宇野重規のレビュー一覧
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社会人になった今学校に通いたい。勉強したい。
そう思わされる本です。
現在の日本社会の仕組み、政治のこと、世界の動き…
社会人になってからニュースがものすごく気になるようになりました。
学生時代はあくまで座学にすぎなかった。勉強してることと生活を重ね合わせることなく、勉強は勉強。受験のためのもの。
大人になってから、ふとしたときに枕草子の一節を思い出したり、お吸い物の塩分濃度が気になったり。
こういうことかぁ。生きていくために学校に行っていたんだな、って、やっと分かった。
私は今の生活、日本の社会保障の仕組み、税金の使い方、政治に納得してない。もっと良いやり方があるはずだって思う。でも -
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本書の元になったのは、東京都豊島区にある豊島岡女子学園中・高において行われた全5回の講義。
豊島岡女子学園といえば、近年桜蔭に次ぐ東大進学者数を誇り、超進学私立女子校として名を馳せている。
賢いお嬢様方に向けての講義は、賢くないけれどそれなりの年月を生きてきたオバさんにも分かりやすく、政治というモノの見方を変えてくれた。
遠い昔、社会科の授業で歴史や地理の分野は好きだったが、公民だけはピンとこず、サンケンブンリツ…権力が分けられていることすらイメージできなかった。
それは、歴史や地理は自分と地続きであるが、選挙権もない保護下に置かれた子どもには、公民が自分とつながっているモノであるという認識 -
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政治思想史、政治哲学研究者による、現代社会における諸問題を概括した新書。本当にこれはすごい。
多様な社会学的文献を引用し、今日本で起こっていること(政治の混迷、プリナショナリズム、自分探し、主体性の賛美等々)がどのような文脈の中で起こってきたことなのか、具体例に寄り添いながら丁寧に書かれている。
信仰が失われ、家族制度が崩れ、不平等が明確には意識されない、〈私〉という個人に重きが置かれるこのポストモダンの世の中でニヒリズムに陥るのか、それとも未来に希望を持って生きて行くのか。
目指して行くべき明確な方向性がない中、どのように模索するのか、そもそも模索を放棄するのか、個人的にずっとモヤモヤして -
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最近受験生の我が息子は、少し遠くの塾に
日曜日の夜間に通っています。(そんなに必死に
受験勉強しているわけではないのですが)
そこで、夫婦も揃って息子を送り届けて
塾が終わるまで二人でスタバに行って2時間
くらい待っています。私はじっくり本を読める時間
なので割と気に入っています。そこで読み終わった
今回のこの本。
川崎の桐光学園高校に様々な
論客(日本のトップクラス)が特別の授業をする
らしいのですがその授業の内容が本になっている内容。
こんな高校生はとても幸せだと思いますが
多分自分が高校生だったときはあまり興味を
覚えなかっただろうなあと思います。
でも、それでもそういうことを言っていた -
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トクヴィルの「平等化」という概念を出発点にして、近年の政治学・社会学の知見を踏まえつつ、平易な筆致でコンパクトかつ包括的な視野でまとめた良書。
デモクラシーつまり民主制とは、社会のありかたないし政治というものを、私たちが決める制度である。だからタイトルは、私が私たちの社会を決める時代という、ごく当たり前の事を言っているようにも見える。
しかし、「私から私たちへ」と繋がる回路が、現代は困難を迎えているというのが筆者の視点である。しかもそれは近代の出発点から埋め込まれていたという。筆者はトクヴィルの「平等化」という概念から〈私〉というものを特徴づける。
「〈私〉は、一人ひとりが強い自意識を持 -
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完全に整理し切れてはいないと思うが、現代日本の閉塞感を端々でうまく捉えている本だと思う。
結局戦後の日本を支えてきたのは、アイデンティティから福祉までを丸抱えするという企業の家族的経営であり、それが失われた現代にそれに代わる人々に対する受け皿が現れていないことが現代日本人の不安を煽っていると考えられる。
企業が従業員の生活を丸ごと面倒見るというモデルが国際競争のためにもはや維持できない以上、それに代わる社会保障は国か社会が支えるしかない。
ここでいう社会とは行政のような強制的制度を用いない互助会であったり、地域コミュニティがあたると思うが、アメリカのNPOや教会のような役割を日本の地 -
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ネタバレこれからの政治のあり方を政治学説とりわけ大戦間の危機の時代の思想を引きながら語る。共同体や共同の意識を重視。理想はともかく実現の道筋も示すものの、困難。
19世紀のヨーロッパの秩序がWW1で崩壊した後両大戦間は危機の時代。現代も同様の危機、情報革命による新たなメディアの政治への活用、グローバル化、覇権の崩壊・弱体化・新たな覇権の不在という共通点。
政治は、「みんなにとって善いこと(共通善)」を正当な手続きによって実現する営み。
・政治とは、複数性の共存をはかる人間の知恵の技術
・透明性を確保された公共の場において、暴力ではなく言葉によって、共同の意思決定を行うこと
・政治を考察する際は、アリス -
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政治の知識がかなり浅薄な自分にとって、この本は「民主主義」という枠組みを理解するのに役立った。
「市民全員で政治について話し合って最終的な意思決定をする」という方法が成立するためにはある程度国家が小さくなければならない、という箇所など、「国の大きさ」の感覚が政治の方法に影響を与えている点が面白かった。
社会の中で暮らしていると、どうしても政治の話が避けられる傾向がある。「〇〇党が〜」と言っただけで「思想が強い(=危ない人だ)」と判断されたり、もしくは「そんな難しい話をするな」という表情をされる。しかし人民主権という立場に立つのであれば、我々市民が政治の意思決定をするわけだから、市民はある程 -
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実験とはどういうものなのだろうか
この本を読んだ最終的な感想はシンプルなものだった。
当方にとっては、実験は結論を仮説として保持する営みである。そのため、どうしても固定化した価値観を同質的な2人の対話を通して読むと違和感を感じる。
リベラリズムの核を、相容れない他者をなお尊重する態度だと考えるのであれば、保守的な人々を「遅れた人々」「操作されている人たち」「理解すべき対象」として位置付けた時点で、そこから外れてしまうと考える。
作中でポピュリズム的手法を批判しながら、それを自陣で転用することを考える等は、しばしば他の場面でもみられることだが、2つの違和感を生じる。
第一に批判したものを手