あらすじ
ホームズとモリアーティ教授との死闘を描いた問題作「最後の事件」を含む第2短編集。ホームズの若き日の冒険など、第1作を超える衝撃作が目白押し。発表当時に削除された「ボール箱」も収録。
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匿名
シャーロック・ホームズの4作目です。12編の短編集であの有名な『最後の事件』が収録されているのも此方の一冊です。ライヘンバッハの滝、ホームズとモリアーティ教授の攻防以上にホームズとワトスンの友情にグッとくるというか、ワトスンのホームズへの特別な友愛が文章の端々から伝わってきて、堪らない気持ちになります。
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前作の『冒険』よりもホームズの変人ぶりがわかって面白かった。
『黄色い顔』ではホームズがワトソンに、「もしこの先僕が自分の力を過信したら、僕に『ノーベリ』と囁いてくれ。」という。
ポアロもヘイスティングズに全く同じシチュエーションで、『チョコレートの箱』と囁いてくれと頼んでたなぁ。これは探偵ものあるあるなのかな。
ホームズは紳士でカッコいいイメージだったのに『マスグレイヴ家の儀式』では一変して、驚くべき奇人ぶりがワトソンから明かされる。
想像以上の変人ぶりをさらっと普通に言えるワトソンも素敵。読み進めるほどに2人の仲良しコンビが大好きになっていく。
『最後の事件』はあまりに突然だった。
コナン・ドイルはホームズを早く終わらせたかったとのこと。クリスティーもポアロにうんざりしていたと言っていた。
世界中から愛されるホームズもポアロも、著者からは好かれてない(^_^;)
Audibleにて。
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結末を知っているから安心して読めるけど、当時どれだけ騒然としたことか。もし自分がリアルタイムの読者だったらベイカー街221Bで泣きわめいていたかも
お蔵入り寸前のボール箱が読めて嬉しい
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時代を感じさせないストーリー。訳文が新しいからかもしれないが馬車以外で本当に時代を感じない。古典とは思えない面白さ。どの作品も一定以上の面白さがある。
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今回はホームズの兄のマイクロフトや宿敵モリアーティ教授が出てくる短編集です。
宿敵とはいうもののモリアーティ教授って『最後の事件』しか登場しないんですかね?
まだ3冊しかホームズもの読んでないから今後はわからないけど…
それに教授の存在感はそこまでないなぁという印象。
凄い凄いと言いながらも具体例があまり出てこないからなんだろうなぁ。
でもやっぱ『最後の事件』は好きだ。
映画のシャドウゲームの元になった話がこれですよね。
というか2人の逃避行が本当に新婚旅行みたいだな…と思ってしまった。
あの映画観た後だとどうしても浮かんできてしまう。
ていうか蜜月時代って男同士で使うのってあんまなくないですか?え?そうでもないのか?
でも最後はやっぱ切ない…。
この後はわかってるんだけど、置き手紙とかホームズやワトソンの気持ちを考えるとやっぱ悲しい。
他のも全体的に読みやすいし謎も面白いし、2人が仲良いなぁってのもわかって良かったです。
『ライゲイトの大地主』の調子悪いホームズと、心配するワトソンとか面白かった。
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シャーロック・ホームズの短編集第二作目。
冷静沈着・頭脳明晰で機械人間のごときホームズ。
そんな彼のイメージを一変させるような人間味あふれる一面を描き出した作品が多く収録されています。
本当は歴史小説家を目指していた作者ドイルと、世間を魅了し、すでにイギリスで市民権をえてしまった主人公シャーロック・ホームズ。
苦悩しながらもホームズの活躍を書かざるを得なかったドイルの心が垣間見える作品集でした。
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『シルヴァー・ブレイズ』
『ボール箱』
『黄色い顔』
『株式仲買店員』
『グロリア・スコット号』
『マスグレイヴ家の儀式書』
『ライゲイトの大地主』
『背中の曲がった男』
『入院患者』
『ギリシャ語通訳』
『海軍条約文書』
『最後の事件』
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宿敵・モリアーティ教授との「最後の事件」をようやく読めたことが嬉しい。
回想という形でシャーロックの人間性にも繋がるような様々な事件に向き合い、その推理力に魅了された後、最後に世紀の犯罪卿が登場することでこれまでの事件の裏側にも実はモリアーティ教授がいるのでは?と想像を掻き立てられる。
漫画・憂国のモリアーティと合わせて読むとさらにおもしろい。
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やはりシャーロックホームズのシリーズは面白いです。
古い作品なのにどれも鮮やかなほどの名推理で解決するホームズは憧れますね。
当時のドラマがたまにBSで再放送されているので、内容が判っちゃうのもあるんですけどね。
それでも引き込まれるのは良い作品が多い証拠です!
