シャーロック・ホームズの事件簿

シャーロック・ホームズの事件簿

小説・文芸
781円 (税込)

3pt

端正で知的な顔の背後に地獄の残忍性を忍ばせた恐るべき犯罪貴族グルーナー男爵との対決を描く「高名な依頼人」。等身大の精巧な人形を用いて犯人の心理を攪乱させ、みごと、盗まれた王冠ダイヤを取戻す「マザリンの宝石」。収集狂の孤独な老人がその風変りな姓ゆえに巻込まれた奇妙な遺産相続事件のからくりを解く「三人ガリデブ」。ますます円熟した筆で描く最後の短編集である。

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シャーロック・ホームズの事件簿 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    犯人の動機やトリックの秀逸さ、とは違った事件自体が奇妙だったり怪奇的だったりする話が短編ならではという感じで良かった。
    中でも「這う男」と「ライオンのたてがみ」は不気味で強烈な事件のインパクトに反して、解決後のあっさり穏やかな空気感が独特でなんとも言えず良い。

    ホームズ著だったり第三者視点だったり、描かれ方自体の新鮮さが面白かった。
    特にホームズが書いたとされる事件の話は、ワトソンが語る通りのホームズ像そのものが執筆上に表れていて思わず嬉しくなってしまった。
    また「白面の騎士」で語られるホームズからワトソンへと真っ直ぐな称賛の言葉と強い友情には、嬉しさ越えてなんだか照れ臭くなってくる。こっちが思っていたより遥かに両想いだった。

    「這う男」でのホームズからワトソンへ送る傍若無人な電報の内容も、それに対するワトソンの感想が特に無いのにも思わず面食らって笑ってしまった。

    「ライオンのたてがみ」にてホームズがこんな平穏な生活に身を置いているのがすごく意外な気持ちだったけど、
    実際あのホームズが、一軒家で家政婦とミツバチと共に静かに暮らし、親しい仲の隣人もいる生活を送っている事実は読んでいてホッとする嬉しさもあった。
    それでいて奇妙な事件に対する熱意は全く失われていないようで安心もした。

    0
    2026年09月28日

    Posted by ブクログ

    (再読)

    ホームズシリーズ正典。ホームズからワトスンへの迷言「都合が良かったら早く来い、悪くても来い。S.H.」や、通常はワトスンが記録するところ、諸事情によりホームズ自身が記録せざるを得なかった物語が楽しめます。面白い!

    ***

    ホームズが語り手だったり、探偵業を隠退していたり、ワトスン君による記録を非難したかと思えば、逆に彼の不在を嘆いたり。彼の新しい一面を沢山発見できる魅力的な短編集。
    『3人ガリデブ』でワトソン君を撃った犯人にブチギレるホームズが最高なので、是非見てください。

    登場人物たちが「貴方があのホームズさんですか!?もちろん存じております!お話、読んでますので!」と表明するシーンが大好きです。

    0
    2025年05月22日

    Posted by ブクログ

    白画の兵士では、ホームズが語り手として書かれており、より興味を引いたサプライズだった
    覆面の下宿人のラスト好き

    遂に、次の『シャーロックホームズの叡智』でシリーズ作を読み終わってしまう
    コナン作の他作を読むのか、何を読んだらいいのか、、、

    0
    2024年05月22日

    Posted by ブクログ

    新潮文庫の編纂したシャーロックホームズシリーズの、最後から2冊目にあたる。
    これまではワトスン博士の視点で描かれていたが、本作はホームズや第三者視点で描かれて事件があり、風変わりで面白く感じた。
    また、過去の事件と似たトリックの事件が描かれているが、トリックの被りが面白くないという訳ではなく、むしろホームズの活躍した社会に生きる人間の人間味を引き立たせており、シャーロックホームズをより一層リアリなものへと感じさせるエピソードだと感じた。
    次の1冊でシャーロックホームズを読み終えるのが非常にもったいなく感じる。
    100年が経ってもなお魅了される探偵小説を読めて幸運だと感じる。

