あらすじ
富生が故郷の館山を離れ上京してから20年以上が経った。母が亡くなってからほとんど帰省することがなくなった実家には、78歳の父が一人で暮らしている。その父の様子が最近おかしい。久しぶりに実家を訪ねた富生が目の当たりにしたのは、父の「老い」だった。不安に駆られた富生は父との同居を決めるが、東京には付き合って8年になる恋人がいて……。
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今回は、千葉、実家のある館山と東京。
高齢の父の様子を心配し、館山に移り住む主人公。
父とは不仲だったが、母に先立たれ、一人暮らしをする父親。
会話もしなかった時期、親子でもお互いを知らずに過ごした時間を取り戻していくかのよう。
自分の親ともこんな風に向き合いたいな、と思った。
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千葉の館山でひとり暮らしをする78歳の父が、最近少しおかしい。
東京の大手求人広告会社で働く那須野富生は、久しぶりに会う父の様子に戸惑いを隠せない。
それまで意識しなかった父の「老い」。勤務形態、恋人との関係。不惑を迎えた富生の困惑と決断を描くヒューマンドラマ。
◇
「あれっ。車、へこんでるじゃん。どうしたの?」
久しぶりに館山に帰省し、父の車で買い物に行こうとしてリアバンパーがかなりへこんでいるのに気がついた。驚いて理由を尋ねるが、父の返答はひどく頼りない。
「ああ。ぶつけたんだな。確か」
などと言い、ぶつけた時期もかなり前としか覚えていないようだ。父の曖昧な記憶によると、ぶつけたのは車庫入れするときらしい。
僕が休みを利用して館山に帰省したのは、78歳になる父の様子を見るためだ。6年前に母に先立たれてから父はいっきに老けた。元気がなくなり外出もあまりしなくなった。
気になってはいたが、帰省の決定打になったのは、父から久しぶりにかかってきた電話だった。
先日の夜、急に電話をかけてきた父が、
「家にあるお前のTシャツ着てもいいか?」
と聞くので、高校の頃のTシャツがタンスにあるのを思い出し、かまわないと言った。
「じゃあ着させてもらうよ。今さら服を買ったりするのはどうにもめんどくさくてな」
父はそう言って電話を切った。
まあ40歳の僕でもめんどうなんだから、父ならなおさらだろうと思っていたところ、2時間もしないうちに父がまた電話をかけてきた。そして、
「お前の部屋のタンスにTシャツが入ってるよな。あれ、着ていいか?」
と、さっきと同じようなことを言うので……。
( 第1章「現在 1月 40歳」) ※全5章
* * * * *
誰でも必ず、親の老いと向き合わなければならない日がくる。そして、種々の決断に迫られることになる。そのときどうするか。
そんなことが、小野寺史宜さんらしい淡々とした文章で描かれていました。
主人公は、那須野富生という男性で、東京の大手求人広告会社勤務の40歳。
出身は千葉県館山市。大学進学で上京し、卒業後そのまま東京で就職して現在に至る。
未だ独身ながら恋人はいるし、仕事も順調で、楽しく充実した日々を送っている。
という、地方から都会に出てきて、まずまず幸せな人生を歩んでいる人の話としては、小説だけでなく現実でもよくある設定です。
そんな富生にも、ある日、決断のときが訪れます。きっかけは、父親の言動に不審を感じたことでした。
不安を感じ、急遽帰省した富生が見たのは急激に老けた父親の姿。それは外見以外に、
・同じことを何度も言うなど、最近の記憶がひどく曖昧。
・自己身体認知機能が低下しており、物との接触や衝突を起こしがち。
・台所仕事の際の火の始末や刃物の扱いが、はなはだ危なっかしい。
などのように、言動にも顕著に見られるようになっていたのです。
父親は、ひとり暮らしになってからの6年間で、明らかな認知症の兆候が出てきたのでした。
そんな現状を目の当たりにした富生が迫られた選択と決断。それは……。
いちばん大きなものは、父親の処遇です。
・同居すべきか施設に入所させるべきか。
・同居するのなら、父親を東京に呼ぶのか、富生が館山に帰るのか。
最も現実的なのは、富生が館山に帰ることです。
東京で同居するには、現在の1Kのマンションを引き払い、少なくとも2LDK の部屋を探す必要があります。また、施設に入所させるためには、父親を説得し、施設を探す必要があります。
どちらにしても時間がかかるため、すぐに手を打てないということになります。
一方、富生の職種はリモートワーク中心の勤務形態が可能なので、居住地は自由です。 ( 出社は月イチでOKなのでクリエイターなのでしょうか?)
