宇野重規のレビュー一覧

  • 民主主義のつくり方

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    民主主義においては、物事を決めるのに時間がかかると思われがち(実際そう)であるが、この理念を復活させる試みをしているのが本書。また、この理念を実践している例を挙げている。

    政治思想系の本は、概念を打ち出し、それを巡る議論をトレースして終わる本が多い気がする。このような本を読んでも、言葉遊びをしているなぁという印象だけしか残らない。しかし、本書は、民主主義の概念についての議論を展開するのみでなく、その実践についての具体例が挙げられている。この点が本書の良かった点である。

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    2013年12月15日
  • 〈私〉時代のデモクラシー

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    階級社会から平等社会への移行期に民主主義を見つめたトクヴィルを起点に、グローバルに平等意識が拡張された「私」時代の21世紀の日本及び世界でのデモクラシーの在り方について論じた好著。デモクラシーは権力の場に空虚を配置したフラジャイルなものであると同時に、それが故に常に内省を促すシステムであること、そして、個人主義が蔓延する現代で、各人の尊厳をリスペクトしつつ、「私」のイシューを「私たち」社会のイシューにして行く、ある種対話の場の重要性を提起している点に共感を覚えた。

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    2013年04月08日
  • 〈私〉時代のデモクラシー

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    トクヴィルの議論を契機としながら、個人化が進展した再帰的近代におけるデモクラシーの重要性を説いている。おおよそ、様々な社会現象を社会学や政治学の知見を用いながら、個人化の進展という視点のもとに分析する前半部と、そのような時代においてこそデモクラシーという政治制度が必要であることを主張する後半部に分けられる。そして最後に結論で本書での中核的主張をまとめてある。現代政治への規範的アプローチを考えるための手がかりを提供してくれる良書である。

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    2013年02月03日
  • 〈私〉時代のデモクラシー

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    自分の中でそんな昔の視点で語られても今は違うんだよ、って思っていた「今」をきちんと解説してくれた良作。なかでも昔も格差はあったはずなのに、むしろ弱まったはずなのに、なんで今はそんなに平等平等って騒ぐのか、それの解説が一番しっくりきました。

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    2012年03月11日
  • 〈私〉時代のデモクラシー

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    ネタバレ

     〈私〉が唯一の価値基準となった現代にデモクラシーを取り戻すことを論じた本。

     現代では〈私〉のことは〈私〉が決めることが前提となっていますが、〈私〉だけでは解決できないことも当然ある。そこで、〈私たち〉の意志で問題を解決すること(=デモクラシー)が必要となる。

     興味深いのは、現代は「前のめり」の社会になっているという論。全ての人がその仕事の”プロ”であることが求められ。待つことを許さない社会。その中では、今までと異なり、人生の見通しが立たないまま自己コントロールだけが求められる。

     そして、こうなった経緯には20世紀から福祉国家化が進み、家族の中でも個人化が進んだため、前提なしの

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    2011年06月18日
  • 〈私〉時代のデモクラシー

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    [ 内容 ]
    一人ひとりが <私> 意識を持ち、自分らしさを模索する現代。
    分断された <私> と <私> を結びつけ、デモクラシーを発展させることは可能か。
    平等意識の変容と新しい個人主義の出現を踏まえ、これからのデモクラシーを構想する。

    [ 目次 ]


    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
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    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる

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    2011年05月21日
  • 〈私〉時代のデモクラシー

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    タイトルにあるとおり、「私」という視点から現代社会について書かれている。「私」に焦点をあわせざるえない現代とは、言い換えれば、「社会」の底が抜けた「セカイ系」的な世界認識とも言えよう。そのなかで、デモクラシーはどのように成立しうるのかについて考察されている。現代日本を人文系学問のテクストから読み解くスタイル。現代社会を理解するうえで、参照点となる著作のレビューとしても役立つ良書。

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    2011年03月03日
  • 〈私〉時代のデモクラシー

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    デモクラシーって言葉の響きからはなんか古臭い響きを感じるけど、現代的な不安や孤独や憤りは実はデモクラシーの機能不全から発しているのだ、とのこと。

    孤独や不安や拝金主義や刹那主義は、生きる意味の不足から生まれる。
    人生に意味と方向性を感じることができなければ、目の前の快不快だけに注目して生きるか、幻想の中に生きるしかない。
    しかしあらゆる物事の価値基準を社会や伝統でなく、自分の中にだけ求めていれば、「生まれて死んでいくことに意味はない」という事実によって絶望とニヒリズムに追い込まれてしまうのは必至。個人には、役割と位置を与えて価値の源泉となる社会が必要。

    今足りないのはきっと生きる意味という

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    2011年02月11日
  • 〈私〉時代のデモクラシー

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    縁があって買った本。砂粒の集まりみたい社会とその民主主義の問題やなにかをなるべくわかりやすく書いてある…ように思うが、終盤を忘れてしまったので偉そうなことは言えない。

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    2011年01月09日
  • 〈私〉時代のデモクラシー

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    格差社会が出現したのではなく、格差が意識されるようになった・・と理解していいのかな。平等(垣根を取り除く)になることは、精神的には追いつめられるのと同義なのかぁ・・・。

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    2010年11月01日
  • 〈私〉時代のデモクラシー

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    まだ読み途中なので覚え書き程度に。

    内容は充実で現代を生きる上で重要と思われる。が、言いまわしがもう少し簡潔だと良いか。丁寧に説明しようとしている熱意はとても感じられる。

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    2010年09月08日
  • 日本の保守とリベラル 思考の座標軸を立て直す

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    保守・リベラルそれぞれ日本での源流から現在に至る流れを解説しています。当方にとっては人文的な素養がないのもあって読み進めるのも大変でした。またいずれ読み返す必要はありそうです。
    これまで保守とリベラルがなぜ対立概念になっているのかよく分からなかったのですが、もともとは保守と革新という軸が革新勢力の退潮とともにリベラルを自認するようになったという歴史的経緯があるようです。そもそも日本において保守している伝統とは何なのか、リベラルが重視する自由や自立とはどういうものなのか、改めて問い直す必要はあるということになるのでしょうか。

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    2026年05月05日
  • すごい古典入門 ルソー『社会契約論』 民主主義をまだ信じていいの?

