アーサー・コナン・ドイルのレビュー一覧
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「マザリンの宝石」
ワトソンが久々に訪れたベイカー街。ホームズは盗まれたマザリンの宝石を取り戻す為、犯人を追い詰めていた。
「ソア橋の難問」
家庭教師の女性に惚れた金鉱王ニール・ギブソンの妻が死んだ。容疑者は家庭教師の女性に違いないと思われたが、ホームズは…。
「這う男」
高名な教授の様子がおかしくなったと、秘書がホームズの元へ相談に来た。教授が妙な行動をとるのは9日起きである。その真相をホームズは突き止めた。
「サセックスの吸血鬼」
南国出身妻が赤ん坊の血を吸ったという。駆けつけたホームズの前に現れたのは、手紙を出した主人、前妻の障害を持った息子、後妻の生んだ美しい赤ん坊。飼い犬も調子 -
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これで本当にホームズシリーズは最後の作品になる。この頃にはドイルはただの推理小説作家ではなく、国際的に見ても有名な人物になっていたようだから、あまりの忙しさにホームズを書く暇がなくなっていたらしいですね。しかし、その合間に素晴らしい発想を有した物語を書くことができるのは彼のひとかどの才能によるものなのでしょう。
収録内容はどちらかというと不可思議な事件に対し、ホームズが解決策や光明を照らすといった作品が多い。初期の様な悪意ある犯罪者に対しホームズが正義を下す、というような描写が少なくなっている。何故そのような変化が起きたのかは判りませんが、長く世情を観察するようになって以来考え方に何かしら -
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シャーロック・ホームズ全集、第2弾。
翻訳本は読むのに時間がかかるのに、このシリーズはスラスラ読めて面白い。
ホームズを訪ねてきた小柄で気品のある若い婦人の相談は、十年近く失踪中の父・毎年贈られてくる真珠・謎の招待状という、なんともワクワクする始まり。
その後、殺人・宝探し・追跡劇と盛りだくさんな展開。ホームズの相変わらずな博識と推理に驚き、何かを追究していない時のダメ人間っぷりにも驚き、ワトスンの唐突なロマンスに驚いた。
この小説が120年以上前に書かれているとは思えませんでした。面白いものはいつまでたっても色褪せず面白い。読めてよかったです。 -
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1917年に発行された、シャーロック・ホームズの連作短編集です。
鉄板の面白さ。楽しめました。
光文社の新訳シリーズを、もともとイギリスで発表された順番で並べると。
①緋色の研究(長編)-1887
②四つの署名(長編)-1890
③シャーロック・ホームズの冒険(短編集)-1892
④シャーロック・ホームズの回想(短編集)-1894
⑤パスカヴィル家の犬(長編)-1902
⑥シャーロック・ホームズの生還(短編集)-1905
⑦恐怖の谷(長編)-1915
⑧シャーロック・ホームズ最後の挨拶(短編集)-1917
⑨シャーロック・ホームズの事件簿(短編集)-1927
と、こうなります。光文社文庫 -
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ネタバレホームズシリーズ最後の短編集。
とうとう読み終わってしまったと思うと達成感より寂しさが勝る。
もっとたくさん読みたかったなぁ…。
今回は、ホームズ視点の『白面の兵士』と『ライオンのたてがみ』があってなんだか新鮮。
『ライオンのたてがみ』では引退してるんですが、ワトソンとはもうほとんど会わなくなってるという事実にちょっとショック。
そうかぁ…ずっと一緒にはいられないんだね。それはそうか。
でも、『三人のガリデブ』ではワトソンが撃たれて今まで見たことないほど取り乱して心配してるホームズや、撃たれたのにこんなホームズが見れたのなら報われたとか言っちゃうワトソンが見れて二人の仲良さというか関係性が -
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『ホームズシリーズ』の長編の四作目であり、最後の長編でもある。これも今までの長編と同じように二部構成になっている。
前半はこれまでと同じように、ホームズが主役で密室殺人を扱っているのだが、後半の部では実際にあった事件をモデルにしており、ホームズとは別の探偵が活躍する。
『回想』で突然現れた「モリアーティ教授」に対する因縁もきっちり書かれており「モリアーティ教授」の恐ろしさが伝わってくる。
個人的には、後半の部が今までの『ホームズ物』とテイストが完全に違っていて(推理というよりハードボイルド的)、すごく熱中して読めた。
次はいよいよ最後の短編、『事件簿』を読む。 -
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ホームズシリーズの長編2作目。初読と思いきや…過去に読んだことがあるのが判明。たぶん『緋色の研究』の次に読んでいたんだろう。
今回のお話も大変おもしろかった。
ホームズがコカインを注射している場面から始まり、ワトソン君の恋を描きつつ、最後にはカーチェイスならぬボートチェイスまでおっぱじめる始末。これにアグラの財宝まで絡むのだから面白くないわけがあろうか?
ホームズとワトソンの捜査もさることながら、犬のトービーやベーカーストリートイレギュラーズも出てくるわで今回の犯人にはお気の毒としか思えない。
あと長編は残り2作。楽しみ。
とりあえず次は短編を読む。 -
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この短編では、何度もホームズの最後を連想させる。
静養のためにコーンウェルへ行ったり、
ハドソンさんやワトソンを巻き込んだ「瀕死の探偵」なんて、読者も冷や冷やさせられた。
「最後の挨拶」では、ホームズはもう過去の人物、伝説的な人物になっているように感じられる。
それでも、この傲慢で自信家の探偵は、何度でも我々の前に現れて、
その見事な変装や推理で驚かせてくれる。
コナン・ドイルが何度もホームズを終わらせようとしたが、
そのたびに読者の強い要望で再開されたいう、この探偵小説は、
読者の強い気持ち、ホームズが存在してほしいという願いが作り上げたものだと改めて理解した。
こんなにいきいきとした小 -
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シャーロック・ホームズの第2作。
好みの、「光文社の新訳」で。
翻訳は面白いし、中身も気軽に楽しめました。
お話のあらすじは。
事件は依頼人が持ち込みます。とある若い美女。
その人の父親(だったかな?叔父だったか?)に異変が、と。
で、ホームズとワトソンが訪れると、当然ながらそこには死体が。さあ始まります。
謎の「四つの署名」(というか、印?)が現場に。わくわくしますねえ。
様々な証拠から、ホームズの名推理。義足の男というキーワード。
根本には、殺された男の父がかつてインドから持ち帰った、謎の宝物。文字通り、宝石王冠の類。
それが盗まれている。
どうやら過去が、その父という人のインド時代の