あらすじ
店を開くも失敗、交通事故死した調理師だった父。女手ひとつ、学食で働きながら東京の私大に進ませてくれた母。―その母が急死した。柏木聖輔は二十歳の秋、たった一人になった。全財産は百五十万円、奨学金を返せる自信はなく、大学は中退。仕事を探さなければと思いつつ、動き出せない日々が続いた。そんなある日、空腹に負けて吸い寄せられた商店街の惣菜屋で、買おうとしていた最後のコロッケを見知らぬお婆さんに譲った。それが運命を変えるとも知らずに……。
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なんか泣けた。
なんか、普通なんだけど、泣ける。なぜかわからない。
この本は、全く響かない人もいると思う。両極端。その人の生き方、境遇にもよるかな。自分に重ねるところもあって、改めて人との出会いって大事だな、人に生かされているんだなって気付かされた。
Posted by ブクログ
いいひとや嫌なひと、合うひとや合わないひと、他人でも良くしてくれる人もいれば、たとえ親戚であっても搾取するようなひともいて、ひとの多面性と多様性に包まれました。
そんないろんなひとが関わってくる日常を丁寧に生きようと思わせてくれる、とても人情味あふれる作品であり、無性に揚げたて熱々の美味しいコロッケが食べたくなった作品でした。
Posted by ブクログ
再読。
とても好きな小説。
聖輔が、素晴らしすぎる…
でも、特別じゃないかも…
こういう試練を与えられた人って、意外にたくさんいるかもしれないなって思う。
この試練にどうやって生きて行くかってことが、すごく大切かて。
…にしても、
聖輔は、いい人すぎる。
この小説の中で、悪役は二人だけど、
ちゃんと勝てそうで、そこも好き❤️
どうか、この先、聖輔に素晴らしいことばかりが起きますように。
Posted by ブクログ
タイトル通り「ひと」が持つ強さや弱さ、周りの「ひと」の愛、ありがたさがあふれる本でした。
他人と比べるのではなく、でも謙虚に前に進むことの大切さを改めて実感しました。
Posted by ブクログ
何も知らず、先に読んだ『まち』が好みだったため、第一弾に戻ってきた。高校生の時に父を単独交通事故、大学生の時に母を突然死で亡くした聖輔は大学を中退して、砂町銀座商店街の惣菜店「おかずの田野倉」でバイトを始める。辛くて心細い状況にも関わらず、聖輔はどんなときでも優しくて素直で真面目で、自然と応援したくなる。そして、周りの人たちも温かい。タイトルでもあり、テーマでもある『ひと』との出会いを通して、謙虚で基本的に執着しない聖輔が譲れないものを見つけ、自分なりの道を切り開いていく姿が頼もしくもあり、力をもらえた。
Posted by ブクログ
「ひと」を読んで
・20歳の男の子(息子と同い年)
が主人公であること
・早くに両親をほぼ同時期に
失ったという設定がシンクロ
・出逢う「ひと」の優しさと感性感覚にいちいち共感(好きな世界)
これらが実にさらっと描かれ
映画をみる感覚で一気読み
良い本
Posted by ブクログ
小野寺史宜さんのお話は、モノローグが細かくて面白い。共感したり笑ったり。
聖輔は私の息子と同い年なので比べてしまった。
しっかりしてるなぁ…あんな事があったからかもだけど、なかったとしてもしっかりしてる。
良い人がいっぱい出てくるお話って薄っぺらくなりがち(?)だけど、この本はそんなことは全くなかった。
自分も、こういう良い人でありたいな、と思わせてくれる作品でした。
Posted by ブクログ
急に両親を亡くした少年が
様々な「ひと」と関わりながら
ひとりの「ひと」として成長していく物語。
天涯孤独になっても「独り」ではない。
「ひと」に苦しめられて
「ひと」ぬ救われて
私たちも今を生きている。
何度読んでも大好きな物語。
Posted by ブクログ