ともあれ、富生の仕事や手間を考えても、父親のストレス軽減を考えても、富生が館山に帰ることが最も合理的であるようです。
ただ、ここで問題が。それは恋人の存在でした。
富生には付き合って8年になる高島梓美という恋人がいます。
彼女は、食品会社に勤める (恐らく) 総合職の女性で、仕事にやりがいを感じています。現在35歳で、結婚を意識する年齢でもあります。
東京での恋人生活は順調で、2人はとてもいい関係でした。それは、互いのライフスタイルを尊重しあっていることが大きいほか、富生の勤務がフレキシブルであることも無関係ではないようです。
でも富生が館山に引っ込むことになれば、2人の付き合い方も変えざるを得ません。
彼女はリモートで済む仕事ではないし、キャリアを考えれば、退職して館山に来てもらうことなどできないでしょう。
さて、富生がどのような選択をするのかですが、小野寺さんは、さらにもうひとつの問題を絡めてきています。
実は、富生は中学時代から (ある事情で) 父親を疎ましく感じ出し、必要以上はことばを交わさないほど距離を置くようになっていたのでした。
富生が実家を嫌って東京の大学に進学したのは、父親との関係の悪さも一因だったのです。
父との心の交流が皆無の青春時代を送った富生がいま目にしているのは、妻を亡くして危うい独居生活を送る老父です。
もし自分が富生の立場に立たされたら……。
つい考えずにはいられませんでした。
こんな胃が痛くなるような状況で、苦しい選択をしていく富生の姿を、小野寺さんはいつもの淡々とした筆致で描いていらっしゃいます。物足りなくもあるのですが、押しが強くないぶん、自分ならどうするかなどと、かなり考えさせられもしたので、いい作品だと思います。
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那須野富生(40)はJR館山駅徒歩15分に実家あり、母は6年前に72歳で亡くなった。一流企業で東京勤務中。しかし、正月の帰省などで父の様子がちょっとおかしいことに気付き帰省を増やし、リモート勤務が許されているので、ついにUターンを決意する。昔のことで、わだかまりのある父との生活やUターン生活、リモート生活、東京に住む彼女とのことなどが、小野寺ワールドでたんたんと語られるお話です。
表紙、地味!そして、お話もけっこう地味系です(まあ、いつもだけど)。でも、決して読み心地は悪くなく、語られる内容はどこかその辺でよく起こるようなこと。だから、なんとなくするするっと読めてしまいます。地名がやたら具体的なのでとても想像しやすいです(土地勘ある場合に限る)。
地味語りなのに、彼女の家に泊まったりとか、エロじゃないけどそんなシーンあるので中学校以上。個人的なら小学生でもいいけど、ふつうの小学生にこの本の面白さは、わからないと思います。
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いい面も悪い面もどっちも見せる書き方でありながらも、嫌いになりきれないキャラクター性と、少しずつ変化していく心情が丁寧に描写されているのが印象的だった。
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⭐️あなたが僕の父
淡々と、ただ淡々父親を描いている。何気ない日常の中で、父親の衰えの兆しが色濃くなっていく。運転免許返納、うどん、転倒、認知のあやふやさなどのエピソードが刺さる!父親を大切に思う気持ち、やはり親子なんだという気づきが、じわじわと感じられる。良き!やはり小野寺ワールドは良き!
