小野寺史宜のレビュー一覧

  • 奇跡集

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    同じ電車車両内に居合わせた乗客達の偶然から起こる題名の如くの奇跡の数々。
    でも奇跡というかまあ偶然の出来事だ。それをラッキーと思える当人達の感性が奇跡というだけか。
    それでも自分に当てはめても奇跡と思うかな。

    第4話 赤沢道香の奇跡 今日を放つ

    一番印象に残る。一つの正義と勇気。中々後一歩が踏み出せない気持ちが分かる。赤の他人の人生なんて干渉すべきでないかもしれないけど、理不尽な不幸からは助けられる。
    日常に不意に起こる恐怖と言ってもいい冤罪、後からきた震えと心からのありがとう。普段からほんの少しの勇気は持っていたいものだ。道香を選んだ志郎が感じた様に誇ってもらえる人間でありたい。

    横尾

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    2025年12月02日
  • まち

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    ネタバレ

    「ひと」との連作なだけあって、今作もじんわりと心を暖めてくれる物語。何か大きい出来事が起こるでもなく、日常の中での出来事や人との関わりによって、主人公・瞬一の人生が少し好転する話。
    人との出会いは人を形成する。前作に続いて、著者からのそんなメッセージを感じた。

    過去は現在にとって遠いものではなく、現在を侵食し現在をかたちづくるもの。過去にあったものも、人も、無くなってもそこにあったことに変わりはない。自分が体験したことに、変わりはない。——「人が亡くなっても、人は生まれる。じいちゃんが亡くなっても、多聞の子は生まれる。そんなふうにして、人は入れ替わっていく。村は変わらないが、人は変わっていく

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    2025年12月06日
  • ひと

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    ネタバレ

    「神様が見ている」じゃなくて、「人が見ている」。この作品に合うのは、きっとそのニュアンスだと思う。

    「両親を亡くした幼い子どもの成長物語」は世に多いけれど、本作は少し違う。20歳の主人公は父を亡くし、さらに3年後、今度は母を突然失う。しかも同時ではなく、別々に、突然に訪れる。この設定って、ありそうで意外とないと思った。

    父を失い、続いて母も急逝する。親戚づきあいも頼れる大人もいない。突然のことだから蓄えもなく、数年後・数十年後のために通っていた大学を、明日の生活のために辞めることになる。それでも東京に残り、考えたこともなかった料理人の道に進む。

    物語の途中で描かれる母の突然死と、それに対

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    2025年11月30日
  • ぼくは刑事です

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    このタイトルからこの展開、なかなか想像つかない展開でした。もちろん、刑事だって人間。同期だっているだろうし、彼女や元カノだっているでしょう!
    途中まで少し物足りなかった感が少しあったけど、後半、急展開。自分の弱さを知るタイミングかぁ。

    刑事ものミステリーに慣れてる方に、ぜひ読んでもらいたい。視点が変わりそう!

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    2025年11月30日
  • ぼくは刑事です

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    『ぼくは刑事です』
    松川律という三十一歳の刑事の日々を、淡々と綴った物語。そう、まさに淡々と・・・
    そして、小野寺さんらしく、実直で真面目な主人公の目線がリアルに描かれている。

    記憶の断片のあるあるシーンや、
    掴みどころのない会話シーンなど、
    フワフワ柔らかいのに、すーっと心に沁みてくる小野寺マジックに、今回も見事にハマってしまった。笑

    刑事という職業を、正直なところあまり身近に感じたことがなかったので、新鮮に感じた。
    意外とこんな風に「普通」な刑事さんが多いのかもしれない。

    けれど、就職や結婚のタイミングで身辺調査をされることや、恋人とのデート、知人の結婚式にも、急な呼び出しなどで制約

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    2025年11月29日
  • 日比野豆腐店

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    会話の応酬が多くてテレビドラマを見ているみたいだった。そこがすごくいい。
    寅さんのドラマが…って時々出てくるんだけど、ほんとに事件やらそういった大きなことは出てこないホームドラマ。もちろんそこに至るまでにとんでもなく大きな事が起こってるんだけど、そこらへんを乗り越えての一家を描いていて、自分でもよく分からないけど最後の一文が泣けた。

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    2025年11月29日
  • みつばの泉ちゃん

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    1人の女の子、泉ちゃんの成長記録ではあるけど、色々な人が泉ちゃんに出会うことで変わって繋がっていくのが面白かったです。

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    2025年11月28日
  • ディア・オールド・ニュータウン

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    小野寺さんのこの感じ、やっぱり好きだなぁ。
    温かくて、柔らかくて、包んでくれるような
    世界観がやみつきになる…

    笹原鳴樹は実家に戻って、両親の亡き後のみつばでそば屋を始める。そんな彼を支えるのは、製菓学校を中退し行き止まっていた小枝と、高校を中退しバイクを乗り飛ばしていた和太。3人が織り成す“みつばそば屋ストーリー‘’は、地域の人をいい方向に巻き込みながら、マイペースに進んでいく。

    みつばを出て、また何度もみつばに足を運ぶ
    木場忠道(鴨南蛮)。
    高校を中退し、自分の今後の方向性が分からなくて
    バイクを乗り飛ばす洞口和太(かつ丼)。
    もしかしたら認知症を患っているかもしれない荒瀬康恵(きつね

