あらすじ
文学の知識─皆無、哲学の知識─皆無。毒物に通暁し、古今の犯罪を知悉し、ヴァイオリンを巧みに奏する特異な人物シャーロック・ホームズが初めて世に出た、探偵小説の記念碑的作品。ワトスンとホームズの出会いから、空家で発見された外傷のないアメリカ人の死体、そして第二の死体の発見……と、息つく間もなく事件が展開し、ホームズの超人的な推理力が発揮される。
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Posted by ブクログ
私的シャーロック・ホームズを読もうキャンペーンの第三弾にして、シリーズ一作目です。構成として、犯人が捕縛された直後から、第二部「聖徒たちの国」が始まり、世界観が切り替わって驚きました。編集部注釈により、作中の宗教のありようは実際とは異なることが示されていますが、当時の世論や世相が垣間見える気がして、引き込まれるように読み進めました。
また、第一部には、あまりにも有名な以下のセリフが出てきて大変興奮しました!
”人生という無色の糸桛には、殺人というまっ赤な糸がまざって巻きこまれている。それを解きほぐして分離し、端から端まで一インチきざみに明るみへさらけ出して見せるのが、僕らの任務なんだ。“
この一節がタイトルにも影響しているんですね。
なお、あとがきではタイトルに関して言及されています。原題の「A Study in Scarlet」の日本語訳は、後になって「緋色の習作」とする方が適切ではという見方も出てきたようです。ただし訳者の延原謙さんも私も「やっぱり『緋色の研究』の方がいいよね〜!」という気持ちは同じなようでした。
Posted by ブクログ
急に宗教の話出てきて難しかった
普通の人は見逃してしまうようなことを1つずつ拾い上げて推理を展開させるホームズはやっぱりかっこよくて好きだなー
ワトソンがどんどんホームズに引き込まれていく感じも好き
Posted by ブクログ
ホームズとワトスンの関係性を知りたくて読んだのに、第八章アルカリ大平原以降の話にのめり込みました。モルモン教が怖すぎるし、ルーシーとジェファスンが恋に落ちる描写に堕ちてしまったので、もう犯人視点でしかこの小説は読めなくなった。
Posted by ブクログ
ホームズのキャラクター性が最高に魅力的!
瞬間に見抜く観察眼...言い当てられて驚愕して説明されて納得して...面白い。
ホームズが瞬間に推理する上に自信満々な(しかも外さない)ので、
ミステリーとしては結構あっさり?
また、倒叙でなく前後半の後半でがっつり犯人の動機が語られる為、ちょっと長い...
ホームズを見せてくれって気持ちになっちゃいました...。
まだ1作目なのであっさり目かな?とか思いつつ次の作品にも期待。
すっっっごく面白いのでおすすめです。
Posted by ブクログ
昔読んだ時はピンと来なかったのだが、イギリスに暮らす今では街の地理的な距離感や雰囲気も何となくわかるし、臨場感のある物語として楽しめた。
これからホームズのシリーズを読んでいきたいと思うが、その過程で本作-緋色の研究に対する感想も変わるのかもしれないなと思う。
Posted by ブクログ
ミステリーの古典。小学生の頃読んだなりだったので、再読です。すっかり内容は忘れてた。
アメリカの話は、謎解きの部分としてしか描かれてないけど、砂漠で生き残った父娘がその後何を思って暮らしてきたか、娘のことをどれだけ大切に思ってるかなどを勝手に想像して読んでしまった。面白かったです。
並行して高殿円さんのシャーリーホームズを読んでいたので、どんなパロディになってるかもすごくよく分かり、お得に楽しめました。
Posted by ブクログ
謎解きイベントに行く前の予習。シャーロックホームズが愛される理由がよくわかる。現代のドラマは脚色だらけなのかと思いきや、充分にドラマ的な要素が原作に含まれている。いつもの短編より、犯人の人物像まで深掘りされていて、1本の映画を見ているようだった。
Posted by ブクログ
偏屈なホームズと実直なワトソンの出会いのシーンは、何度読んでも最高です。前半と後半で違う話が展開する入れ子構造のため、個人的にはこの作品よりも「シャーロック・ホームズの冒険」等の短編から入った方が、ホームズの世界をサクッと楽しめるかなと
Posted by ブクログ
シャーロックホームズをしっかり読むのはバスカヴィル家の犬以来。こちらがホームズ一作目ということでワクワクしながら読み進めた。二部構成になっており、一部が現代編、二部が過去編となっている。正直二部になったときに別の話が始まったと驚きながら読み進めていたが、そうかこれは犯人側の動機を丁寧に描くためなんだなと納得。
ただミステリーというよりはやはり冒険もの、シャーロックホームズという人を楽しむのが大切かなと思う。ワトスンの立場になって、特に推理することなくホームズの語りに耳を傾けて読み進めるのが良いと思う。
Posted by ブクログ
主にワトスン視点なので自分で推理を楽しみながら読むには情報が少なく置いてけぼりで、あっという間に犯人確保となり、最後の最後に推理の解説でやっと理解できるという感じでした。
途中の犯人のバックボーンが結構ボリュームあったのですが、宗教が絡んできたりと壮大で、犯人の胆力、執念に惹きつけられました。
冒険から人気が出たということだったのであまり期待してなかったのですが、思いの外楽しかったです。
老婆をしてた人が気になる…。
出版社ごとの評価を見て、読みにくさはあるけど19世紀の雰囲気が楽しめると書かれていたので、雰囲気込みでの人気だろうと思い、決心してこちらの翻訳で読みました。
多少のつまずきはあるものの思っていた程ではなく、ホッとしました。
思い描いていたホームズ像とは違いましたが、嫌味を交えた応酬などが洋画で見るような雰囲気で良かったです。
Posted by ブクログ
昔だいすきやったBBC版SHERLOCKにまた再熱してしまって原点回帰!!
