砥上裕將のレビュー一覧

  • だから捨ててと言ったのに

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    いろんな作家さんが集まった短編集。始まりはみんな同じ文章からなのに十人十色で、作家さんの人数分だけ、想像できないような物語が広がって楽しい。まだ手にとった事のない作家さんの作風も知れるし、これからもっと読書の幅が広がりそう^-^私のお気に入りは『パルス、またたき、脳挫傷』『母の箪笥』『海に還る』『切れたミサンガ』『探偵ですから』

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    2026年02月04日
  • 龍の守る町

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    守る、その強い使命感を胸に消防士としてひたむきに生きる龍。守るのが任務とはいえども、多くの現場に挑む中で守りきれぬ命も必ずある。そうか、亡くなった人への哀悼は抱いても、守りきれなかった人の心情には考えが及ばなかった。日々の重圧、現場での恐怖、活動の末は安堵か無念か。そして家庭に帰れば普通の生活を送らなければならない。過酷さゆえに心に深い傷を負うも、矜持をもって乗り越えんとする姿が痛ましい。それは一人では難しいが、仲間と家族が助けてくれた。守る者も守られる。まあ、運命的な巡り合わせが重なり過ぎにも思うけど。

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    2026年02月04日
  • 龍の守る町

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    消防士の仕事の過酷さが重く伝わってきて、「ありがとうございます」と思わず本に向かって言いたくなってしまった。
    肉体的な大変さはもちろんのこと、精神的なダメージの大きさは計り知れない。
    消防士というと、人命救助をするヒーローのイメージだけど、救えた命の裏には当然救えなかったたくさんの命もある訳で…
    仕事に対して真剣であればあるほど、その救えなかった命を思い、引きずってしまうのかもしれない。
    ヒーロー達も一人の人間で、苦悩や悩みを抱えているところに共感しつつ、私には到底出来そうもないなぁと。
    リスペクトの気持ちが今まで以上に強くなった。

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    2026年01月28日
  • 一線の湖

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    ネタバレ

    湖山先生の「運び続け、与え続け、分かち合いなさい。その方法は、絵じゃなくてもいいんだ。」というセリフが好きだったのですが、

    これも作中の湖山先生のセリフで、「大切なのは受け入れることだったんだ。(中略) 描こうなんて思わず、ただ待つことだ。言葉は捨てたほうがいい」と書きつつ、絵と向き合う主人公の見ている世界を、あらゆる言葉を尽くして表現することで、水墨画と読者を繋げ、その世界を分かち合ってくれたことが、その実践の一つなのかな、と思いました

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    2026年01月28日
  • だから捨ててと言ったのに

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    簡単に読める短編集。
    この作品集の中で好みの作品は、
    無理解 潮谷験
    お守り代わり 真下このみ
    ミックス 河村拓哉
    累犯家族 五十嵐律人
    吊るし柿の家 高田崇史
    猟妻 谷絹茉優

    悪意を持った人間の行動を描いた物語が面白く読めた。

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    2026年01月11日
  • 線は、僕を描く

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    映画観てからの本読みました。
    短い予告編しか観ないで行ったので、水墨画の話なんだろうしか思っていませんでした。どんな話か分かっていくのもいいと思い今回はあえて知らないで観に行ったら、感動しました。泣きました。
    本は、映画を観て内容は知ってましたが、映画の時にこう感じたと思いながら読み進めました。
    水墨画を知らなくても、水墨画のことを教えてくれていたので、魅力的に感じました。
    1人1人ストーリーあったおかげでなんで?などの疑問に思わずに読み進められたので良かったです。

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    2026年01月11日
  • だから捨ててと言ったのに

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    作品紹介・あらすじ

    こんなことになるなんて!
    1行目は全員一緒、25編の「大騒ぎ」。

    早起きした朝、昼の休憩、眠れない夜ーー。
    ここではないどこか、今ではないいつかへ、あなたを連れ出す7分半の物語。

    『黒猫を飼い始めた』『嘘をついたのは、初めてだった』『これが最後の仕事になる』に続く、会員制読書倶楽部:Mephisto Readers Club(MRC)で配信(公開)された大人気ショートショート集第四弾。

    *****

    25編からなるショートショート集。
    Mephisto Readers Club(MRC)が贈る大好評シリーズ第4弾とのこと。既に第3弾と第6弾は読み終えた。
    最初の一文