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    社会科は暗記ばかりで、社会契約論について全然理解できていませんでしたが、こちらはルソーの人柄から書かれていたので読みやすく面白かったです。

    ルソーは心から納得してつながれることを理想としていて、だからこそそれが難しいことが分かっている。だけどなんとかできないか考えたいよね、っていう人なのかなと思いました。
    私も昔は心からみんな仲良くすればいいのにな〜と思っていました。(ルソーの考えとはまた違うと思いますが)
    自由でありたいけど、心から納得して(色々考え方はありつつも)つながるって本当に理想でしかないように思えるけれど、それが上手くできたらいいですよね。

    一般意志、国などである程度常識の認識

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    2026年02月15日
  • 日本の保守とリベラル 思考の座標軸を立て直す

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    そのタイトルのとおり、日本の「保守」と「リベラル」について、その言葉遣いから捉えなおした本。

    何となく、章と章の繋がりがとっかかりにくかったのと、福沢諭吉や丸山眞男、福田恆存等の思想家の考えが、結論にどう寄与しているのかが読み取りきれなかった。

    そもそも、彼ら思想家についての前提知識が不足している自分にとっては、ものすごく読みにくかった。私が悪いのだが。

    ただ、この本自体、途中の章などは書下ろしではなく、他の論考を再編集しているので、それもあって読みにくかったんじゃないかと思っている。章と章の変わり目に、突然話題がぶつ切れになったり、筆者の中で完結しているであろう議論が解説しきらないまま

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    2025年12月14日
  • 民主主義とは何か

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    2024.12.25 前から読もうと思っていて、年末にやっと読み終えることができた。民主主義を盲目的に信奉する傾向があったが、色々と考えさせられる刺激的な内容だった。もっと考えてもっと行動しないといけないんだなぁと思う。この本が出てからの数年でも大きな(どちらかといえばマイナスの)変化が起きている。我々はサボっていると実感して反省中。

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    2024年12月25日
  • 選挙、誰に入れる? ちょっとでも良い未来を「選ぶ」ために知っておきたいこと

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    世界と日本を様々なデータで比較しており政治とどう向き合うかを考えさせられる。北欧は消費税などの税金が高いが、その分社会保障が充実している。それがいき過ぎると社会主義と変わらなくなるかもしれない。そうならないためにも選挙権をもってる民が政治を監視しないといけない

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    2024年08月17日
  • 自分で始めた人たち~社会を変える新しい民主主義

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    宇野重樹さんとCOG(チャレンジオープンガバナンス)の参加者の対談集。
    タイトルで惹かれて購入。

    ついキャリアとしての目線で見てしまいがちだが、そういうのは一切忘れて考えを巡らすと、社会や地域に対する貢献欲が生まれたり、ここに、出ている皆さんの取り組みを素直にすごいと感じたり、自分でもできるのかなやりたいかなと考えられたり、できる。

    ----引用----------------------------------
     「民主主義」という言葉には手垢がついてしまっていますからね。何かよい言葉はないものでしょうか。自分たちでこの町をよくしていくんだ、そのために自分もなにがしかの貢献をするんだ。そ

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    2024年01月19日
  • 実験の民主主義 トクヴィルの思想からデジタル、ファンダムへ

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    『実験の民主主義』とは、自由の国として建国されたアメリカ合衆国を、19世紀のフランス思想家トクヴィルが指した言葉である。王政からの革命によって混乱期にあったヨーロッパから見て、理想的な分散型主権国家を築きつつあった合衆国は眩しく見えたに違いない。

    この19世紀の理想的な民主主義国家が、21世紀には強烈なポピュリズムと分断に見舞われていることを私たちは知っている。メディアの発展やデジタル化は、情報の非対称性を解消するとともに社会階層の平等化に寄与したと考えられてきた。ところが実際は偏った情報によるイデオロギー極化や、小さな価値観や立場の差異による分断差別が起こっている。

    この古くて新しい課題

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    2023年12月30日
  • 実験の民主主義 トクヴィルの思想からデジタル、ファンダムへ

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    2023年の現在、改めて民主主義とは何かを問い直す。
    対話形式になっているのが面白いのだが、聞き手である若林さんの煽りに対して、アカデミアに住む宇野さんの冷静さが際立っていて興味深い。
    興味関心や言葉の使い方の異なるお二人の創発がもっと見られたら素晴らしいと思った。残念ながら意見や主張がそれぞれ個人の単位でまとまってしまい、ある種の噛み合わなさを感じた。

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    2023年11月22日
  • 大人のための社会科--未来を語るために

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    ネタバレ

    国が生まれた理由について、アリストテレスは、我々が生存するための必要によるものであったが、今やそれは我々の生活を良くすることにあると言いました
    歴史的な賃金の下落圧力
    技術革新やグローバル化の影響も大きなものでした。ITの発展は様々な仕事を陳腐化させました。

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    2023年08月06日