お!!犯人突き止めたぁあ!!ってところで急にむちゃくちゃ話変わって「……いやなんの話やねん!!誰やねんこれ!」って思わず突っ込んでしまったけど犯人にもドラマがあって感動した………
ジョンに褒められてちょっと嬉しそうなシャーロックかわいすぎた
Posted by ブクログ
物語がすごくイメージしやすいので読みやすかった。海外小説と言われたら少し手を出しずらいイメージがあるが、そんな事はなくページ数も200ページ程なのでスラスラと読める。
Posted by ブクログ
まずタイトルがかっこいいというのが何よりの読む理由だった。そして、最後まで読んで改めてそのかっこよさに痺れるという…。
物語自体も、ミステリーに加えて宗教や迫害などの社会問題も織り込まれていてドラマティックですごく面白かった。
Posted by ブクログ
物語が書かれたのが19世紀で、翻訳されたのが20世紀。故にところどころ古風な表現が用いられており難しく感じる時もあるが、それがかえって当時の雰囲気を醸し出しているように思えて、とても好き。
Posted by ブクログ
シャーロックホームズシリーズを読みたいと思い購入!
•事件の真相を犯人が話し、その後にホームズがどのような順序で推理したのかを細かく説明していくのはすごく読み応えがあって面白かった!
•犯人の過去回想が長く感じた、、そして、読みにくいところも多々あった。でも、面白かった、、
Posted by ブクログ
ホームズの最初の物語ということで、ホームズの得手不得手がわかる話。地球は太陽の周りを回っていることを気にしないホームズはとても変わっていて面白いと感じた。ワトソンもホームズとたまに言い合ったりもするが、ホームズを手放しで褒めることもしており、いい相棒がここから始まったらと思うと考え深い。話としては、アガサ・クリスティと違い、読者に考えさせるというよりも、ホームズのすごさを伝える方が勝っているように思える。犯人の動機が2章のほぼ全てを使って綴られている時点で、「トリックが動機」のような感じ方をした。導入として読んでおいて損はない話だと思う。タイトルかっこいい。
Posted by ブクログ
とうとう手を付けてしまったシャーロックホームズ!!
当時の描写や表現をしっかりと残した訳本ということで新潮社を選んだけど、正解だった。
確かに言葉選びはやや固いけれども問題ない、キャラクターの個性もつかみやすかった(これは原作のレベルが高いということなのか?)
そしてミステリ部分に関してだけれども、想像してた倍面白かった。当時の捜査レベルで言ったらシャーロックホームズって本当に魔法使いみたいな存在だったんだろうなぁ。今は指紋やDNAとかから犯人絞れるけど、そうじゃない時代って考えるとすごいもんなぁ。
他も読んでみたいと思うほどには、シャーロックホームズシリーズに興味がわいた1冊。
Posted by ブクログ
アニメ「名探偵コナン」が好きなので、コナンの尊敬する、ホームズという人間を知りたくて購入してみました。
【•着眼点•観察力•推理力】コナンと重ねて読んでしまいましたが、流石の人物です。
Posted by ブクログ
【注意】※※犬が死にます※※しかもホームズが殺します(安楽死?)