コロッケが食べたくなりました。
ひとのご縁は、繋がっていく。
そう感じさせてくれる一冊でした。
語り口が熱すぎず、するする読めていくのも
心地がよかったです。
つらいことがあるかもしれないけれど、
小さなできごと、ひとつひとつを大切にできたらいいな。
Posted by ブクログ
とても良かったです。特に読後感が最高でした。
聖輔は若くして両親を失い、親戚からはお金を無心され、大学を辞めて働かなくちゃならなくなった境遇なのに人に優しい。聖輔がとても魅力的な主人公で優しい小説でした。
基志さんや高瀬涼がすごく嫌なやつなんだけど、聖輔は優しくも自分の意思を持って行動できるところがかっこいいなと思いました。一方、本作のヒロインポジションである青葉が本当に素敵でした。信号で立ち止まること、散歩が好きなこと、金銭感覚を聖輔に合わせてくれることなど、青葉は自分のことを小さい人間だと言っていましたが、私にとっては本当に素敵な人だと思いました。なかなかこういう人って小説に登場しないから新鮮に感じました。青葉だけでなくバイト先の人たちもみんな素敵でした。
聖輔は今を生き抜くことだけを考えることなく、自分の将来を考えて調理師免許の勉強したり、バイト先を1年で変える決心をしたり、行動力がすごいなと思いました。
最後に本作で私に刺さった一文「プラスが生まれるよりマイナスが消えた時のほうが人はずっと嬉しいんだよ」
すばらしかった
なんてあたたかいラストなの。。。いい意味で小説らしくなくて、どこかにいる誰かの日常、という感じ。特別なことも起こらないし特別な能力も持ち合わせていない、そんな一人ひとりの、まさにタイトル通りの「ひと」によって生まれる世界、空気。優しいな。いいな、と思う。それにただ優しいだけじゃなくてちゃんと芯のある優しさというか、そんな感じ。質量がある。私もそんな人になりたい。
星100個つけたい
清々しい
何が良かったっていうより、物語全体に流れる雰囲気がとても優しく清々しい。あっと言わせるような終わりが待っているとかじゃないし、思わずドキドキするような展開があるわけじゃないのに、どんどん先を読み進めていきたいって思わせられる、不思議な本です。
Posted by ブクログ
「神様が見ている」じゃなくて、「人が見ている」。この作品に合うのは、きっとそのニュアンスだと思う。
「両親を亡くした幼い子どもの成長物語」は世に多いけれど、本作は少し違う。20歳の主人公は父を亡くし、さらに3年後、今度は母を突然失う。しかも同時ではなく、別々に、突然に訪れる。この設定って、ありそうで意外とないと思った。
父を失い、続いて母も急逝する。親戚づきあいも頼れる大人もいない。突然のことだから蓄えもなく、数年後・数十年後のために通っていた大学を、明日の生活のために辞めることになる。それでも東京に残り、考えたこともなかった料理人の道に進む。
物語の途中で描かれる母の突然死と、それに対して主人公がどう感情を動かし、どう行動するか——その一連の流れが、「もし自分だったらどうするだろう?」と深く考えさせられるきっかけになった。
本来なら考える必要のなかったことばかりを、その場その場で丁寧に向き合って決めていく彼の強さは本当にすごい。私だったら「悲しいから」「難しいから」「面倒だから」と決断を先送りにしてしまいそうだ。
惣菜屋での出会いに身を任せた時、若い頃の父を追って日本橋に行ってみた時、「言うべきか黙るべきか迷って、結局言わないことにした」ような場面。ひとつひとつの判断が良い方向へ向かったのは、彼が誠実に、真っ直ぐに生きているからこそなんだと思う。
それは神様のご褒美みたいな話じゃなくて、彼の普段の振る舞いが周りに伝わっているから、いざという時、人が自然と手を差し伸べたくなる——そんな「ひと」の力だ。タイトル通り、すべては「ひと」なのだと感じた。