Posted by ブクログ
角川版シャーロックホームズシリーズ 短編集2冊目
ジェームズ・モリアーティが登場し、決着する最後の事件を含む12編の短編集。
自分はシャーロックホームズシリーズをロバート・ダウニーJr. が演じる映画版から入ったので、ホームズとモリアーティが対決する”最後の事件”が短く、こんなものなのか?と驚いた。
> 「ボール箱」はセンセーショナルなテーマを理由に削除され、その後欧米で出された新版でも省かれる場合がほとんどだったのです。
と訳者あとがきにあり、私が初めてボール箱を読んだときは、ただの男女の愛憎ものだと思ったのだが、
> 当時のイギリスは植民地支配によって栄華をきわめていましたが、富はすべて支配階級に集中し、そこに属さない人々は厳しい道徳律のもとで貧しいながらも仕事や勉学に努め、良き家庭を築くことが求められていました
とあとがきにて説明されており、なるほど、この時代の不倫などの類は今以上に厳しいものがあるのだとわかる。
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ホームズに匹敵する知力を持った敵・モリアーティ教授との死闘を描いた「最後の事件」が一番面白かった。
ホームズとワトスンの友情の深さがうかがえる場面もあり、短編ではなく、長編にしたらよかったのではないかと思う。
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ホームズの家族や、ホームズの一番最初に手掛けた事件など、今まであまり明らかになっていなかった情報が出てきており、楽しめた。
最後の事件は突然という感じがあるがスリリングであった。今後の展開を知らないので、次作以降はどういう風に展開するのか気になる。
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何度読んでも目新しいホームズシリーズ。
駒月さんの訳は近代的で読みやすくて好みだった。グロリアスコット号の暗号を、原文ままに載せてくれたので、謎解きがわかりやすかった。
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やっぱり短編の方が面白いな。
ホームズとワトスンの何気ない日常が垣間見えるのが楽しい!
だからこそ最後の冒険でホームズが死んでしまったのは凄くショックだった・・・・
おまけにワトスンに置手紙を残しているとか・・・なんて泣ける粋な計らい。
まだまだ読んでないドイル作品も読みたい。
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ホームズの変人イメージは殆どがこの本での行動が所以です。「煙草ならペルシャ・スリッパの中だ」ツッコめ、ワトソン君。
なんでこれ読んだかというと、シャーロックホームズの映画続編に兄であるマイクロフト・ホームズが出てくると知って。しかもチャシャ猫おじさんが演じると。そこでマイクロフトが出てくるこれを再読。行動力がないという割には対モリアーティ教授では御者に変身してくれるお兄さんである。映画でもやるだろうか。
この巻でのホームズとワトソン君は本当に仲良しだ。蜜月ってワトソン君。妻も大事にしてやって。
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初読当時に感じた堅苦しさが抜けて、ホームズにより親近感?人間くささ?を感じられました^^これは読みやすい
今まで読んだホームズの中で一番好きなホームズです。
パロディに多い「気が違ったような」ホームズを本家のワトソン君が語った時は思わずニヨニヨ^p^これは美味しい
訳で印象が変わるのが、翻訳物の面白いところですね^^
●シルヴァー・ブレイズ…調教師の変死体が発見され、名馬が行方不明になる事件が発生した。隠れる場所もない荒野のどこに馬は隠されたのか?
