天野純希のレビュー一覧

  • 北天に楽土あり 最上義光伝

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     まず、日本は広いなぁと読みながらしみじみ。

     戦国時代と言えば、信長、秀吉、家康しかいないような錯覚を覚えてしまうけれども、戦国の沼に嵌っていろんな作品に出合ったことに感謝。

     この小説の主人公は伊達政宗の伯父である最上義光。
     自分の父、甥、上杉と戦い続ける人生を送った戦国武将らしい人なのでしょう。

     ですが、信長が死に、秀吉が台頭に立ったことで今まで自分が得たものを失い(この辺りは高校の日本史もでもやってるんですが、検地や刀狩りってものすごく意味のある政策だったんだと再認識!)、最愛の娘・駒と駒が死罪にされたために妻の康子も自害。

     そして、豊臣から徳川へ派閥替えをしたところが、

    0
    2022年02月07日
  • 雑賀のいくさ姫

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     ジョアンはマルコ・ポーロの『東方見聞録』を読み、かつて十字軍に参加した先祖のようになりたいと願い、下働きなどで金を稼ぎ、イスパニアのフィリピン総督府で会計官の募集に飛びついた。四か月の航海に耐えてたどり着いたものの、目指すハポン(日本)は遠い。

     だが、そんなある日、彼はようやく憧れのジパングへ行くことになるのだが……。

     乗った船は仲間割れの最中に嵐にあい、ジョアンのみが生き残った。
     食べるものも飲むものもなくなり、考えることを放棄したジョアンはそのまま眠りについたであるが、目覚めたときには穴倉の中に閉じ込められていた(^▽^;)

     そして、彼は一人の若い女性に出会う。鶴と呼ばれる

    0
    2022年01月16日
  • 戊辰繚乱

    Posted by ブクログ

    新選組と会津を好きな人には、ぜひ読んで欲しい作品。
    山浦鉄四郎と中野竹子の2人が幕末の江戸で出会い、京都の動乱、会津戦争に至り、鶴ヶ城降伏まで。
    波乱に満ちた会津の物語を、天野先生が史実とフィクションを織り交ぜながら、描いてくれてます。
    会津戦争を会津視点で描く作品は少なく、NHK「八重の桜」から注目されたかと思います。今作も会津視点で描かれるので、とても苦しい。
    それを二人の目線で描く物語が涙を誘います、

    0
    2021年10月14日
  • 北天に楽土あり 最上義光伝

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    最上義光の小説は初めて読んだが、よく描かれがちな謀の多い梟雄としての姿ではなく、自分の周りの人々を護ろうとする慈悲深い人物として描かれており、とても新鮮な印象を持った。

    0
    2021年09月24日
  • 南海の翼 長宗我部元親正伝

    Posted by ブクログ

    後輩との語らいの中で「長宗我部を書いてみたいけど『夏草の賦』を超えるのは大変だろうな」という話題が出たことがあります。超えてきた作品がここにあった、というのが一読しての感想でした。

    0
    2021年04月13日
  • 戦国 番狂わせ七番勝負

    Posted by ブクログ

    新進気鋭の作家さんが番狂わせとしてそこそこ有名な戦いを書いている(弥助だけ少し毛色が違うが)。地図が分かりやすく、非常に助かる。テーマ上、若い時期のストーリーが多いが、描き方は色々で興味深い。
    海ノ口は大河でも見たが、季節は考えたこと無かったな。政宗と長政の2作がお気に入り。

    0
    2021年03月01日
  • 決戦!関ヶ原

    Posted by ブクログ

    『決戦!関ヶ原』

    誰もが知る関ヶ原の戦い。
    4時間で決着がつき、そして最後の西軍 島津が退陣するまでが8時間。

    ●読みどころ
    1.関ヶ原
    家康と三成。
    戦い前に密談あり。
    互いの狙いは何か?

    2.戦終えての三成
    「勝者はいない。
     徳川も豊臣もそして毛利も、さらに私三成も全員   
     敗者なり。」
    その意図とは?

    3.織田信長弟 長益。兄に囚われた人生
     武勲無しの武将。
     最初で最後に近い戦いは家康方で。
     千利休の弟子であった長益。
     戦場で何を思えたか?

    4.島津義弘
     66歳。西軍の敗北が決まり、1500の兵で家康の   
     本陣3万人に向かう。
    「己の魂と引きかえに敵をうつ

    0
    2020年11月03日
  • 桃山ビート・トライブ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    舞台、観たかったなぁ。
    あのラストシーンは最高!
    天野先生の作品はこれだから、読まずにはいられないのよ。

    0
    2020年08月08日
  • 紅蓮浄土 石山合戦記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    あーもう、切ない!
    知世ちゃんがいじらしい(T_T)
    信長との戦で父親が、幼い弟妹が目の前で殺されたために、忍になるしかなかった少女の物語。
    織田信長の比叡山のなで斬りは有名だけど、何の意図で行われたのかはいまだにわかってはいない。

    その中で本願寺で阿弥陀仏と唱えれば、死んだ家族の元へ行くことができると信じてひたすら人を手にかけてゆく知世が切ない……。
    ラスト泣いたわぁ!!

