砥上裕將のレビュー一覧

  • ミサゴの守る町

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    前作より一歩前に進んだ状態からの始まりなので、前作よりは前向きな印象。しかしやはり同じような気象現象が起き、街は被害に遭う。

    自分はスーパーマンじゃない、人だから怖いと言える秋月さんは強いと思う。

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    2026年10月03日
  • ミサゴの守る町

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    ネタバレ

    『龍の守る町』続編。
    消防士の仕事ぶりに頭が下がる。

    ぎりぎりのところでの決断を委ねられたほうはたまったものではない。腹が括れるから主人公なのか。

    現実ともリンクする水害の様子が生々しい。

    それにしても、業務の傍らアプリを開発する立石にしろ、山で遭難した人を受け入れる用意をし、私設Wi-Fiを張り、ドローンで辺りの様子を実況してくれる山小屋暮らしの画家・斉藤にしろ、彼らをサポートする周りの人にしろ、優秀すぎる。

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    2026年09月28日
  • 11ミリのふたつ星~視能訓練士 野宮恭一~

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    元気な灯ちゃんの姿にうるる…。今回は、頑張り屋さんで素直な子ども達の姿に感動させられっぱなしでした。

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    2026年09月28日
  • だから捨ててと言ったのに

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    ネタバレ

    ショート・ショートなので、一編が8ページくらい。その短い中で背景をぼかしつつも確信に迫る書き方してたりするものもあり、うまく咀嚼できないまま終わったものもあり、でも面白い短編集だった。

    始まりが不穏なので、大体不穏な話が多い中、最初から最後までハッピーに終わる「切れたミサンガ」が好き。
    人でも殺したんかと思いつつ、同じ格好ときたのでSFかと思ったら 笑

    安定のホラーの「こわくてキモくてかわいい、それ」も好き。
    それが不気味だけど、主人公が見下されてることに気付きながらも知らないふりして難を逃れてて、性格悪い私はざまみろと思ってしまった。

    「久闊を叙す」も良い。
    こんな形で、我が友李徴子を読むとは。新鮮な感覚だった。

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    2026年09月23日
  • 龍の守る町

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    秋月龍朗は消防士から指令室へ異動となる…5年前のあの日、濁流が町と彼の心に、癒えない傷跡を残したまま。

    消防士から指令室に異動ってあったりするんですね。指令室でも消防士でも瞬時に色々なことを判断しなきゃいけないって本当に大変だと思います。
    私は2回ほど救急車呼んだことあります。指令室の人は、もう出動しているので大丈夫ですよっと優しかった記憶があります。
    そして、私自身真夏のインフルで熱中症?で筋肉の硬直が起こり手足が動かなくなり救急車のお世話になりました。感謝しかないです。

    過去の辛い出来事と向き合い(身近な人や町の人たちの支えもあり)前を向いていくお話でした。

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    2026年09月23日
  • ミサゴの守る町

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    砥上裕將の本は、「職業」の解像度がとても高いように思う。どのような仕事をしているか、だけでなく、一人ひとりがどのように思い、行動するのかということが鮮やかに描かれる。恥ずかしながら消防士の仕事について全く知らなかった私にこの本は、この職業の尊さについて教えてくれ、また新たな視点を与えてくれた。

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    2026年09月20日
  • ミサゴの守る町

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    自然は恐ろしい。
    人間が勝とうなんておこがましい。

    でも、自然に傷つけられた人間を救うのは
    やっぱり人間なんだ。

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    2026年09月13日
  • ミサゴの守る町

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    『龍の守る町』続編。
    ミサゴ(魚鷹)が空を舞う瑞乃町で、消防士・秋月龍朗(あきづき・たつろう)は5年前の大水害で大きな心の傷を負い、現場を離れることになった。異動先の指令室は声だけで命を繋ぐ場所。新たな仲間と業務に取り組んではいるが、未だに水への恐怖は拭えない。そんなある日、町の南方で線状降水帯が発生する。それは、5年前と全く同じ形をしていた。


    毎日のように日本各地で線状降水帯が起こり、川が氾濫し、大きな被害が出ている。だから、余計この物語に感情移入してしまう。

    水害の様、そして救助の様がリアルすぎで、実際にもこのような水害が起きて、このように救助を行っているんだなと、消防士、自衛官、警察官の方々には感謝をしてもしきれないくらい。