このシリーズはおもしろくて好きなのですが、今回は犯人の動機についての説明(過去回想)がとても長く、しかも可哀想な理由で、私は犯人が可哀想なパターンの推理小説が苦手なので星3つです。
せっかく難事件を推理して捕まえるなら、絶対に捕まえてやりたい!と思えるような犯人の方が良いのです(笑)
なので犯人の方に味方したくなるような話だとスッキリしません。
ホームズとワトソンの出会いの話なので、2人がどんどん仲良くなっていく描写など微笑ましいですし、このシリーズを好きなら読んでおくべき話だとは思います(私は気になったタイトルから読むので、時系列がめちゃくちゃな状態で読み進めてしまっています)
Posted by ブクログ
面白かったけど、思ってたのと違う
ホームズ作品読んだことなかったので、読み始めたけど想像と違った
コナンみたいな感じでトリックとか推理100%で、犯人見つけてちゃんちゃんみたいなやつだと思ってたのに、半分以上回想シーンだった。
犯人捕まえた後、別の話始まってこの本短編集だったの?ってなった
ホームズの推理シーンはシンプルカッコよくて良い。周りとの推理力の差ありすぎて、なろう系みたいになってた。
回想のやばい村から夜中に逃げだすけど最終的に捕まるみたいなシーン、めちゃくちゃ砂の女だったな。
今後ホームズシリーズ制覇予定なので、ホームズとワトスンの基本情報が詰め込まれた本作序盤は何回か読み直して頭に入れておこうと思う
Posted by ブクログ
「緋色の研究」コナン•ドイル
A study in scarlet 1887
第一部はワトソンの回想。
描かれるのは、ホームズとの出会いと共同生活、そして連続殺人事件。ホームズ•シリーズの短編と変わらない。
第二部は過去の因縁。
アメリカ、ユタ州のモルモンにまつわる物語。
モルモンは、一夫多妻制で犯罪に関与するカルトとして、オウム真理教の如くに扱われている。
描かれるのは、モルモン教の創設者の一人であるブリガム•ヤング(1801-1877)に率いられたモルモン開拓団に救われた親子のストーリー。
本書を初めて読んだ小学生時代、第二部の歴史因縁話に惹かれた。
それから20年後、モルモンの首都ソルトレイク•シティでモルモン教徒の家庭にホームステイするとは思いもよらなかった。
都会で、会う人ごとに挨拶を交わすのはソルトレイクだけだろう。
そして、黒人の姿を見て見かけなかった。
長らく、黒人はモルモン教徒になれなかったのだ。
モルモン教では、天国に行けるのは男性だけ。
女性が天国にいくためには、男性に連れて行ってもらわなければならない。
従って、一夫多妻を宗旨としていた。
現在では、憲法違反となるため、一夫多妻の宗旨は取り下げられている。
だが、実際には一夫多妻の、実践者は存在した。
そこで、何をしていたのか?
モルモン英語と、ユタ•スキーを学んのだ。
ユタには、スノーバード、アルタ、パークシティと言った素晴らしいスキー場が多くある。
モルモン教徒は、教祖の指示のもと、世界中にモルモン教布教のために、自費で赴かなければならない。
ケント•デリカットやケント•ギルバートはそうやって日本に派遣されたモルモン教の布教者だ。
だから、日本語を完璧に操る人がかなりいる。
そんな街は、アメリカ全土でもここだけだ。
Posted by ブクログ
『シャーロック・ホームズの冒険』に続き、記念すべきデビュー作を。
正直、第二部が始まった時点で「え、今までの事件はこれで終わり??」と混乱したのですが、見知った人名が出てきて納得。ただ、動機としてここまでの肉付けが必要なのか、と疑問に感じてしまいました。
また、『緋色の研究』というタイトルから血まみれの事件を想起してしまったのですが、この意味については63ページに(さらっと読み飛ばした自分へのメモ)。
「あのホームズシリーズの一作目!」と期待しすぎると肩透かしをくらう方もいるかもしれませんが、やはりホームズとワトスンの出会いを知ることができる点で一読の価値アリと感じました。自分の興味関心以外には頓着しないと評されながら、ワトスンと仲良くなっていく様子にはニッコリ。
次は『四つの署名』を読みます!
Posted by ブクログ
面白かったけど、ドイルへの期待を上げすぎたかも。
トリックがすごいとかそういう感じではなく(というかもはや読んでても読者側が謎を解ける設定ではないので)、ホームズの鮮やかさを楽しむ感じ。
Posted by ブクログ
シャーロック・ホームズシリーズは子供の頃に軽く読んで以来だった。
まず第一に、訳があまり好きではなかった。
ホームズの口調が私の中で構築されたホームズのイメージとはかけ離れている場面がいくつか散見されたためである。
構成としては、事件の発生から逮捕までを一度書いておき、その後で犯人の生い立ちに移る。
最初は、急にホームズが登場しなくなり、知らない人物だけの物語が永遠続いたので意味がわからなかったが、最後で畳み掛けるように事件を解決していった。
ホームズが答えに辿り着くまでを説明するシーンは最も良かった。確かに納得させられる推理と説明であった。
ユーモアある締めくくりもシャーロック・ホームズシリーズらしくて好きだった。
このまま、次の四つの署名も読みたいと思う。