目立つタイプではなく、口数も多くないけれど暗いわけでもない。他人に頼るのが苦手なところには、長女として共感する部分が多く、読みながら何度も自分に引き寄せて考えてしまった。
セリフも多く、文体がとても読みやすいので、一気に読み切れた。読んで良かった。
Posted by ブクログ
「ひと」という題名に違わないひととのご縁のお話し、
舞台が商店街というのもひととのつながりや支え合いがより際立つ環境で良いと思いました。個人的には先輩の男性がすごく好きです。この世論だからこそ、自宅で自粛が叫ばれる中だからこそ、ひとりでいる寂しさを温めて、「ひと」同士のつながりの大切さを教えてくれる作品だと思えました。一人暮らしのひとは読むべしです。
Posted by ブクログ
再読
2回目だけど、ぐっとくるものがあった。主人公は、大変な状況の中で、懸命に生きていく。そして、その生活の中には親切で温かい人からの助けや愛情が感じられる。主人公もお店の方もほんとに人として素晴らしくて、あたたかくて、優しくて…こういう人になりたいと思った
Posted by ブクログ
大袈裟ではない、日々の小さな出来事、人との会話なんかに、温かな気付きをくれる本でした。
うんうん、こういう事あるよな、こういう人いるよな、こんな風に感じることあるよな、って私は主人公にたくさん共感しました。
読み終えた後に、じわじわと、自分の中にある優しい気持ちが込み上げてきて、譲ること、許すことの大きさを感じさせてくれました。
そしてだんだんと主人公が前を向いて成長していく姿に勇気をもらいました。
文体などもとても読みやすい本だったので心が疲れた日にもスーッと入ってきて読めちゃうと思います。本屋大賞2位でしたっけ、ご一読をお勧めします。
匿名
なんだか人の日記をこっそり読んでいる気分になりました。天涯孤独の青年の生き方。悪い奴もいて悲しい気持ちにもなり。優しすぎる彼にモヤモヤとしたりもしたけれど、こんな彼だからこそ、いづれは幸せを掴めると信じたいです。弱そうだけれどぶれない彼は本当の心の強さを持っている。
Posted by ブクログ
バスの中では『ひと』小野寺文宣著を読んだ。本屋大賞を受賞した本である。本屋大賞の本は信用できる。そう判断したから旅に持参したのだ。読み始めたら止まらなかった。一気に読んだ。バンコクからパタヤの距離が丁度良かったからでもあるのだろう。孤独をテーマにした作品だ。誰もが突然孤独なることがある。事故で災害で戦争でだ。僕も孤独を味わった。だから分かるのだ、人は誰でも突然孤独に襲われる。その時、孤独とどう対峙するかだ。難しい問だ。その場に出会わさなければ答えなんか出せない問いだ。だからこそ、このような本を読む価値があると思う。物語ではあるが突然孤独なって茫然としながら生きていく若者の生き方を描いている。読むと少しは元気が出てくる。孤独になっても生きていけると思えるようになる。
解説で中江有理さんはこう書いている。物凄く感動したので紹介したい。
「孤独は人生において本当に大切なものを浮かび上がらせる。孤独は自分との対話を促し、孤独は自分に問いかける。その時間が孤独を深め、さらに孤独な時間を研ぎ澄ましていく。
独りだから、そばにひとがいるありがたさを知る。」
Posted by ブクログ
行き場を失った青年に手を差し伸べたのはとある惣菜屋の店主。お婆さんにコロッケを譲ったことで、生まれる数々のご縁。 登場人物一人ひとりの言葉に共感し、頷きが止まらない。人々の人情溢れる温かい話に心が和む。この本を通して人に頼ることの大切さを改めて実感した。
Posted by ブクログ
3年の間に両親を亡くしてしまい一人になってしまった20歳の聖輔。人の苦労もお金の苦労も一人で背負うには早すぎる。財布に入っていた55円から始まった新生活は聖輔の人柄も手伝って周りの人もいい人ばかり。何もかもを諦めてきた人生だったけれど譲れないものを見つけた時は頼もしい聖輔だった。