    ドローンやアプリなどを使い、今の時代は災害が起きる予測は少しはできるようになってきたが、それでも天災は予想外に起きる。それを改めて気付かされた。

    砥上さんの本はほとんど読んでいるけど、毎回、細かな取材をされて書いてることがわかるくらい
    まるでノンフィクションのような物語だった。

    余談だけど、ミサゴは英語でosprey(オスプレイ)と初めて知り、あのオスプレイはこれからきてるのかと、勉強になった。

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    2026年09月02日
  • だから捨ててと言ったのに

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    ネタバレ

    河村拓哉さんの『ミックス』が好き。Youtuberさんだとは知らなかった。このシリーズは書き手との出会いがやっぱり楽しい。

    累犯家族
    重政の電池
    その。をよく見ろ
    海に還る
    猟妻
    擲たれた手紙

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    2026年09月05日
  • 龍の守る町

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    最初の火災現場の描写が分かりにくく、⁇と思ったけど章が進むにつれて、町を失った人の思い、「救う人」の心の傷が見え、寂寥感のある情景描写も相まって心が掴まれました。あの日、龍朗の義理の両親が見ていたものと、龍朗の見ていたものの違いに気付かされた場面はさらに気持ちがぎゅっとなりました。
    登場人物それぞれ魅力的だけど龍朗の妻の家庭でのふるまいが理解できなかった。

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    2026年08月31日
  • ミサゴの守る町

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    前作の直後からのお話。前作は過去を振り返る構成だったが、今回は実際に災害が起きると帯に書いてあり、いつ日常が崩れるのか、ハラハラしながらの読書となった。

    この作品は、2年前の能登の豪雨を取材したもの。奇しくも、数日前に石川・富山県で線状降水帯、レベル5特別警報が発令されたばかりで、今起きている災害と作品内の災害が重なる。こんなことってあるのか…と思いながら読み進めた。
    こんなタイミングだからこそ、読めてよかったと思う。災害はどこでも起こりうるが、実際に被災するイメージはなかなか湧かない。読むことによってその恐ろしさや悲惨さを知ることができるし、イメージすることができる。

    登場人物たちは、5年前にすでに水害を体験している。故郷が根こそぎ奪われ、大切な人を失う経験をした人たちだ。そこにさらに山火事、豪雨災害……。あんまりだと思う。
    前回との違いは、災害への意識の高さだ。
    早めの避難や、消防団による近隣への声かけ、被害を想定した訓練など、それぞれがやれることをやってきていた。現実はそんなに甘くないとはわかっているが、その積み重ねが未来を変えるのだと思う。
    登場人物の言葉は、そのまま私たちに向けられている。災害への備えや意識の高まる一冊だった。

    話は変わるけれど、砥上さんの過去作からの登場人物も出てきて、砥上ワールド繋がってるんだ!!となった。しかも大活躍。
    災害がテーマの話ではあるが、ところどころにほっこりしたり笑えたりするやりとりがあって、バランスがよかった。ちょっと分厚いけれど、読む価値の高い小説だと思う。

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    2026年08月31日
  • 線は、僕を描く

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    水墨画、全く興味がなかったけど、読んでみた。そしたら、水墨画が見たくなった。知らない世界を知れるって言うのは嬉しい事だなって思う。
    ただ、私は単純なので、ライバルが良い人だったから、よくある打ち負かすって感じじゃなかったのは残念(?)だった。そう言うのが好きなので笑。
    ただ、でも、良い話しだった。

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    2026年08月24日
  • 11ミリのふたつ星~視能訓練士 野宮恭一~

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    ネタバレ

    2作目読みたいと思いやっと読めました。
    今回は野宮くんにとってさらなる大きな試練というか、向き合う出来事が起き、一生懸命に患者さんとご家族に向き合う姿にとても心打たれました。

    同僚の看護師さんと漫画家さんのお話や、目に不自由があっても前向きに生活する男の子のお話も感じるものがあり、きっと現実だとこんなに上手くいかないこともあるけど、それでも自分の身体と向き合い前向きでいたいなと思うようなお話でした。

    印象に残った文章は、
    「病気は俺だけのものじゃなかったって。苦しいのは俺だけじゃないって。そして、俺の病気が俺だけのものじゃないなら、俺が、誰かが、生きていることも一人だけのものじゃないんじゃないかって思ったんです」

    他にもいくつもありましたが、特に印象に残りました!
    それと最後の方の灯ちゃんの立体視のシーンがあまりに美しく。。一瞬の出来事をスローモーションで映像で再生されているような感覚になりました!
    野宮くんと灯ちゃんの頑張りが報われたシーンです。
    泣いちゃいますね。。!