    本願寺に関しては少し調べたいとも思ったりもしてます。

    0
    2020年06月08日
  • 有楽斎の戦

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    これは本能寺の変を生き延びた織田信長の弟の物語。

    誰々の弟だから、とか嫌でたまらない有楽斎の気持ち、分かるなぁ。

    しかも身内は面倒くさいのばかり、茶の湯に逃避する気持ちは痛いほどにわかる(^◇^;)

    現代にもいるよぬ、こーいう人……。

    別な視点から見ると歴史は変わる。
    今回もお見事です、天野先生(^^)

    0
    2020年04月07日
  • 信長嫌い(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    『信長嫌い』の“信長”は、言うまでもなく、かの戦国の世に覇を唱えようとした織田信長だ…本作では、この信長との何らかの関りで「人生が変わった?」、「不本意な方向になってしまった?」という感の人達7人が取上げられ、彼らの物語が積み重ねられている。各話各々に主人公が据えられて、主人公自体や周囲の作中人物達が在る。他方で“信長”は「巨大な存在感」を各作品の中で示してはいるが、何かの行動をする、何かを話すというような、「作中人物らしい登場」は殆ど無いような感じだ。これが「その“存在感”だけで信長の一代記を綴ってしまった…」とでもいうような、非常に興味深い手法の作品となっていると思った。
    7つの話しの主人

    0
    2020年03月22日
  • 決戦!本能寺

    Posted by ブクログ

    いやぁー、面白かった!
    お勧めは伊東潤先生、天野純希先生、木下昌輝先生ですね。
    「麒麟が来る」が更に面白くなる1冊です。

    0
    2020年02月22日
  • 北天に楽土あり 最上義光伝

    Posted by ブクログ

    最上義光の一代記。父、娘、息子を亡くしても、家を、そして、領土とその民たちを守る。戦国末期と令和、時代は違えどしていることはそう変わらない。前を向いて生きていくことは、なかなかに大変なことだ。

    0
    2020年01月13日
  • 蝮の孫

    Posted by ブクログ

    蝮こと斎藤道三の孫、龍興の話。龍興と竹中半兵衛の人間的成長も、よく描けている。
    半兵衛、けっこうやな奴w

    0
    2019年12月22日
  • 蝮の孫

    Posted by ブクログ

    戦国時代の沼は深い(笑)

    今年は多くの戦国時代の小説を読んだおかげで、関係者が整理され、楽しい読書ができて嬉しい

    0
    2019年12月19日
  • 回天の剣 島津義弘伝(下)

    Posted by ブクログ

    同じ作者が先に送り出した『破天の剣』の「続き」のような作品だ。四兄弟の活躍で九州制覇を目前にした島津家が豊臣秀吉の軍門に下った後の時代が上下巻を通して描かれる。この下巻は、豊臣秀吉が世を去った後の状況を背景にした物語だ。
    島津家の四兄弟としては、結局は長兄の義久―本作では「龍伯」という号を名乗るようになっている…―と義弘―途中から「惟新」という号を名乗るようになる…―とが長く生き、色々なことに巻き込まれて、色々なことに心を砕くようになって行く。
    弟達や一門の若く有望だった者達が斃れる中、島津義弘は「島津の武威」を体現するようなカリスマ的な指揮官として、苦しい戦いに身を投じて必死に戦い続ける。他

    0
    2019年12月05日
  • 衝天の剣 島津義弘伝(上)

    Posted by ブクログ

    同じ作者が先に送り出した『破天の剣』の「続き」のような作品だ。四兄弟の活躍で九州制覇を目前にした島津家が豊臣秀吉の軍門に下った後の時代が描かれる。上下巻になっている。
    上巻は″朝鮮出兵”での凄惨な戦いを強いられるという時期が中心となる…

    0
    2019年12月05日
  • 戦国 番狂わせ七番勝負

    Posted by ブクログ

    歴史上の有名な戦いや、大大名の合戦の話ではないが、英雄の若き日の活躍や小が大を制する小気味好い物語がとても面白い。島津義弘、織田信長、真田昌幸などの想定外、裏話、想像を掻き立てるフィクションなどが、短編なのでさくっと読める。物語の面白さもさることながら、この作者がこんな話を書くのかという楽しみ方もある。ところで、こういういくさ話、単純な勝ち負け(結果)だけでもないし、武士のメンツや矜持を保つこと(外部からの評価)や信頼関係の構築(ネットワーク)など、ケースディスカッションに使えそうだなと。ちょっと作ってみるか。

    0
    2019年12月05日
  • 桃山ビート・トライブ

    購入済み

    めちゃめちゃ面白かった。読み終えたくないと思うほど。これがデビュー作でしかも20代のときに書いたのが本当凄いと思う。スピード感や躍動感がすごかった。著者の他の作品も読んでみようと思った。

    0
    2019年11月20日
  • 北天に楽土あり 最上義光伝

    Posted by ブクログ

    「北天に楽土あり〔最上義光伝〕」(天野純希)を読んだ。
    読み終わって暫し言葉を失うくらいに素晴らしい作品でした。
    関ヶ原合戦の陰にこんな戦もあったのか!
    読む前に妻と息子に「もがみよしあき」って知ってる?と話を振ったら蘊蓄を散々聞かされて、『知らないのは私だけかよ!』状態でした。

    0
    2019年09月24日