵は、ネタバレになるのでは?
孔雀屏風
六曲一双からなる屏風。半分に裂かれたまま。
屏風とともに引き裂かれた恋。
出兵士の夢ある想いと共に 裂かれた屏風が呼び合い、 -
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読んでから観るか
観てから読むか
映画の公開と同時に行われた角川文庫フェアーのキャッチフレーズを思い出す。
おそらく映画は20回は観ている。
ただ横溝正史の本は一度も読んだ事が無かった。
今回、初めて読んでみたが、これが面白い。
映画の情景が浮かんでくる。
映画とは異なる場面も何箇所かあるので、
違いを比べるのも楽しい。
映画化する際、石坂浩二の金田一耕助は色男すぎると言われてたようだが、なかなかどうして。
興奮すると吃る癖なんかは原作通り。
原作も映画も名作だと思う。
2026年3月5日
なんだ読んでたのか。
2回目だったとは…
新鮮に読み終わった。
映画観ないと -
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金田一耕助シリーズ6冊目、中短篇集。『睡れる花嫁』、『湖泥』、『蜃気楼島の情熱』、『蝙蝠と蛞蝓』、そして表題作『人面瘡』の5篇が収録されている。
戦後の混乱期、閉鎖的村社会、人々の愛憎・嫉妬等を背景に描かれるミステリー5篇。決して楽しめなかった訳ではないが、他のシリーズ作品と比べると一歩物足りないか。中短篇集ということで、コンパクトで読み易かったが、残念ながら唸らせられるような物語はなかった。
それにしても1冊で2回も殺害される「由紀子」さん(別人)。横溝御大にとって「由紀子」という名前には何か特別なものがあるのか・・・と、安直に考えてみたり。 -
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昭和29年に『講談倶楽部』誌に連載された猟奇的な通俗スリラーである。同年に映画化もされている。ヌードモデルの派遣業・共栄美術倶楽部の事務所に不気味な異相の人物「佐川幽霊男(ゆれお)」がモデル派遣の依頼に訪れる。彼は所属モデル・恵子を指名するが、翌日に指定された場所を訪問したモデルは刺殺死体となって発見される。その後も幽霊男は次々とモデルを殺害していき、東京は恐怖のどん底に落ちていく。
横溝作品には戦後の都会の退廃や倒錯的な性を描いたもの、そして田舎の因習や血縁の因縁を軸とした本格推理の二つの系統がある。本作は典型的な前者にあたる。横溝はこの二系統を掲載誌によって使い分けていたようだ。一般小説