コナン・ドイルのレビュー一覧
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不朽の名作であるコナン・ドイルの『シャーロック・ホームズの冒険』。
延原謙さんの「原文に忠実」な和訳のもと、ホームズの鋭い眼力と明晰な頭脳を堪能することができた。
探偵のシャーロック・ホームズと助手のワトソンの出くわす事件には、一つとして平凡でつまらないものはない。
奇怪で不可解極まりない事件の数々を、好奇心と緊張感の両方を以て解決へと向かっていく。
ホームズはある事象や物質をただ眺めることは決してない。観察し、考察する。
そこには底知れない知識はもちろん、探偵的頭脳とも言える思考回路が発揮されているわけであるが、彼は本当に小さな小さな出来事や異変を見逃さない。
それを踏まえて行われる推理 -
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ネタバレシャーロック・ホームズとワトスン博士の名コンビは、2作目にして安定感抜群だ。
ワトスンがいてこそのホームズ、ホームズがいてこそのワトスンという関係が良い。
ホームズの推理の助けになろうとするワトスンはとても献身的で、健気ですらある。
美しきモースタン嬢に一目惚れしたワトスンに対し、おそらくベイカー街の部屋を出て行かれると寂しいという内心を隠して、結婚は不毛なものだよ、と説いて引き留めようとするホームズがかわいらしいったらない。
インドの財宝を巡る殺人事件の謎解きが、テムズ川に展開する一大チェイスへと発展する意外性がとても面白く、読み応え抜群。
謎が謎を呼ぶ四つの署名、不気味な義足 -
Posted by ブクログ
世の中にはシャーロキアンなる集団が存在する。彼らはコナン・ドイルが遺した公式作品全60編を“正典”と称し、徹底的に読み込んで分析し、ドイルが意図したことを議論したり、作中の論理的矛盾を検証したりする熱狂的なファンである。さらには空想を交えた研究を論文報告までしてしまう、ちょっとやり過ぎな集団だ。代表的な研究として『年代学』や『ホームズの収益報告』などがある。
名探偵数多くあれど、世界各地にこれほどの信者を従えているのはホームズくらいだろう。
でも、考えてみると彼らの行動は現代のオタクたちが行っている推し活や聖地巡礼などとさして変わらんことに気づく。100年以上という時が過ぎ、どれほど文明が発展 -
Posted by ブクログ
宿敵モリアーティとライヘンバッハの滝に落ちたはずが、読者の熱意により”奇跡の復活”を遂げたホームズ。
この経緯からして面白く、またホームズものをやめたがっていたドイルには申し訳ないですが、またこうして二人の活躍が読めて嬉しいですね。
ホームズものの短編集は冒険、思い出と読んできましたが、すっかり二人のスタイルも固まり、本作が読んでいて一番安心感を覚えました。
楽しい図形が描かれた「踊る人形」(ストーリーは胸が痛い……)、「美しき自転車乗り」「六つのナポレオン」「金縁の鼻眼鏡」などが洗練されていて面白かった!
「犯人は二人」では、ドラマでポワロさんも泥棒していたなぁとニヤニヤ。優れた探偵にはや