砥上裕將のレビュー一覧
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購入済み
しみじみと感動する物語
映画化されたことで興味を持ち読んでみました。
初めは映像を頭の中に描いて
中盤からは私の想像力を超え 文字の中に墨絵を思い浮かべ ゆっくりと物語の中に沈んでゆく感じでした。
素敵なお話です。 -
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ネタバレ両親が亡くなってから人生の色が薄くなってしまった大学生青山が水墨画と出会い、人間として再生していく物語。
映画を先に観ていたので、水墨画のイメージができていたのはよかった。映画の方がより起伏がある物語になってて、小説は素朴な展開だった。小説から映画観てたら無駄にドラマチック要素付け加えられたな……と思ってたろうなと思う。
師匠の国宝爺さんが倒れたやつもそうでもなかったし。
最終的に菊の花が上手く描けるかという点に話が行き着く。形を描くのはそれなりにできるが、心を描くことに挑戦をする。
かなり心情描写と水墨画の描写量が多かった。デビュー作と考えると悪くなかったのでないかなと思う。 -
Posted by ブクログ
6冊目の砥上裕將さんは『龍の守る町』の続編です。
5年前に未曾有の大水害に見舞われ、いまだに町のあちこちにその爪痕が残されている瑞乃町。この町で生まれ育った消防士の秋月龍朗は、20年を超える現場を引退し司令室勤務となった前作。
司令室とは、119番に電話をかけて繋がる場所で、迅速に状況を判断して救急車や消防車を出動させる重要な部署です。
秋月本人もトラウマを抱えながら、町を守るために奮闘します。
すごく良かったんですが…ただ、う〜ん、うまく言えないんですが、エンタメ感というかフィクション感というか、がちょっと強かった気がします。
でも災害の描写は非常に臨場感があって、とてもハラハラしました。映像化したらハマりそうですね。
そしてこの町、なんと『線は僕を描く』の世界と繋がっているようですよ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ過去の水害の記憶に苦しみながらも、今生きる人の命を救う消防士と、その地域に生きる人たちのお話。
たくさんのキーワードが盛り込まれている。
亡くなった人が今を生きる人たちの命に繋がっている。
自然は強くて恐ろしい。
水害は苦しく悲しい記憶だけど、ずっとそこに固執しすぎてもよくない。
メインのテーマはそのあたりだったけど、悲しい記憶を抱えている人たちが、その記憶と向き合い、前を向いて生きようとする姿が描かれている。
災害を経験した人に向けて書かれた小説なのかなと思った。
そういう災害で生き残ってしまった人が罪悪感を覚えたり、あの時ああしていたらと後悔を抱え続けるという話はよく聞く。
そういった人たちにそっと寄り添い、自分の生を肯定してくれるような小説なのではないかなと思う。
ただ重苦しいだけの小説ではなく、指令室のメンバーとのスイーツを巡るやり取りはふっとひと息つける場面でもあり、緩急が心地よい。また、妻の薫とも最後改めて打ち解けられていたのもよかった。