小野寺史宜のレビュー一覧
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ネタバレ4人の登場人物が意外なところで関わっている。しかもその4人たち自身は自覚しておらず読者だけにしかその見えない鎖が分からない、というのがおもしろく、久しぶりに前の章の○○さんがでてきたら、あっ○○さん‼︎とまるで知人のように思わず心の中でつぶやいてしまった。
4人全員、ちょっと人生でうまくいかなかった部分があって人生の勝ち組みたいな人たちではないけれど、さまざまな場面での人との出会いがそれを上書きするように物語の結末はハッピーエンドで終わる。
少し苦手な人でも、その人と出会ったのには必ず何かの縁があるんだ!と思いながらいろいろな縁を大事にして過ごしていたら、ちょっとでも気が晴れるようなこともある -
Posted by ブクログ
小野寺史宜さんを読むのは2作目。
『ひと』に引き続き、こちらもすごく良かったです。
少年サッカーのコーチをしていた室屋は、保護者の間で嫌な噂が立ったおかげで、仕事を理由にサッカーのコーチを辞めてしまいます。(ー霧KIRIー)
話は、ー塵TIRIー ー針HARIー ー縁HERIー と続いていくのですが、これらすべてが見事に繋がっていました。
連作短編のようですが、話の流れがよく、長編のようにも思えます。
縁(えん)という文字を円にも置き換えられるような人との繋がり方は、その人間関係をまるで上から眺めているような感じがしました。
室屋が勤めているリペアショップには様々なお客が訪れます。
嫌 -
Posted by ブクログ
著者の本は3冊目。
やっぱり小野寺史宜氏の小説、いいな、好きだな。
主人公の瞬一は、純粋で真っすぐな心を持った青年。
少しものたりないキャラなのでは・・とも思いながら読み進めましたが、現実にこういう青年っていると思ったし、いて欲しいと思った。
日常の中の静かなドラマが描かれています。
「繋がる」と「ツルム」・・は違う。
「助け合う」と「依存」・・を混同しちゃいけない。
「独り」と「孤独」・・はイコールではない。
「繋がる」も「助け合う」も「独り」も、前提として「自立心」「芯」がしっかりしている必要があるんだなぁ・・・と、そういうようなことを感じました。
自分が独りだなぁ・・と感じている方 -
Posted by ブクログ
ネタバレ昼と夜。光と影。
表裏一体だな、と思う一冊だった。
主人公の了治の目線で描かれているが、
それぞれの目線でそれぞれの夜があるのかも。
読み終わってみれば
あれ?けっこう重い話では…?
と、感じるが、
読んでいる途中はふわっと日常に溶け込んだように
読めるのが不思議な感覚。
私は私の中の夜の側に立つ気持ちを
知っているけれど、
私以外の人の夜の側に立つ気持ちを
知らない。
それは一瞬襲いかかるような衝動的なものかもしれない、それとも常に覆われたものなのかもしれない。
そんな気持ちが誰にでも在ることを
知りたくて安心したくて
私は本を読んでいる。と、思い出した。