宇野重規のレビュー一覧

  • 保守主義とは何か 反フランス革命から現代日本まで

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    仲正氏の著作にも言えるが、愛国者でない人が書いた保守主義の解説書は、対象への距離感が冷静で、手際よくまとめられている。本書は、第3章の近年の保守主義(ネオコン)に対する論考は類書にないが、バーク由来の保守思想とは完全に別物であるような気がする。結論として、保守主義を憲法9条の擁護につなげるのも、仲正氏と同じ。9条を守るためなら何でも利用するのだなあと思う。なお、参照文献で中川八洋氏を完全スルーするのも、仲正氏と同じ。「触らぬ神にたたりなし」で、こっちは理解できる。インテリとして正しい判断だろう。

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    2017年01月12日
  • 保守主義とは何か 反フランス革命から現代日本まで

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    保守主義とは何か

    イギリスのEU離脱を考える上で、一度保守主義について勉強したいと考えて読んだ。
    かねてからトクヴィルなどを読んでいたため、保守主義と私の考え方は親和性が高いと考えていたが、読んでみるとやはり親和性の高さを再確認した。
    保守主義といっても実はバラバラで、フランス革命に対してや社会主義に対して打ち出した保守主義と現代アメリカに存在する保守主義はかなり違うように思える。
    前者の根本的な考えとしては、人間の持つ知に対する懐疑(自己の能力への不信)から、抽象的な原理に基づく未来への飛躍という近代人にありがちな幻想を排することで、歴史や伝統にいったん範を求めたうえで考える糧にするという

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    2016年08月13日
  • 〈私〉時代のデモクラシー

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    トクヴィルをはじめ多くの思想家・理論家の言葉が引用されている。
    そのどれもが意味をもって2014年を照らしている。
    今民主主義について考えるにあたって、最良の一冊のひとつであるように思われる。

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    2014年02月09日
  • 民主主義のつくり方

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    民主主義に熟議は必要だが、決められない政治にもつながりやすい。

    ルソー型の政治に対して、南北戦争に発するアメリカのプラグマティズムの政治が、民主主義の打破する可能性があることがわかった。

    とはいうものの、アーレント、ハイエク、ロールズ等々、もちろんプラグマティズムの思想家の言葉が引用されているので、ある程度の思想史の全体像を知っている人が読んだ方が良いと思う。少なくても自分は再読の必要性を感じた。レビューは、その時に書こうと思う。

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    2014年05月03日
  • 〈私〉時代のデモクラシー

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    「はじめに」と「むすび」が素晴らしくよくまとまっていて、それだけでもいいくらい。

    新書にはよくあることだけれど、本書も、基礎知識があまりない人には難しく、社会科学を学んだ人には物足りない内容なのでは。初学者向けというのかも。

    新しいと思える発想などは特になかった。平等意識の変容はよく言われていて、「定説」らしきものもあるし、実際変わっているのは間違いないのだろうけど、実感として理解できない。私が若くて変容後世代だからかな…。

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    2011年04月08日