Posted by ブクログ
淡々とした調子で描かれる街の人々。
序盤は主人公をいいような使おうとする友人や親戚に苛々したし、もっと怒ればいいのに…なんて心配もしたけど、繋がりのできた周りの人達の優しさに心が温かくなった。
とても読みやすい文体で、サラサラっと読めました。
聖輔くんのこの先の人生が、もしあるのなら読んでみたいなぁ。
Posted by ブクログ
印象に残った言葉
「人材に代わりはいても、人に代わりはいない。」
人に代わりはいないからその人との繋がりを大事にしようと思った。
それにしても熱々のコロッケ食べたくなるよね。
Posted by ブクログ
派手な展開はないが、じわりとした良さがある。例えるなら焚き火から出てくる温かさで凍えた手のひらがゆっくり温まっていく感じだろうか。止むを得ない事情から大学を中退した青年と、その周囲で起きる出来事に焦点を当てつつ未来を静かに見据えているが、これがとてもいい。過去を振り切る作品はよくあるが、過去をゆっくりと、絡まった紐や糸をほどくようにするすると解いて前に進み出す、というのはあまりないような気がする。面白い。
Posted by ブクログ
けっこう話題のベストセラー小説らしい。ふと読んでみた。
鳥取を出て東京で大学生生活を送っていた柏木聖輔は、鳥取に住んでいた母親の突然死に遭う。その数年前に父親もすでに交通事故で亡くなっておりほぼ天涯孤独の窮乏生活に。大学も続けられず、惣菜屋でメンチカツを買えずに50円のコロッケならもち合わせで何とかという節約ぶり。
そのコロッケの縁から惣菜屋で働くようになり、店主夫婦や同僚や、また、高校の同級生で東京で看護師を目指し学生生活を送っている青葉との仲も深まっていく。大変な生活だけど周りで気にし支えてくれる人がいることの温かさが伝わる。
一方で、聖輔と対比するように大学の頃の友人たち、青葉の元カレといった同世代の男子が出てくる。彼らと比べると聖輔の清貧ぶりやまじめさが際立つ。まじめというけど、それはたぶん、聖輔が根っからまじめというよりも、窮乏し先行きが見えなかったりして自己評価が低いなど委縮した暮らしがそうさせているのだろう。
亡くなった父と同じ料理の道を進もうと決め、東京で暮らした父の足跡を訪ね、青葉との仲が深まり……、自分の道ができ支え合う確かな存在が生まれ、希望がわいてきたらしきところで物語は終わる。
いまの時代、すぐ横にわからず知られず窮乏生活を送っている人がけっこういるのだと思う。金銭的な窮乏に限らず人の縁に窮乏している人とかもいるだろう。文学としてはうーんという感じだけど、エンタメ小説として読みながらほっこり温もるという点でよい物語だった。あっという間にページを繰る手が動き2晩くらいで読んだ。
Posted by ブクログ
人との繋がりを感じることができる優しい小説。
題名通り、人に焦点を当てた作品でとても爽やかな気分になれる小説でした。
主人公の「聖輔」の過去の出来事が辛いです。
それでも周りの助けや自分自身が諦めないことを教えてくれました。
些細な行動が人を助けると思うと一つ一つの行動を大切にしたくなりました。
Posted by ブクログ
両親を亡くした主人公が惣菜屋との出会いを通じて前を向いて成長していく一冊
分厚さの割に会話が多く、テンポよく読めた
金がない中でも人に優しく、自分の大切なものまで手放せる主人公のお人好しさ(無自覚)には驚いたが最後に納得。物ではなく「ひと」を大切にしていたのか
Posted by ブクログ
2019年本屋さん大賞ノミネート&2位
出だしがとてもいいです。 惣菜屋の揚げ物の美味しそうな匂いが伝わる描写。「どうせなら 熱々を食いな」と、熱々のメンチを差し出す優しい 惣菜屋さん。それを受け取る 主人公、 聖輔。そこで人と人が結びついていきます。そして大きな出会いとなっていきます。
でもその直後に読者は聖輔が大きな悲しみを抱えていたことを知り、そこから目が離せなくなります。