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    2026年08月23日
  • 線は、僕を描く

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    2024.4.10
    ★3.5

    家族を失った青山霜介が、巨匠に見込まれ弟子入りすることで、水墨画を通じて自己を再発見する物語。

    からっぽで真っ白になった主人公が出逢った水墨画。墨と水、白と黒の濃淡の世界の描写は命を感じさせるほど素晴らしい。水墨画についてなんにも知らなかったけど、丁寧に説明されていてより主人公の感情を身近に感じることができた。
    なにかに夢中になるってその分辛いこともあるけど、すごくいいなって羨ましいって思う。

    #さとの本棚

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    2026年08月20日
  • 龍の守る町

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    ネタバレ

    水墨画の世界とは全く異なるのだろうか。
     消防士の、いわゆる「お仕事小説」ではない。仕事の内容も確かに書き込まれている。
     しかし。その中心は、「仕事」ではなく、「地域」や「生き方」や「関わり」の掘り下げだ。
     続く世界を読みたいが、読まなくてもそれはそれでかまわない。司令補は、きっと自分の仕事に打ち込んでいるに違いないから。

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    2026年08月18日
  • 線は、僕を描く

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    水墨画という縁遠い分野の物語だが、誰にでもわかりやすいように丁寧に説明してくれている。
    そして、これは読者としての思い込みのような気もするのだが、作品全体が、モノトーンのように、派手なシーンや明らかに目を引くような描写は避けて、見ようによっては淡々と「あたかも墨絵」のような印象だ。ストーリーも「あるがまま、落ち着くように」構成されていて、いうなれば、メタ的に水墨画を表現した作品のように見える。

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    2026年07月28日
  • 龍の守る町

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    甚大な水害に襲われた町の消防士がPTSDと闘いながら仕事に真摯に向き合う秋月龍郎隊長。そんな彼が現場から救急指令室に移動になり、現場だけではなく消防署全体で町を守っていることに気付く。
    消防士の方の命を守る、助けるという使命感にかんぷくした。

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    2026年07月23日
  • 一線の湖

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    『線は、僕を描く』続編。

    『湖山賞』で、篠田湖山の孫娘・千瑛と競いあってから2年。大学3年生となった青山霜介。
    水墨画の世界で生きていくか、他の世界で生きていくか、進路に悩んでいた…
    そんな中、亡き母が勤めていた小学校から水墨画教室の依頼が。
    子どもたちと水墨画を描くうちに気づかされる…

    霜介、なかなか引きずってくれる…
    なかなか前に進まない。
    やっとうまくいくのかと思いきや、再びどん底に。
    考えすぎなのか、もっと楽に考えればと思える。

    湖山をはじめ、湖山会の面々が、古前と川岸が霜介を支えてくれる。最初は霜介をライバル視していた千瑛も…

    ようやく、自分の過去から立ち上がり、自分の進むべき未来を見つけた霜介。
    長かったよな…
    水墨画も続けるのだろうか⁇

    彼らの描く水墨画が目に浮かぶ。
    繊細な水墨画の世界。
    水墨画の奥深さ。
    最後の湖山会の作品は見てみたいと思わされた。

    第3弾に期待してしまう。

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    2026年07月09日
  • 線は、僕を描く

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    よくある物語類型だ、と読み進めましたが、テーマに相応しく余白の果たす役割が大きい作品でした。メフィスト賞受賞作、と知ってびっくり。いつの間にか、裾野の広い賞になってたんですね。

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    2026年06月28日
  • 7.5グラムの奇跡

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    視能訓練士という職業を初めて知った。知らないことだらけの目のプロフェッショナルたちの仕事がとても興味深くて、そして主人公の野宮の成長もつい夢中になって一気読みしたねぇ。
    目と関係ないけど、人生は手作りですよ。って言葉はかなり響いた。丁寧に生きよ。

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    2026年06月25日