コナン・ドイルのレビュー一覧
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シャーロックホームズシリーズには数多くの名言がありますが、自分の考え方に影響を与えたと言える名言が二つあります。この本で語られた「屋根裏部屋」の理論はその一つ。
『人の記憶には限界があり、見たこと聞いたことをすべて覚えていては本当に大切なことを忘れてしまう。また雑多に保存して必要な情報を取り出すのに時間が掛かってしまっては機を逸する。だから記憶は丁寧に整理しておく必要があるし、余計な記憶は "忘れる努力" をしなくてはいけない。』
このような話だったかと思います。小学生当時読んだときに衝撃を受けました。余計な情報で溢れた世の中から、自分に必要な情報を見極める能力の必要性、 -
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シャーロックホームズの素晴らしさはトリックだとかどんでん返しにあるのではない。
ワトスンの語りから垣間見えるホームズという人間、ワトスンとの関係、魅力的な依頼人と犯人にあると思う。
基本的に人物の心情について細かに書いてあることは少なく、事実が多い。だからこそシリーズを読み進める過程でホームズの人間像が少しずつ自分の中で厚みを帯びてきて気がついたらお気に入りの人になっている。
まるで本当に事件を通して友達になったみたいに!
きっと世界中、たくさんの時代の人がホームズに夢中になってホームズを作り上げてきたんだと思う。だからこそ映画化、ドラマ化が絶えなくて。
「最後の挨拶」は今までの短編とは雰囲気 -
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今更ながらにホームズを読破してみようと思い立って「緋色の研究」から読み始めたのだが、ついに読み終えてしまった。
舞台はもう1900年代。電話が登場しているし、ロンドンの雰囲気は「緋色の研究」の頃から比べてだいぶ変わった。ホームズも隠退してしまうし。でも彼の頭脳は衰えを見せず、まるで年をとったという感じがしない。同居をやめてあまり会わなくなったとはいえ、ワトスンとの友情も変わらず強固でなんだか嬉しい。「三人ガリデブ」の一幕は胸が熱くなる。
でも、あんなに仕事が大好きだったホームズが何故隠退を夢見ていたのかよくわからない。ドイルがホームズから引退したがっていたことが反映されているのか?笑
この巻 -
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ホームズ長編の最高傑作では?
探偵小説という枠組みに収まらず。冒険小説、アクションあり、身の毛もよだつ怪奇、ホラーあり。小説という娯楽の醍醐味を味わう。
翻訳の読み易さ故、舞台ダートムアがまた魅力的。荒涼とした大地、不吉な岩肌、閉じた空気感、悪魔の存在。情景がはっきり目に浮かぶ。
ワトソン医師の探偵活動、主役は私だと言わんばかりの大冒険に心躍る。だが、ホームズが登場した時の安心感といったらもう。ワトソンには申し訳ないが役者が違うのである。
探偵と助手。ホームズ以降、様々な形でミステリ作家により描かれ続けているが、ワトソンのような、悪に屈しない正義感をもった王道な助手に、出会いたくなってしまった -
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ネタバレホームズシリーズの最後の長編。
短編も含めて、個人的に一番好きな物語だった。今までで一番トリック部分に驚かされたから。
前半より後半が面白かった。ギャング物語として普通に楽しめて、勿論ミステリとしても楽しめるので一挙両得。やっぱりホームズの長編って二部構成の方が好きだなあ。
というかワトスンの健忘症……なんでここまで書いといてモリアティ忘れてんの? 笑ってしまった。いくら「最後の事件」執筆から二十年以上経っているから仕方ないと言えば仕方ないけど、なんで作者も出版社も誰一人矛盾に気づかないんだろう。この時代のイギリスって、編集者っていなかったんだろうか。
このあたりのことを書いたあとがきに「 -
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冒頭は前巻からの続きなんですが、続く新たなエピソードでは、女王陛下、マイクロフト・ホームズ、そして「あの女」とホームズファンにはお馴染みのキャラが続々と登場。
シャーロックとジョンのそれと同様、マイクロフトとシャーロックの関係性も、「正典」よりもBBCドラマ「シャーロック」の設定を色濃く引き継いでますね。
「あの女」ことアイリーン・アドラーが出てくるからには、当該エピソードのベースは当然「ボヘミアの醜聞」なんですが、原作のエッセンスはそのままに大胆に脚色され、物語のスケールはより大きくなっていて唸らされます。
マイクロフトの役職というか立場も、既出のキャラと意外な繋げ方をして