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Posted by ブクログ 2017年04月25日
政治思想史、政治哲学研究者による、現代社会における諸問題を概括した新書。本当にこれはすごい。
多様な社会学的文献を引用し、今日本で起こっていること(政治の混迷、プリナショナリズム、自分探し、主体性の賛美等々)がどのような文脈の中で起こってきたことなのか、具体例に寄り添いながら丁寧に書かれている。
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Posted by ブクログ 2012年08月03日
本書は「平等」という概念を再考察した上でデモクラシー論に結びつけたものである。
現代における「平等」とは、誰もが自分らしく生きることであり、そのために他者からこのように見られたいだとか、社会にあのようなものをもとめているとか、そういったものがやがて収束していくと政治の話になっていく、というのが大まか...続きを読む
Posted by ブクログ 2011年02月23日
トクヴィルの「平等化」という概念を出発点にして、近年の政治学・社会学の知見を踏まえつつ、平易な筆致でコンパクトかつ包括的な視野でまとめた良書。
デモクラシーつまり民主制とは、社会のありかたないし政治というものを、私たちが決める制度である。だからタイトルは、私が私たちの社会を決める時代という、ごく当...続きを読む
Posted by ブクログ 2010年05月10日
完全に整理し切れてはいないと思うが、現代日本の閉塞感を端々でうまく捉えている本だと思う。
結局戦後の日本を支えてきたのは、アイデンティティから福祉までを丸抱えするという企業の家族的経営であり、それが失われた現代にそれに代わる人々に対する受け皿が現れていないことが現代日本人の不安を煽っていると考えら...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年09月23日
トクヴィルの「平等化」の時代・・・人々の平等化が実現し、安定したじだいのことではなく、人々の平等・不平等が意識化し、結果的に声をあげるなどすることで既存の秩序が動揺していく時代のこと。
近代の個人主義・・・伝統的な共同体や宗教などの束縛から解放され、自らの自分の運命を決められるようになった個人化の...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年11月21日
近代化がある程度達成されることで、人びとが自分を他者と平等であるような存在だと考えるようになり、そのために自他の違いについてますます敏感にならざるをえないことが、現代の社会のさまざまなひずみを生み出していることを、トクヴィルをはじめ現代の多くの社会学者たちの議論を参照しながら考察している本です。
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Posted by ブクログ 2013年04月08日
階級社会から平等社会への移行期に民主主義を見つめたトクヴィルを起点に、グローバルに平等意識が拡張された「私」時代の21世紀の日本及び世界でのデモクラシーの在り方について論じた好著。デモクラシーは権力の場に空虚を配置したフラジャイルなものであると同時に、それが故に常に内省を促すシステムであること、そし...続きを読む
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