【感想・ネタバレ】塙侯爵一家のレビュー

あらすじ

霧深いロンドンの街の片隅で秘密裡に進められたある計画。それは、莫大な資産家塙侯爵の息子で欧州留学中の安道を、思い通りに操れる偽者とすり替える畔沢大佐の陰謀だった。日本へ戻った偽安道は見事にその役柄をこなし、ライバルの晴道を押えて侯爵の信頼を勝ち取った。だが、その頃から偽安道に変化が生じた。大佐の命令に従わず、勝手な行動をとり始めたのだ。そして、あの忌まわしい老侯爵殺害事件が起きた……。横溝正史の異色長編ほか「孔雀夫人」を収録。

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ネタバレ 購入済み

面白かった!

金田一シリーズでお馴染みの横溝正史の短編小説です。横溝先生の文章はとても読みやすくて、一気に読んでしまいました。最初のお話は、入れ替わりが最大の鍵になっています。いろんな人がそれぞれちょっとずつ悪事に手を染めている感じです。結局誰が一番の悪人だったんだろう?
私は、自分が何かをすることなく望みの物を手に入れた安道なんじゃないかと思っています。ぜひ一度読んで見てください。
最後のお話は新婚のカップルがとんでもない悲劇に巻き込まれて…というお話です。新婚の夫の上司の妻が、自分の思い通りに行かないのを恨んで、無関係の少女を殺して、その罪を新婚の夫に着せようとします。夫の無実を信じる妻が、自分の友人夫婦を頼って調査しようとしますが…。最後は、わりとあっけなくかたがついてしまいます。
両方の作品に言えるのですが、もっと描写が丁寧だったらなぁ、と思うところがありました。短編に納めようと無理やり押し込んだのかな。とはいえ、面白かったので、星5つです。興味はあるけどどうしようと思っている人、オススメです!

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2021年10月24日

ネタバレ 購入済み

全集か何かで読んで、この短編は特に印象が強く残っている。
誰もかも心理が読めない、全体的に漂う緊張感とあっけない幕切れ。
それにしても横溝は登場人物の顔をクチャクチャにするのが好きだねぇ。

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2019年11月27日

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