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    2026年01月09日
  • 一線の湖

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    「線は、僕を描く」の続編。
    湖山賞をかけた前巻から2年後、進むべき道に悩む主人公。
    様々な人と出会い、たどり着く先は。。
    やはりこのシリーズを読むと水墨画を鑑賞したくなります。

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    2025年12月30日
  • 一線の湖

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    水墨画の世界も全く知らないし、芸術家の心の動きもわからない。しかし、主人公が何に苦しみ、何に気付いたのかが、とてもわかりやすく描かれているおかげで、水墨画の世界や主人公の成長を感じることができた。

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    2025年12月27日
  • 線は、僕を描く

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    「水墨とは森羅万象を描く絵画」「森羅万象=宇宙=現象=今のこの世界の現実」
    「現象とは外側でしか起こらないものなのか。心の内側に宇宙はないのか」
    自分の心にグサッとくる言葉です。読みやすくて面白かったです。水墨画とは何の縁もなかった大学生が水墨画にはまっていく話で、主人公は高校生の時に両親を交通事故で亡くして独りぼっちだったのに、よく水墨画のトップレベルまで来れたなって自分でもこの主人公のことを自然と応援してました。
    日本の伝統を極めたい後継者がいなくなっている現在のこの世の中で、この小説は改めて存在感を感じています。

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    2025年12月23日
  • 11ミリのふたつ星~視能訓練士 野宮恭一~

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    それではレビューをご覧ください


       ↓↓↓





    あなたに未来を見せてくれるための大切な光
    その光はあなたの瞳の中にある

    自分の道は自分にしか見えない
    自分が見たいと思う景色を自分の目で見ればいい

    ただ、それは決して目の前に見えるものだけではない
    見えない部分があるからこそ、見えないことがあるからこそ、その代わり見えるようになるものがある

    そっと目を閉じてみようと
    小さな光が見えるかもしれない

    そっと覗いてみよう
    瞳の中にある光

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    2025年12月23日
  • 11ミリのふたつ星~視能訓練士 野宮恭一~

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    ネタバレ

    11ミリの小さな二つの星とは、お互いの瞳の光を受けて輝くそれぞれの瞳のことである。
    喫茶店ブルーバードは、緑内障を患っている患者2人が働く店である。北見眼科医院で働く野宮と、その仲間である同僚、そして患者たちがブルーバードに集まり、繋がっていく。目の病気に受け入れることができない人がたくさんいるが、野宮やその周りの人々の真っ直ぐさに影響されて、よい方向へと進んでいく。緑内障や白内障、内斜視や外斜視、 糖尿病網膜症、網膜色素変性症、動脈閉塞など、様々な病と向き合う野宮がますます逞しくなっていく。その成長を最も支えているのは、灯ちゃんという女の子ではないか。最後に、剛田さん、彼女できてよかったね。

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    2025年11月30日
  • 線は、僕を描く

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    水墨の技法など結構知らない言葉が多かったけど、全体的に読みやすかった。
    学祭とか同い年のライバルとかコンクールとか、王道でわかりやすい要素が多かったからだと思う(あとがきに書かれてたからそう思ったのかも)。
    ひとの作品とかそこら辺の草木から人間性とか生命力とか感じ取ってて、主人公の感受性の高さ(?)に驚いた。
    読み終わった日にちょうど紅葉を見に行ったので普段より注意して見てみたが、本当に感じ取れるものがほぼ無かった。
    自分じゃわからない感覚を言葉で知ることが出来た良い機会だった。
    せっかくなので富山に水墨画の美術館があるらしいので行ってみたい。
    重たいテーマも少しあったけど、若者の可能性、周り

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    2025年11月27日
  • 11ミリのふたつ星~視能訓練士 野宮恭一~

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    北見眼科の視能訓練士として仕事に励む2年目の物語。前作「7.5グラムの奇跡」はお気に入りの1冊で、続編も楽しみにしていました。斜視の女の子を中心に、対応に迷いながらも真摯に向き合う主人公にまた会えて嬉しかった。