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みんみんさんの本棚から
小野寺史宜さんの作品は6作品め
東京で暮らしている富生は母が亡くなった後、一人暮らしをしている78歳の父の言動が心配になり帰省します
80歳近くになり離れて暮らしていると、病気、怪我、日頃の生活のことなど心配になることも多いですよね
富生が戸惑いながらも父に寄り添う姿には頭が下がります
淡々とした日常の中で、老いていく父と息子の関係が見事に描かれています
親子の関係、環境は人それぞれです
親が老いてきたときこそ大切にしたい関係
私の場合は、病院嫌いだった父が体調不良で受診し、そのまま自宅には帰れませんでした
「親孝行したい時に親はなし」
本当にそのとおりでした
この作品はとても読みやすくて優しかったです
父と娘じゃなく、息子というのも良かったと思いました
個人的なことですが、目の不調で一か月ほど読書ができませんでした
なんとか読書ができる状態になり、この作品からレビュー再開です
Posted by ブクログ
とてもリアルな会話や描写が続き、知らない人の日常をこっそり側で見ている感覚に落ち入ります。創作にありがちなドラマチックな出来事はない。影もなく日向もない。淡々としたお話。
主人公の介護への知識のなさ(40代ならこんなものだけど)にいらいらしてしまう、介護どっぷり世代の私でした。そして、恋は若いうちにしようよ!好きな人と結婚しなよ!といらいらしながら読みました。この作者は今の若い人のことがきっと私よりよくわかっているのでしょう。幸せは人それぞれですが、今の日本人はほんとにこんなに寂しさに慣れていて良いのでしょうか。そういう意味では若い人たちのことを考えられてよかったです。
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認知症になりつつある父親のために故郷に戻って一緒に暮らし、毎日の生活の中で、父との関係も取り戻していく。そして、自分も父と同じところがあるということに気づいて、そこに喜びが感じられるところ、読んでいて心が温かくなった。
ここには何も書かれていないが、きっとこの数年後には、梓美との関係もまた変わるのではないかと思わせられるような気がした。
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2日で読み終えた。面白かったからスイスイ読めた。
いつもの小野寺さん節。会話劇というか、本当に小野寺さん独特の文章。それに最近飽きてきていたのだが、この小説は面白かった。前向きだけじゃなくて、お父さんとのわだかまりとか、自分の恋の色々とかあって。ただ過去のエピソードを間に章立てして挟むほど、過去のエピソードは大事なのかな?とは思った。まあ、自分も、両親も若い頃はただ親の心配などいらなかった、あの頃、という点では対比でひかったかな。
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あったかい、小野寺さんのお話しはそれに尽きます。
梓美さんとのお別れは辛かったけど、館山でテレワークをしながらお父さんを見守って行く富生さんのこれからに幸あれと思います。
ほんの少しだけど蜜葉市が出てきたのも嬉しかったです。
Posted by ブクログ
まずこの表紙を見てください
ちょっと切ない(ノ_<)
父・敏男78歳 息子・富生40歳
母が亡くなって舘山で一人で住む父がちょっとおかしい…ほんのちょっとの違和感。
母がいなくなった実家には足が遠のく。
この親子の距離感が何ともリアルです。
特別好きでもない
かといって嫌いと言うわけでもない
でも心配ではあるのだ。
富生が父の老いを感じ、一つ一つ確認するように
一緒に暮らしていく物語は小野寺さんらしい文章でゆっくりゆっくり進みます
会話文が多いのも小野寺さんらしい
慣れない人にはちょっともどかしいかも…
色々な方のレビューを見たときに、何故8年付き合った彼女と別れて父と暮らすのか?と感じる方が多くいました。
わたしは富生と彼女の関係なら二人が別れたことは良い選択だったのだと思う
作中ちょっと泣きそうになった文
「まかせるよ、富生に」
その言葉はちょっと響く
何だかうれしくもあり、悲しくもある
僕にまかせてくれる父と
もう僕にまかせてしまう父
うれしくて悲しい
わたしは三姉妹で母親も今のところ元気ですが
88歳になる父は心臓が悪いし最近よく熱を出す。
そのたびにオロオロした母から電話があるけど色々な判断が母はできない(*´-`)
この先どんな状況になるのかはわからないけど
この富生のようにちょっとだけ先のことを考えていこうと思う。
切なくて優しい物語でした♪
Posted by ブクログ
