アーサー・コナン・ドイルのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
積読してたのに、読み始めると面白くてすいすい読んでしまう。
ロンドン中の犯罪を裏で画策し、且つ絶対に己の存在を気取らせない天才的犯罪計画者モリアーティ教授や、ホームズが自分よりも推理能力が上だと認めている7つ年上の兄マイクロフトなど、かなり存在感のある登場人物がシレっと出てくる。しかもモリアーティ教授は出てきたと思ったらあっさりとホームズと一緒にライヘンバッハの滝に堕ちて消えていく。「今まで一言もこんなすごい敵のこと言って無かったよね!?」とツッコミながら読まざるを得ない。
だいたい、この短編集、度々ワトソンが「わが相棒」「わが友」とか、挙句「長年にわたる親密な交際」とまで言ってるのに、モリア -
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Posted by ブクログ
巻末の解題と解説までよんで、はじめて『四つの署名』でなく『4人の署名』とタイトルと訳されていることに気づく、観察力のないわたし。
以下はその巻末の解説を読んで思ったことなど。
以前『ドラキュラ』について書かれた何かの文章で、近代化されていく英国の都市に、よくわからない場所のよくわからない何かが侵略していく、という話の構造が当時の読者に興味や恐怖を喚起させた、的な文言を読んだ記憶があって、思えば本作も『緋色の研究』もその、ヴィクトリア朝後期のエンタメ小説のテンプレートに則っていると言えるなと。よくわからない場所から持ち込まれた厄介な事件がロンドンに持ち込まれて、科学と論理の権化的なホームズに解 -
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