    0
    2022年10月31日

    Posted by ブクログ

    危険を分かち合うのは初めてじゃないぜ。これが最後だなんてことにはならないように祈るがね。
    ソア橋 ホームズと依頼人の最初の掛け合いがおしゃれ

    0
    2022年08月06日

    Posted by ブクログ

    これまでのシリーズは「ワトソンが書いた」という体裁で書かれていましたが、この『事件簿』にはシャーロック・ホームズ自身が記録した事件が2つありました(「白面の騎士」「ライオンのたてがみ」)。推理を組みたてていくシャーロック・ホームズの考えそのものが読めるのでオススメです。
    また、『事件簿』では明確な殺人事件や強盗事件よりも、誰もが「奇妙だ」と感じる出来事が物語の発端になっています。犯罪事件が起こらなくても、推理が展開されていく流れが面白かったです。
    一番のお気に入りは「マザリンの宝石」でした。非常にドラマティックな話です。

    0
    2021年04月19日

    Posted by ブクログ

    今更ながらにホームズを読破してみようと思い立って「緋色の研究」から読み始めたのだが、ついに読み終えてしまった。
    舞台はもう1900年代。電話が登場しているし、ロンドンの雰囲気は「緋色の研究」の頃から比べてだいぶ変わった。ホームズも隠退してしまうし。でも彼の頭脳は衰えを見せず、まるで年をとったという感じがしない。同居をやめてあまり会わなくなったとはいえ、ワトスンとの友情も変わらず強固でなんだか嬉しい。「三人ガリデブ」の一幕は胸が熱くなる。
    でも、あんなに仕事が大好きだったホームズが何故隠退を夢見ていたのかよくわからない。ドイルがホームズから引退したがっていたことが反映されているのか?笑

    この巻で印象に残ったのは「高名な依頼人」。ホームズVS手強い女性の話は面白い。いつもと違って翻弄されるホームズが見れるから。ちょっとアイリーンを思い出した。
    悪い意味で印象に残ったのは「這う男」。これはもうファンタジーでは。

    ホームズとお別れするのは寂しい。ドイルにホームズを書き続けてくれと懇願したシャーロキアンの気持ち、今ならわかる。

    0
    2018年06月07日

    Posted by ブクログ

    ホームズシリーズ短編集の中でも、個人的には好きな一冊です。
    犯人が人とは限らないこととか、従来のワトソンの語り口でないところとか、今までにない工夫があり、新鮮な気持ちで読むことができました。
    シャーロックとワトソンの関係性も、ワトソンのシャーロック愛というかドM感が、よりわかりやすくなっているような気がしました。
    今も色褪せない推理の数々に、本当にいい作品は時代を選ばないと心底痛感しました。

    0
    2026年07月03日

    Posted by ブクログ

    『冒険』『帰還』『思い出』に次ぐ短編集3冊目。
    ホームズの短編集はいつも「これ読んだっけ……?」となりがちなので、次は間違わずに『叡智』を買わねば。

    今作は、マンネリ防止のためホームズ自身による語りが入っているのが面白かった!
    そして「ワトスンならもっと盛り上げて書くのに……」と不平をもらすあたりも愛おしいですね(⁠^⁠^⁠)

    ホームズものに関しては、彼だけが持っている知識が事件解決につながることが多いので、ストーリーやトリックそのものより、ワトスンとの関係性を温かい気持ちで見守るのが何よりの醍醐味だと感じます。
    しかしそれでいて、『ライオンのたてがみ』のように重大な伏線がさらっと張られていることもあるのだから決して侮れません。
    語感のインパクト大な『三人ガリデブ』、怪奇と論理がコンパクトにまとまった『サセックスの吸血鬼』、教授の奇行が恐ろしい『這う男』が印象的でした。

    0
    2026年02月15日

    Posted by ブクログ

     読みたかった短編(『ソア橋』『サセックスの吸血鬼』)が収録されている本書。この2篇はもちろん、『這う男』や『ライオンのたてがみ』が面白かった。ポーの某作品のように、現代のミステリー小説の感覚でいると騙されてしまう。怖いなぁ、こんなのいるんだ。ホームズが語り手となる珍しい短編もあるが、少し物足りない。やはり『シャーロック・ホームズの凱旋』にあったように「ワトソンなくしてホームズなし」としみじみ思う。『三人ガリデブ』は昔の作品だから蔑称を使った意訳かと思ったら、そのまんまだった。ガリデブさん、本当にいるのかな。

    0
    2024年02月23日

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