    『何か駄目でもね、それでもいいんだ。駄目って悪いことばっかりじゃないよ。ゆっくりでも頑張って、まっすぐに進んでいるようなものがいいと思うんだよ。急がなくてもいいと思ってね。皆が急ぐから私はゆっくり行こうと思って。だから車も速くないのが好きなんだ。-第2話 礁湖を泳ぐ-』

    相変わらず優しい人が多くて、言葉も身にしみる。しかし、こんなホイホイ目の具合が悪い人に出会うことあるんだろうか…

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    2025年08月31日
  • 11ミリのふたつ星~視能訓練士 野宮恭一~

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    続編ということで楽しみにしていた一冊。目の大切さを改めて実感。灯ちゃん親子の頑張りに胸打たれた。

    恭一はまじめすぎるからこそ、進みは遅いのだと思う。普通ならある程度、妥協しながら仕事をこなしていくところ、真っ正面から問題に向き合う姿勢は良い。

    何より深みにハマってしまう前に、周囲のメンバーが助けてくれるからこそ、辞めずにゆっくり成長し続けていけるんだよな。

    恭一の更なる成長がみたい。続編を期待したい。

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    2025年07月24日
  • 11ミリのふたつ星~視能訓練士 野宮恭一~

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    とても良かった。
    前作に衝撃を受けたから、シリーズとなってとてもうれしい。
    とても誠実な人たちのお話。
    希望につながっていくのが良い。
    目の病気や治療に関しても、この本を読まなければ、自分が当事者にならない限りは知らないままだっただろうと思うことを知れた。
    続編が出たら絶対読む。

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    2025年06月08日
  • 11ミリのふたつ星~視能訓練士 野宮恭一~

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    暖かい人に溢れた作品で、優しい気持ちになれる作品。
    眼科という比較的地味な舞台の中で繰り広げられる患者と主人公のふれあいの物語。
    目の前のことに一生懸命で誠実な主人公をきらいになれるだろうか?いや、なれない!

    あんな大人びた4歳はいないだろうし、偉い急なカップリングがあったり、若干、ないない、とは思うとこもあるのだけれど、それも呑み込んで、良き、作品でした

    2025.6.6
    120

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    2025年06月06日
  • だから捨ててと言ったのに

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    短編なのでサクサク読めた。
    今回の書き出しテーマは『だから捨ててと言ったのに』…だいたい恋愛絡みか、夫婦関係こじらせ系が多かったように思う。
    誰に対して言っているかで、作者ごとに思い付く話が違い、個性があって面白い。
    アンソロジーは、知らない作家さんを知って、見つける機会にもなる。
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    ↓読んだ中で印象に残ったもの。

    ●良い話
    砥上裕將『母の箪笥』
    金子玲介『恋文』

    ●じわじわ来る系
    潮谷験『無理解』
    五十嵐律人『累犯家族』
    背筋『こわくてキモくてかわいい、それ』

    ●設定の世界観が独特
    黒澤いずみ『捨てる神と拾う神』
    舞城王太郎『食パンと右肘』
    多崎礼『海に還

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    2025年05月31日
  • 11ミリのふたつ星~視能訓練士 野宮恭一~

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    「7.5グラムの奇跡」の続編。
    今回もとっても面白かった、そして怖くなった。
    私は目は悪くない。年齢とともに老眼にはなっているが視力そのものは悪くない。多分正常に見えているのだろう。
    特に若い頃は物が見えにくいという感覚が分からなかった。
    しかし、世の中には目に関する様々な疾患があるものなのだ。
    この小説の最初に出てくる幼児は斜視なのだが、斜視がこれほど大変な症状だということを知らなかった。
    糖尿病で視力が失われかけた漫画家の話は読んでいて怖くなった。自覚のないまま進行する病気、失明しかけていても、目先の仕事にこだわる漫画家、恐ろしくなった。自分は大丈夫なんだろうか、と。

    野宮恭一という主人

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    2025年05月31日
  • だから捨ててと言ったのに

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    「だから捨ててと言ったのに」という1文から始まるショートストーリー集。このシリーズは全て読んでいるが、毎回色んな作家さんの作品が読めるので楽しみ。今回のもバラエティに富んでいて面白かった。
    「パルス、またたき、脳挫傷」岡崎隼人
    「海に還る」多崎礼
    「探偵ですから」麻耶雄嵩
    この3編が特に意外性があって良かった。

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    2025年05月19日