聖輔はとてもいい人 。人がいい。人を気遣い 、自分を抑えている。大きな 悲しみがあったにもかかわらず 、人を信じる。それだけに危うい。その危うさが心配になりページを進ませます。
各章のタイトルが「一人の秋」「一人の冬」「一人の春」「夏」。一人という語が付いてないのが「夏」の最終章。そこがミソです。
そして多様するインテリアショップの「ニトリ」という語、そして聖輔は鳥取県出身。父親は鳥居酒屋。章タイトルの「一人」、ここまでくれば単なる語呂合わせとは思えない。“とり”という音が多様されるのが。
羽ばたけ、というエールなのでしょうか?私はそう捉えました。お勧めの秀作です。
面白いと感じるのは優しい人だけ
面白かった。読みやすい内容であっという間に読み終えてしまったが、最後が終わり。じゃなくて次が始まる!みたいな締め方なので、余韻があって気持ち悪かった。
父親の思い出を探し回るところは、聖輔の行動力が本気だったのでとても惹き込まれ、やっぱりひとが行動を起こすきっかけは、人なんだなぁ、と思った。
私も聖輔を見習って優しさを持って生きて行こうと思う。。
登場人物の中で、優しさにつけ込んで嘘ついて利用して、言わなきゃいいのに告白して、謝って勝手にスッキリしてる友人の奴は、憎めない親友みたいな表現がされてるけど、あーいう自己中変態野郎までは許せそうにないので、聖輔はホントにいい人だとわかる。
いろんな意味で
Posted by ブクログ
★★★☆☆2019年本屋大賞第2位 感じるものはあったけれど上手く言い表せない。ひとというタイトルそのものなのかな。平凡な中に平凡な不幸や平凡な幸せがあって、人それぞれに過去や家庭環境や経験があって、それによっていろいろなものの見方が違う。主人公柏木聖輔に他の小説にあるような派手な事件や不可思議なことは起こらないが、身内に起きた不幸やお金の問題、友達の現場を見てしまうなど。別世界の出来事ではない友人の昔話を聞いているような親近感があった。
Posted by ブクログ
シンプルで読みやすかった。
表現や文面が。
短く。短く。って感じで。
読み終わったあと、うん、「ひと」だな、って。
「ひと」って本の名前がしっくりきた。
設定は暗いけど、淡々としてた。
今時の子の淡々として見える感じそのものだなーと思った。
淡々と、でも少し温かくて、最後は前向きだった。
でも2度目は読まないなーと思って星3。
Posted by ブクログ
一番思ったことは、しっくりこない。
言葉が多すぎるのか、同じ言葉が何度も繰り返されることがすごく気になった。
両親が他界し、大学を中退し働く。「ただのバイト」みたいな表現とか、彼女とかベースとかに費やしている場合じゃない、みたいな表現とか終始でてきて成長もほとんどなく、しつこい。
郵便屋さんシリーズは好きだったはずなんだけど。
これが2位とは...と思ってしまう。
いい人間もでてくるけど印象が薄く、悪い人間の方が印象がそもそも強くなりやすいのもあるけど、なるのでいいな、と思う登場人物もいない。
剣が一番よくない。そこを読んでもらうためにも家に置いておいてもいいが...
Posted by ブクログ
柏木聖輔
二十歳で両親と死に別れひとりぼっちになる。
なんとか前を向くことが出来た聖輔は“ひと”との些細な出来事で救われていく。
人間っていいな、世の中捨てたもんじゃないと思わせてくれる本。実直に生きるって大事。
青葉の元カレ高瀬の“高位にいる善人ゆえの鈍感さ”、、、実直な主人公と対照的で、悪気がないから燃焼できないもやもやが残る。こんな人が近くにいたら遠くに行くしかない。
Posted by ブクログ
まるで日常を切り取ったかのような作品。
何の違和感もなく作品に溶け込むことができた。
親や親戚といった、己が生を受けた時に生じる縁もあれば、自分から歩み寄ることで生まれる縁もある。