現代と20年ほど前を行ったり来たりしながら物語は進んでていく。自分の親はいつまでも元気でいてくれるような錯覚に陥りがち。親に対する気持ちは、若い頃と変わらないのに、「あれ?」と老いに気付いた時の切なさ。同じ気持ちになったことあるわ…と、共感する場面がたくさんあった。
故郷に残した親が心配だからといって、みんなが富生のように実家に戻って生活できる訳じゃないけど、少しでも一緒に過ごせる時間を大切にしようと改めて思った。
Posted by ブクログ
本の雑誌社の炎の営業マン、杉江由次さんが
Xでおすすめしていたので
久しぶりの小野寺史宜さん、手に取り読んでみた。
杉江さんの感想を読んでみると
「ここのところ正直あまりハマる作品がなかった」とある。
そうなんです。同じ思いです。
今作は一気読みだった。
母を介護(介助)する娘、もしくは確執のような
ドロドロ系を読み慣れているので
父と息子の関係はどこかドライなんだなと感じた。
(ケースはいろいろだと思うが)
母親は亡くなり一人暮らしの父親(78歳)に老いを感じ始めた。
息子40歳。
東京から実家の館山に戻りテレワークで仕事をこなす。
サラッと日常が書かれているが、さすが小野寺史宜さん。
彼女との会話、疎遠だった友人たちとの再会など
小説の中の話だが
(そういうこともあるよね)と思わせてくれる。
小野寺史宜さん、この先も読み続けようかな。
Posted by ブクログ
父と息子の物語
書き下ろし。
現在 一月 四十歳
二十五年前 十五歳
現在 二月 四十歳
十八年前 二十二歳
現在 三月 四十歳
那須野富生40歳は、一人暮らしで高齢の父を心配し、地元館山で暮らすことに。
恋人に相談しなかったことから関係が崩れ始めたが、父78歳との共同生活は、これまで関わりを避けていた自分に、父に似た部分を見つけ、充実していく。
まさに、私が直面している介護問題にヒットした作品。
Posted by ブクログ
小野寺さんの小説らしい温かくて素朴で優しいお話だった。
びっくりするような展開はないけれど、誰もが経験してもおかしくないような日常、周囲との会話などが心に沁みる。
読み進めるうちになぜか自分の経験したことのような気持ちになり、嬉しかったり悲しかったりするのも小野寺ワールドなのだろうか。
安定、安心で読めました。
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小野寺さんの本は、うどんのようにスルスル読めて肩が凝らない(主人公は、お父さんの茹でるうどんが好き。表紙)。どこにでもあるような日常が描かれて、大事件も起こらない。残念だったのは、8年も付き合った彼女と結婚しなかったこと。良かったのは、お父さんの浮気の真相が明かされたこと。
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小野寺史宣独特の日常語り。特に何か盛り上がりがあるわけでもない。このどうでもいい語りに心地よさを感じる者だけが読み続ける。それにしても今回はさらに「普通の生活」語りだった。
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老いてゆく一人暮らしの父を心配して、テレワークに切り替えて東京から実家の館山に暮らし始めた富生。
八年付き合った彼女に相談せずに越してしまった富生。それはないだろうと思った。館山に会いに来た梓美に別れを告げられ、あっさりと了承。人の別れる現場に立ち合ったような気持ちで、とても寂しい思いになった。2人に幸あれ。
会話の数々が小野寺さんの作品らしくホッとした。
25年ぶりにあった同級生。中学時代はやなやつと思っていたが、感じが変わっていた。そういうことあるよねとふと思った。
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親と向き合う大切さを教えてくれる小説。
小野寺史宜さんの作品はリアル感もあり、違う人生を追体験させてくれる魅力のある作品が多くて好きです。
今回は父との関係性をテーマにしていたので、誰もが将来関わるかもしれない内容なので興味深かったです。
自分も父とどのように向きかっていけばいいのか分からないです。
この作品を通してもう少し父と向き合うべきかと感じました。
それでも正直怖い部分もある。人と向き合える人は強くもあり勇気のある人だと感じました。
父との関係性って難しいですよね。
Posted by ブクログ
小野寺さんの作品を読んでいるとよく思うこと
その1
フルネームで名前を紹介する(漢字付きで)
僕は、那須高原の那須に野原の野に、上にチョンが付くほうの富に生まれるで、那須野富生です
(本作の主人公です)
その2
やたらと駅名、沿線がでてくる
その3
インターホンのチャイム音を「ウィンウォーン」と表現する
はい、ここでちょっと待った!
これ、いつも気になってたんです
インターホンって「ウィンウォーン」って鳴るの?