●ボール箱…切り取られた2人分の耳たぶが箱に入れられて一般人に届けられた。犯人の目的とは?
●黄色い顔…幸せな新婚生活を送っていた夫婦に、俄かに差した影。隣に越してきた「黄色い顔」の隣人は何者なのか。
●株式仲買店員…大企業の就職が決まった矢先、奇妙な男に引き抜きをされた。度が過ぎる好待遇の裏に隠れた陰謀とは。
●グロリア・スコット号…友人宅でホームズが推理の手並を披露していた時、主人の知人が訪れる。腫れ物に触れるように彼を扱う父親に友人は苛立つが、やがて一通の手紙が父親の命を奪ってしまう…。ホームズ最初の事件。
●マスグレイヴ家の儀式書…友人の家から執事が失踪し、調査に乗り出したホームズ。謎を解く鍵は、屋敷に代々伝わる問答にあるようだが…
●ライゲイトの大地主…取るに足らぬ小物が盗まれるという盗難事件が発生した小さな町で、殺人事件が発生する。目撃者2人の証言の矛盾点を突いて、ホームズの推理が炸裂する!
●背中の曲がった男…密室で発見された死体と、気絶した夫人。仲睦まじい夫婦だった2人が事件直前に激しく言い争っていたという証言から、犯人は夫人だと思われたが、背中の曲がった男が突如浮上する。
●入院患者…何かに異常に怯えていた男が何者かに殺害された。男の同居人である医者を何度も訪ねていた親子が下手人と思われたが…。
●ギリシャ語通訳…ホームズの兄・マイクロフト初登場。ギリシャ語通訳の男が何者かに連れて来られた場所は、ギリシャ人男性が監禁された部屋だった。
●海軍条約文章…束の間目を離した隙に、機密文書が何者かに盗まれた。調査に乗り出したホームズが取った作戦とは。
●最後の事件…宿敵モリアーティ教授を遂に追い詰めたホームズ。一味を一網打尽にできるかと思われたが、直前で捜査の目をくぐり抜けたモリアーティの凶刃がホームズに迫る。
Posted by ブクログ
お兄さんやワトスンの絡みでホームズの人間味が見えたのがよかった。特に「最後の事件」でお互い危険を感じて、譲らないやりとりが面白かった。
順不同で作品を読んでしまっているので、やっとやっとライヘンバッハの滝やモリアーティといったワードに出会えて、それだけでちょっとした感動があった笑
Posted by ブクログ
祝!短編集2作目〜
ホームズの事件の蒐集家よろしく語るワトスン
の目線が優しく、微笑ましい。
割りと人遣い荒いのにねぇ(笑)
面白かったのは「グロリア・スコット号」「マスグレイヴ家の儀式書」、「入院患者」あたりかな。
これまで語られなかった最大の敵、
モリアーティ教授がさながら舞台の幕を下ろすように「最後の事件」で終わる本作。
作者にとってホームズ作品で名を馳せるのは不本意だったことは今や周知の事実だけれど、この作品の持つ魅力と余白が読み手のこころを掴んで離さないんだな、と。
個々のキャラクターの派生作品が沢山生まれるのも納得です。
Posted by ブクログ
ホームズの短編集。
毎度ホームズが依頼人を見ただけで色々と見抜いてしまうのが面白い。今回の収録作ではホームズは大人し目だったかな?「冒険」の方では薬キメて狂人ぶりを遺憾なく発揮してたイメージだったけど。
「最後の事件」まさかホームズの最期がこんな風だったとは。ワトソンに宛てた手紙が泣けます。唐突感がすごいと思ったけど、ドイルがホームズ物を終わらせたがっていた、というエピソードを思い出した。名探偵の永遠のライバルっていうモリアーティ教授のキャラクターはすごくいいのでもっとホームズとのバトルが見たかったな。他にも何作か出てくる作品があるようなので、読みたい。他には「背中の曲がった男」も好きです。