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    2025年11月26日
  • ぼくは刑事です

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    小野寺さんの本は、いつも人があたたかい。
    今回は、松川くん。
    刑事さん。
    刑事さんだからこそ、松川くんだからこそ、な人間付き合い。
    付き合ってる人との関わり、最後、とっても悲しくて、でもあたたかい結末。

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    2025年11月24日
  • ぼくは刑事です

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    たまたま職業が刑事なだけの普通の男性の物語。小説としては珍しく刑事像ですが、意外とこれが一般的な刑事なのかも。そう思うと愛しさが増す、温かい物語でした。

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    2025年11月20日
  • 太郎とさくら

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    相変わらずの優しい世界観。
    なぜか、血の繋がらない異父と同居生活をすることになる主人公。その関係がやがて義姉とその父の関係改善に繋がっていく。
    価値観の違いという言葉があるが、電波時計の受け取り方でその言葉を見事に具現化していた。

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    2025年11月18日
  • あなたが僕の父

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    2日で読み終えた。面白かったからスイスイ読めた。
    いつもの小野寺さん節。会話劇というか、本当に小野寺さん独特の文章。それに最近飽きてきていたのだが、この小説は面白かった。前向きだけじゃなくて、お父さんとのわだかまりとか、自分の恋の色々とかあって。ただ過去のエピソードを間に章立てして挟むほど、過去のエピソードは大事なのかな?とは思った。まあ、自分も、両親も若い頃はただ親の心配などいらなかった、あの頃、という点では対比でひかったかな。

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    2025年11月15日
  • それ自体が奇跡

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    結婚三年目の夫婦が危機を迎え、どんどんすれ違う日常が重くなって行く。自分も含めて、良くある光景と思ってしまう。
    二人ともデパートに勤める31才の同い年の夫婦。夫はデパートのサッカー部に入っていたが廃止され、その後、大学の先輩に誘われ、プロを目指すチームに入る。妻には同意を得ずに開始。デパートが一番忙しい日曜日が試合となり、休まざるを得ない。職場でも悪評判が立ち、同じ職場の妻にも影響。対抗するかのように、お客様と映画や食事に行く妻。それを知った夫は、控えめながらも対抗で、、。
    自制しつつ夫婦生活が進行するのが重く暗い。離婚しそうでいながら踏みとどまる。お互いに新しい道を見つけながら、お互いを見つ

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    2025年11月14日
  • みつばの郵便屋さん

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     ごく普通の郵便屋さんと、ごく普通の街の人たちのごく普通の日常。
     普通の中にも、それぞれ喜びがあったり悲しみがあったり、出会いや別れや奇蹟が存在する。
     そんななんでもない日常をほのぼのとした筆致で描かれた作品。
     そのほのぼのさに惹き込まれて一気に読んでしまった。

    「自分がいないところで地球がまわってても意味はない」

     外を歩けば、必ずといっていい程通りすがる郵便屋さんの姿がちょっぴり輝いて見えそうだ。

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    2025年11月14日
  • ひと

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    「ひと」という題名に違わないひととのご縁のお話し、
    舞台が商店街というのもひととのつながりや支え合いがより際立つ環境で良いと思いました。個人的には先輩の男性がすごく好きです。この世論だからこそ、自宅で自粛が叫ばれる中だからこそ、ひとりでいる寂しさを温めて、「ひと」同士のつながりの大切さを教えてくれる作品だと思えました。一人暮らしのひとは読むべしです。

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    2025年11月13日
  • あなたが僕の父

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    ネタバレ

    あったかい、小野寺さんのお話しはそれに尽きます。
    梓美さんとのお別れは辛かったけど、館山でテレワークをしながらお父さんを見守って行く富生さんのこれからに幸あれと思います。
    ほんの少しだけど蜜葉市が出てきたのも嬉しかったです。

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    2025年11月10日
  • ぼくは刑事です

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    時間に余裕がある日曜日。ハードなミステリーの合間にのんびり読書するのに最適な一冊。ほのぼのと若者の軽快な会話を楽しんでいたら、最後に予想しない展開が。それでもハードすぎなくてよかった。だいぶ泣いたけれども。

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    2025年11月09日
  • とにもかくにもごはん

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    すごく温かくなるお話。
    それぞれに家族の形や様々な思いがあって生きてきて、今ここで同じ豆腐ハンバーグを食べている。
    この近すぎず遠すぎず、見守ってくれている場所があることがすごく安心できるんだと思う。大人も子どももみんなにとっての温かな場所。

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    2025年11月08日
  • みつばの泉ちゃん

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    ピノと雪見だいふく半分こできる、近所のお姉さんになりたい
    泉ちゃんが大人になっていくなかで、いろんな人が関わっていて、それは私も一緒なんだなと思った。

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    2025年11月03日
  • 縁

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    人と人が関わるとさまざまな感情が生まれる
    愛情はもちろん、嫉妬、妬み、蔑み、憎しみ…
    誰かの一言で傷ついたり、傷つけたり
    日常のなかのそんな様子が自分の事のように
    リアルに感じる
    つい魔がさして、いけないとわかっていても
    そっちに走ってしまうこともある
    でも、そんな時でも
    引き止めてくれるのは、誰かの一言だったりするんだよね
    いいお話だったと思う

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    2025年11月07日