もちろん何種類かはあると思いますが普通は「ピーンポーン」では?
そしたら、本作でこのような一文がありました
「ウィンウォーン、とインタホンのチャイムが鳴る。そう。インタホン。旧式のピンポンチャイムから替えたのだ、それに。」
と
なるほど、小野寺さんはインターホンとピンポンチャイムを使い分けていたのか
けど、うちのインターホンは「ウィンウォーン」とは鳴らない
やっぱり「ピーンポーン」でした
うちのは古いのか…?
Posted by ブクログ
最初に目に飛び込む 装丁(表紙画)がとにかく切ないですね。
親の介護なんて まだまだ先と思ってる若い頃と 介護が始まりつつある現在のお話が 交互に出てくる 小野寺さんには珍しいパターン(私が知らないだけかも)
相変わらずの難しい名前のたくさんの登場人物や回りくどい会話 場所や周辺の細かな説明。でもそのおかげで 状況がわかりやすく 物語に入り込みやすい気もしました。
誰もが必ず歳を取る でも自分が認知症になるなんて思ってない。
親ともっと 会話しようと思う
Posted by ブクログ
新たに父親と同居すらことになった息子、2人の日常が描かれていました。
男同士のぶっきらぼうと言える日々の様子が大丈夫なのかな?
と心配でしたが、良い関係性が築かれていき心が暖まりました。
Posted by ブクログ
主人公、富生は40歳。父78歳の行動に不安を感じ東京から館山の実家に戻り、テレワーク勤務になった。8年付き合っている彼女に相談もなく・・・相談していたとしても実家に帰っていただろうとは思うけど結果、別れたことを父に伝えたとき少し残念そうだった。小野寺さんの独特のテンポで物語は進む。登場人物はだいたい穏やかで読んでいて小春日和のような心地良さに浸ってられた。
Posted by ブクログ
こんなに優し息子がいるだろうか?
8年も付き合っていた女性がいたのに父親の為に一緒に暮らす事を選択した
自分の幸せも考えた上で父親との関わりについて考えても良かったのではないだろうか?
あまりにも物わかりの良い父親思いの良い息子だ
Posted by ブクログ
なかなか人生思い通りにはいかない。にしても、8年も付き合って、そんなアッサリ別れるか?しみじみとした父子物語だけど、自分なら主人公のような選択はしないかな。
Posted by ブクログ
40歳の息子が、館山で一人暮らしをする父のもとに戻ることにする。
仕事はテレワークで。
父は認知が始まりつつあり、一人にはしておけないの思い。
やがて恋人との別れがやってくる。
父とは疎遠な関係だったのだけど、親は見捨てられないのかな、やはり。
Posted by ブクログ
いつも楽しみにしている小野寺小説の最新作。
正直、投げそうになる。
最後まで読めば、それなりに良い作品だったのだけれど・・・
そこに至るまでかなり飛ばし読み。
ーー富生40歳、帰省すると父に認知症の気配が・・・
(そういえば作中で「認知症」の語は使っていなかったかも)
翌月には、テレワークに切り替え、東京を引き払って実家へ戻る。
母亡き家で、父との二人暮らしが始まる。
決して折り合いの良くなかった父だが・・・
富生は父と初めて向き合うことになる。
・・・だから「あなたが僕の父」というタイトルになるわけ。
小野寺小説らしく会話体がエンエン、続く。
たぶん歴代でもトップクラスにエンエンと。
それはそれで良いのだけれど、話があちこち飛ぶ。
最後に収束し、小野寺流の温かみも感じられるのだけれど
正直、つきあいうのが面倒くさくなってしまった。
友人や家族でも、ときどき、面倒だなぁと感じることはままあるが、
まさにそれ。
親しい小野寺作品でも、面倒なときは面倒。
たぶん、そんな風に感じたのは、今、実母に認知症が出ていて、
もう少し共感しながら読むことを期待していたから。
ーーウチは、そのレベルをとっくに超えたよ、
悪いけれど、富生、つきあってあげられないわぁ~な感じ。
父をよく知らなかった息子が、きちんと向き合おうとする姿を
丁寧に描こうとしたんだろうけれど・・・
ごめんなさい、の一冊。